映画・ドラマ感想 | キリエのうた (original) (raw)
ごきげんよう、式部です。
先日映画「キリエのうた」を鑑賞したので、今回はその感想です。
若干のネタバレを含む為、気になる方はここで閉じて下さい。
キャスト・スタッフ
小塚路花(こづか るか)/ Kyrie(キリエ):アイナ・ジ・エンド
潮見夏彦(しおみ なつひこ): 松村北斗(SixTONES)
寺石風美(てらいし ふみ): 黒木華
⼀条逸子(いちじょう いつこ)/ イッコ / 広澤真緒里(ひろさわ まおり): 広瀬すず
小塚希(こづか きりえ): アイナ・ジ・エンド
沖津亜美 : 安藤裕子
イワン(小塚路花幼少期) : 矢山花
児童福祉司 : 光法、寺尾毅
教会のスタッフ : サヘル・ローズ
柳 : たれやなぎ
広澤楠美 : 奥菜恵
横井啓治 : 石井竜也
小笠原 : 林雄大
イッコの元恋人 : 豊原功補
波田目新平 / ナミダメ : 松浦祐也
マーク・カレン : ロバート・キャンベル
潮見加寿彦 : 江口洋介
潮見真砂美 : 吉瀬美智子
感想
— 式部、 (@SHiKiBU_sp) 2023年10月23日
・映画におけるミューズの重要性→演技の上手い下手では測れない、その人が写るだけで映画になるかどうか⁇
その呼吸、仕草から目が離せなくなるような求心力— 式部、 (@SHiKiBU_sp) 2023年10月23日
先ず映画のおよそ半分が音楽で構成されている通り、間違いなく"音楽"映画であったという印象。
アイナの声、歌唱ありきの物語になっており、
本気でキリエの歌を聴かせたいんだな、たいう意気込みが伝わってきた。
地震やその二次被害、男女のいざこざなどセンシティブなテーマを扱いつつも、その中に含まれる人と人の物語がしっかり描かれていた。
また重要な役であった子ども時代のルカを演じた子役の方がかなり自然な演技をされていた為、
ルカが本来どんな子どもであったのか、声がでなくなる過程がリアルであった。
またルカと一緒に遊んだ子供(岡田くん)を演じた子役の方も、「あ、こんな子いるな」と感じさせるようなナチュラルさがあって、
子役の方々が全体的にレベルが高いなぁという印象を抱いた。
個人的に好きなシーンは、子どもルカと七尾旅人が一緒に歌うシーン。
旅人さんはリアルに子どもに好かれそうなビジュアルとキャラクターをしているし、
あの出会いがなければルカは歌っていなかったかも知れないと考えると、
かなり重要人物な気がする。
(その後警察に捕まるシーンでクリーニング屋のカード出そうとするのは少し笑ってしまいましたが、、)
ルカを守ろうと奮闘する大人達が法という壁に打ちひしがれてしまうシーンでは、
「法は本当に人々を守ってくれているのか⁇」とい疑問すら抱いてしまいます。
特に松村北斗さんが演じる夏彦は様々な感情が入り混じる役であった為、
繊細な演技の求められる役でしたが、微妙な感情の揺らぎがこちらにも伝わってくる演技でした。
キリエとの電話のシーンは、声の震え方がとてもリアルでした。
一方、広瀬すずさんが演じるイッコさんは、
良くも悪くも空っぽで自分の無い感じも対象的で面白かったです。
ウィッグや服装を次々に変化させる飽きっぽさは勿論、だからこそ才能のある人(音楽をやっている人、金持ち、社長)などに惹かれる傾向があるのかな、と感じてしまいました。
主演のアイナさんはもう最初の一呼吸で、一声で別世界へ誘うような魅力が凄かったです。
BiSH時代に何度かライブでも生の声を聴いた事がありますが、
アイドルの時とはまた違った歌声が聴けた気がします。
更に幼少期地代のルカが赤い服を着ているのに対して、
キリエの衣装が対照的な青色で、
アイドル時代のメンバーカラー赤から脱却し、反対の青色にもなれるというメッセージ性も勝手に受取ました。
物語の中で路上生活や上京など、実際のアイナの人生とリンクする部分もあり、
この映画が丁寧に製作されたのだな、と感じました。
沢山書きたい事はあるのですが、、
最後に、「キリエのうた」を置いて締めます。
それでは、、