森林動態制御研(國崎研) (original) (raw)

定例の4つの授業日である。ただ,昼休みにメール対応や午前中の授業記録の作成を優先し,昼食を素焼きアーモンド10粒と水道水で代替して午後の授業に向かったため,「y=log(1+x)のマクローリン展開を板書する」という定番の例題なのに,まともに説明できなくなり,ボロボロの授業になってしまう。受講生各位には大変申し訳ない。と同時に,月曜の昼には炭水化物をある程度摂取するように心得たい。
4時限目のデータ分析演習では統計演習その1を実施する。二項分布,ポアソン分布,正規分布から乱数を発生させて条件の確率を推定してもらう問題,および99%信頼区間(t分布やブートストラップ法を用いた母平均,二項分布を用いた母比率)を推定してもらう問題を出題する。資料配付して授業の趣旨説明をした後,着席して解答例作成を開始。概ね30分以内でレポート作成を完了できたので,やり方が分かっていればRのスクリプトも1,2行で済む課題である。4時限目には昼に摂取したアーモンドがエネルギーとなったのか,微分積分学よりも得意な内容(で省エネルギーで対応可)なのかはわからないものの,頭が働かない感覚もなく,スムーズに演習に対応できた。

スギ列状間伐林の胸高直径成長にかかるATE推定に着手し始めたい。

いくつかの方法でATEを推定してみたところ,基本的な共分散分析モデルと変わりない係数が推定された。当該データセットであれば,こんなところなのであろう。今後,詳細調査をしている小データで別途解析してみたい。

月曜授業(4科目)の予習を終えられたので,本日には論文査読に勤しむ。

今回には私の専門と完全に一致するテーマの原稿なので,英語でもサクサクと読むことができた(註:かつて某学術雑誌のエディターを10年ほど連続して務めた経験から,打診頂いた原稿については「自らの専門と完全一致しないが接点は認められるテーマ」でも査読を引き受けることが多い)。なるほど。なぜこの原稿が私宛てで打診されたのか,少し理解できたような気がする(註:私の専門と完全に一致すること以外の理由がありそうだと,勝手に誤解する)。2時間ほどの査読によりコメントの執筆方針を固められたので,今週中(の隙間時間)にコメントを書いて査読手続きを完了したい。

という訳で,本日には統計本(主に統計的因果推論)の読み直しを楽しみたい。

4:20頃に起床。掃除,新聞読みを済ませてから,朝食の前後に時間に来週の微分積分学入門(テイラー展開とマクローリン展開)の予習に勤しむ(註:線形代数学入門の予習(逆行列の演習)については昨夜に済ませた)。身支度を済ませた後,7:00頃から再来週以降の生物統計学(相関分析,回帰分析)の板書メモを作成する。

板書メモを作成する合間に,データ分析演習で今後説明する予定の「確率(数理的確率,哲学的概念という2回分)」のメモ書きを読み直す。個人的には大変興味深い内容だと思うものの,先日,ベイズ推定の基礎を授業した際の「孤立感」からすれば,まあ,多くの学生さんには興味深くない内容なのかもしれない。しかし,統計的仮説検定を「検定にかける」「Rをまわす」という認識で代替するにあたり,確率概念を一定程度理解しておくことが大事なので,それを体感してもらうべく,来週からの統計演習で苦労して頂くこととしたい(註:生物統計学の授業も担当する私からすれば,「web検索すれば簡単に完了できる課題」ばかりであるものの,同程度の検索スキルがない学生さんや,そもそも,確率の数理的概念や生物統計学で学んだスキルを忘れてしまっている学生さんには,なかなか完了しないであろう課題を見繕っておいた)。コミュニケーション能力の向上を指向しないようにみえる(=質問をしない)学生さん達の挙動を丁寧に参与観察していきたい。

残り30日となり,今年も年末が近づいてきた。おかげさまで教育,大学運営,社会貢献の3領域活動のために忙しく働ける日々が待っている。

その一方で,研究活動については

  1. スギ高齢林の立木位置測量
  2. カラマツ幼齢林固定試験地の再測

が残っているものの,優先順位の高い業務が次々と下りてくるため,森林調査に行く日程を確保できなくなっている。11月中には三日,12月は最多で九日なので,これらすべてで天候が持てば助かるところである(註:雨天に弱い機具を使えなかったり,積雪環境下であれば調査効率が著しく下がるため)。

まずはできるだけ年内の調査日を確保するとともに,残りが生じた場合には来年2,3月の調査を計画したい。

  1. 教育:授業と授業記録作成(技術者倫理入門),来週の生物統計学(カテゴリカルデータ分析)の板書メモ作成
  2. 研究:なし
  3. 運営:学内委員会にかかるファイル修正と連絡調整,学内会合にかかる資料読み,ファイル作成と連絡調整,依頼原稿の作成
  4. 貢献:なし

さて,週末には来週授業の予習,開店休業中の論文査読などに勤しみたい。

  1. 教育:技術者倫理入門の板書メモの作成,次回のデータ分析演習にかかる統計演習資料の作成,連絡調整
  2. 研究:なし
  3. 運営:学科会議の記録案の確認と配信,学内委員会にかかるファイル修正と連絡調整,学内オンライン研修の受講
  4. 貢献:兼業申請結果の確認

出勤後から11:00頃まで大学運営活動(前2つ)に勤しむ。その後,統計演習資料(母集団と標本,推定に関する配付資料とデータファイル)を作成したところで12:10過ぎになったので昼休みとする。昼休みを楽しめる,余裕ある勤務状態はありがたい。
昼休みを早めに切り上げ,学内オンライン研修を受講した後,技術者倫理入門(倫理学と接点のある政治哲学としてのリベラリズム,リバタリアニズム,コミュタリアニズム,保守主義)の板書メモを作成する。その間,必要なメール対応を随時おこなってから研究室を後にする。

という訳で,今夜には私的時間を確保できるので,統計的因果推論(既読本)を読み直すべし。

  1. 教育:連絡調整
  2. 研究:打ち合わせ
  3. 運営:学内会議主催,学内委員会にかかる資料読みと連絡調整,FDの記録作成,その他連絡調整
  4. 貢献:連絡調整

という訳で,本日は出勤後から14:00頃まで160ページ強の資料を読み込みつつ,連絡調整のために断続的に14通(総文字数5400字分)のメールを送信する。その多くを受け取ることになった教育プログラム担当教員団には大変申し訳ない。一方で,(仕事をしない状態の)昼食時間を10分とれたので,月曜,火曜よりも状況改善したと言える。
14:00頃から研究打ち合わせ,16:00から学科内FDの主催,16:30から学科会議の主催と,一転してペラペラとしゃべる時間帯となる。17:45頃に居室に戻り,メール対応やFDの記録作成を済ませてから研究室を撤退する。

明日も森林調査を延期して学内委員会にかかる作業を進めれば,明後日以降,研究活動に費やす時間をとれるようになる。黙々と頑張りたい。

  1. 教育:生物統計学と線形代数学入門の小テスト採点,森林計画学の授業,来週の生物統計学小テストの解答例作成
  2. 研究:なし
  3. 運営:学内会議2つ,明日の学科会議の段取り,連絡調整,依頼原稿の完成・送付
  4. 貢献:連絡調整,資料確認

昼休み時間も歯磨きの時間以外,ひたすら仕事している(メール対応しながら昼食をとっている)ものの,昨日の日記で予定していた統計演習資料作成と学内オンライン研修には全く着手できず。その一方で,本日の学内会議から山盛りの宿題が課されたので,明日の森林調査を断念して順次対応しなければ。

さて,明日にはお茶を飲む休憩時間をとれるだろうか。粛々と頑張るべし。

  1. 出勤後から8:20頃まで:【居室】週末に届いたメールへの対応,週末に請け負った査読論文の印刷,来週の生物統計学,線形代数学入門,微分積分学入門の配付資料印刷
  2. 8:20頃から12:15頃まで:【講義室】生物統計学の前回小テスト解答例の板書,生物統計学の授業と小テスト,小テスト答案の並び替え,線形代数学入門の配付資料の仕分け,[数分休憩],線形代数学入門の授業と小テスト,小テスト答案の並び替え
  3. 12:20頃から12:45頃まで:【居室】昼食をとりながらのメール対応,授業記録(生物統計学,線形代数学入門)の作成,歯磨き
  4. 12:50頃から14:40頃まで:【講義室】微分積分学入門の前回小テスト解答例の板書,微分積分学入門の配付資料の仕分け,[数分休憩],微分積分学入門の授業
  5. 14:45頃から14:50頃まで:【居室】メール対応
  6. 14:55頃から16:40頃まで:【講義室】[数分休憩],データ分析演習の授業
  7. 16:45頃から17:10まで:【居室】メール対応,授業記録(微分積分学入門,データ分析演習)の作成,明日の森林計画学の配付資料印刷と綴じ

という訳で,主な休憩時間は講義室滞在中の隙間時間と居室での歯磨き時間のみであった。

明日も9:50頃から16:00頃まで会議2つと授業1つで拘束される状態となる(とともに,夕方には今週の学科会議の資料作成に専念する)ので,出勤後の朝一の時間帯に気合いを入れてデスクワーク(生物統計学と線形代数学入門の小テスト採点,依頼原稿の仕上げ,来週のデータ分析演習の統計演習資料作成,学内オンライン研修)に勤しみたい。

家事・家族団らんを除くと,読書,研究(論文構想,データ解析,論文読み,ドラフト加筆修正),来週の授業予習を楽しむことにしている。昨日には,スギ高齢林ネタのデータ解析と論文読みを進め,論文構想をほぼ固めたところ。その合間に,来週授業のうち,線形代数学入門と微分積分学入門の予習を済ませ,昨夜からデータ分析演習での「統計演習ネタ」についてあれこれ検討した。

昨年度の統計演習では,私としてはマストでできて欲しいと思っている項目(母平均や母比率の**%信頼区間の推定,パラメトリックとノンパラメトリックの仮説検定,一般化線形モデルと混合モデル)を取り上げたものの,簡単過ぎたと反省している。そこで,今年度(主に11月から12月に実施)では,項目は同じにしながら,もう少し幅を広げて演習してもらうよう,「できたところまでをレポートにして提出してもらう方式」を採用することとした。

例えば,母平均の**%信頼区間の推定であれば,昨年度も課した「t分布を標本分布とする定番の方法」に加え,ブートストラップ信頼区間も推定してもらう。加えて,無作為標本抽出の考え方を定着させるべく,指定した確率分布(正規分布,二項分布,ポアソン分布)から標本の大きさnの標本を抽出し,その標本におけるいくつかの確率を計算してもらう課題を加える。「検定にかける」「Rを回す」といったワードを「安易に」使いがちな方々に,「検定にかけると何が具体的にわかる(わからない)のか」「Rを回すとどんな御利益があるのか」を考えてもらうことが狙いである。

「できたところまでをレポートにして提出してもらう方式」と言っても,各レポートの提出期限は来年の2月初旬である。Rなどを使った統計処理については,基本的にweb検索すれば具体的なやり方がわかる(註:私も初めてやる統計処理については手持ちの書籍を観るか,webを参照しており,ほとんどの場合,web検索で事足りる)。さらに言えば,私は使ったことがないけれど,対話型AIでスクリプトの書き方を教えてもらうという手もあるだろう。こうした学習環境があるのだから,1年次の生物統計学で学んだRの使い方を土台に,後は自学自習で対処する(もしくは,授業担当者の私と対話して情報を引き出す)のが数理・データサイエンス・AI教育における応用基礎レベルなのだと誤解している。

という訳で,(受講生にとって)眠たい一方向授業のうち,AIの歴史,確率概念については後回し(もしくは資料提供)とし,再来週から早速に統計演習に入るべし。

(11月4日の日記に)引き続き試行錯誤的に検討した結果,

  1. 相対幹距–林分樹冠長比関係(若齢無間伐林の曲線との比較)
  2. 林齢–平均樹冠長関係(國崎2024の曲線との比較)
  3. 線形モデル解析(応答変数:平均樹冠長率,平均樹冠長,平均形状比,平均胸高直径)
  4. 統計的因果推論(応答変数が立木の胸高直径,説明変数が立木の樹冠長,交絡変数が林分の上層木平均樹高と林分の相対幹距)
  5. 直径分布解析(歪度,変動係数,正規性検定,有意差あればガンマ分布,平均からの歪み指標と歪度との関係,相対的ばらつきと変動係数の関係)

について解析方針を決められた。引用すべき文献も概ね確保できたので,こちらも検討終了としたい。

次はカブトムシネタについて解析方針を検討していくべし。

  1. 教育:授業(技術者倫理入門),授業の後処理・段取り(生物統計学,線形代数学入門,微分積分学入門,技術者倫理入門),学生チューター面談,連絡調整
  2. 研究:なし
  3. 運営:会議にかかる連絡調整
  4. 貢献:兼業にかかる依頼文書の返送

本日には,久しぶりに多くの学生さん達と対話する機会に恵まれ,大変有意義であった。

  1. 教育:授業4つ(生物統計学,線形代数学入門,微分積分学入門,データ分析演習),授業記録作成,連絡調整
  2. 研究:調査器具貸与
  3. 運営:学内委員会対応,連絡調整
  4. 貢献:兼業申請2つ,郵送物の準備・投函,連絡調整

出勤後から8:15頃まで学内委員会対応と兼業にかかる郵送物の準備・投函をおこなう。8:20過ぎから講義室にて生物統計学の板書を開始し,8:35から1時限目の授業。授業後に小テストを学籍番号順に並び替え,次の授業資料を仕分けた上で,10:30から2時限目の授業。授業後に急いで居室に戻り,昼食をとりながらメール確認,兼業申請,連絡調整などに勤しむ。生物統計学と線形代数学入門の授業記録を作成し,次回の線形代数学入門の小テスト問題を検討しているところで12:50過ぎとなり,慌てて歯磨きを済ませ,講義室へ。13:00から3時限目の授業。授業後に小テストを学籍番号順に並び替え,居室に戻る途中で某教員と業務関係の雑談をする。居室に戻りメールを確認したところ,調査器具貸与希望が寄せられていたので某研究室に届けに行く。おお,14:51になっているではないか,と小走りで事務室に物品を取りに行ってから講義室へ。14:55から4時限目の授業。授業後に事務室に物品を返却してから居室に戻る。メール対応の後,微分積分学入門とデータ分析演習の授業記録を作成したところで疲労感が高まったので,研究室から撤退することとする。

というのが後期月曜日の平均的な業務状況である。お茶する時間がなく,本日も水道水を飲んだだけであるも,出勤と帰宅の時間に関する裁量があるのは有難い。自宅で十二分に回復した上で,明日も粛々と頑張りたい。

私は職員さんの勤務時間(昼休み等を除く7時間45分)を基準に,どのくらい多く(または少なく)業務に費やしたかを15年以上記録している。休暇を取得できる裁量が大きな教員として年20日分の年休取得を自ら義務づける一方で,7時間45分を超えた時間の積算(以下,積算日とする)が(7時間45分=1日として)20日以上になるように努めている。震災翌年度には,子供たちもまだ小さかったこともあり,積算日を20日未満に減らしたものの,その後はすべて20日を上回り,最近は30日を超えるのが当たり前になりつつある(註:みなし労働時間制なので,当然,残業代はない)。本日分の勤務時間を表計算シートに入力したところ,今年の積算日が31日を超えていた(今年の見積りは,残り二ヶ月弱を含め,36〜38日と予想)。自宅で論文を読んだり,データ解析したり,論文を書いたりする時間は,当然,積算日には含まれないので,自宅での研究時間を確保すべく,積算日が来年以降増え過ぎないように調整したい。

次年度の時間割案で自らの授業担当日を確認したところ,前期の授業担当日は週4日,後期には週5日あり,教育活動だけでも身動きがとれなくなりつつある(教育以外の3領域の活動をこなそうとすれば,必然的に積算日が増える勤務形態を余儀なくされる)からである。今後,学科長業務を含め,さらなる仕事の仕組み化を進める必要がある。加えて,宿泊を伴う出張は学生さんの長期休み(春休み,夏休み)にしかできないので,かなり意識的に日程を確保しないと(出張する前提で研究計画を提出した)科研費による出張もできなくなってしまう(註:現在,本当に出張できなくなって困っている)。自らの研究活動強化は当面の最重要課題なので,4領域(教育,研究,大学運営,社会貢献)活動を並行的に成立させるために,そろそろ何かの業務を意識的に減らす(例えば,博論・修論・卒論の学生さんを極力受け入れない等の)必要があるかもしれない。

  1. 教育:次回授業の段取り(生物統計学,線形代数学入門,微分積分学入門,データ分析演習,森林計画学),連絡調整
  2. 研究:森林踏査
  3. 運営:学内委員会にかかる資料作成
  4. 貢献:資料確認,書類作成,連絡調整

本日は結果的に昼食抜きとする(水道水のみ摂取)。

本日には連休前に溜めてしまったデスクワークを済ませるべく,学内にて粛々と教育活動,大学運営活動,社会貢献活動にかかる書類作成や連絡調整に勤しむ。

一旦帰宅し,夕方から新任教員の歓迎会に参加。参加して下さった皆さんに感謝する次第である。

試行錯誤的に検討した結果,

  1. 相対幹距–林分樹冠長比関係(若齢無間伐林の曲線との比較)
  2. 林齢–平均樹冠長関係(國崎2024の曲線との比較)
  3. 線形モデル解析(応答変数:平均樹冠長率,平均樹冠長,平均形状比,平均胸高直径)
  4. 直径分布解析(歪度,変動係数,正規性検定,有意差あればガンマ分布)

について解析方針を決められた。引き続き解析項目を検討したい。