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by Solar18 | 2024-10-17 00:35 興味ふかい人々 Trackback Comments(5) 2024年 10月 15日 太らせてから、、、 ずいぶん前のこと、「森の幼稚園」(園舎を持たず、子供達が毎日、雨の日も風の日も森に出かけて創造的に遊ぶ幼稚園。日本にもあります)をテーマにして児童書を書くために、ある小さな「森の幼児グループ」を見学した。3歳児でも森では独自に元気に遊ぶ。ある男の子は森で頑丈な棒を拾った。そして、この棒を支えに使えば丸太の上でも立ったり歩けることを発見した。次にはその棒をピストルに見立てて遊び、その次には釣り竿にして遊んだ。数人の女の子達は地面に転がる丸太を牛に見立てて、草を与えたり、撫でたりと、一生懸命世話をした。他の子供達とは離れて、地面の小さな花たちと一人で戯れる女の子もいた。森では誰もが自由に動いたり、叫んだり、休んだりできる。静かにしなさい、などとは言われない。自由に体を動かせるからこそ、本の読み聞かせ(森の道に座って)の時間には子供たちは言われなくても静かに耳を傾ける。この見学の途中で開けた草地に出た時、トウモロコシの実が撒かれている場所に出た。森の幼児グループを指導している友達が「これはハンターがイノシシのために撒いたもの」と教えてくれた。「あら、なんて親切」などとその時は思ってしまった。あれから20年以上経った昨日、誕生日にもらった本を読んでいたら、「ハンターはイノシシにトウモロコシを与えて太らせ、数も増やしてから、射止めて食べる。イノシシは自分の鼻で地面を掘ってキノコなどの食物を発見できるのに」という文を読んで今頃になってハッとした。野生動物であるイノシシに餌を与えるのは「温情」なんかではないのだ。ハンター、そしてハンターからイノシシを買う店やレストラン、その肉を買ったり食べる私たちのエゴイズム。そんな当然のことを意識もせずに食べていた。これではイノシシも家畜と似たようなものだ。閉じ込められ、極端に太らされてから殺され食べられる牛、豚、鶏たちと。この方法で人間は豊かな食生活を発展させてきた。犬についても人間のエゴは止まらない。人間の趣味(可愛いのが好き、フサフサ、フワフワした毛皮が好き、大きい犬が好き)に合わせて人間なしでは生きていけないような体(超小型、長すぎる毛皮などなど)の犬を育種で生み出した。まさに命のもてあそびだ。あー、肉をむさぶり食う私もそういう罪作りな人間の一人。これこそが、人間の原罪なのかも。ヴィーガンやヴェジタリアンになった人は偉いなあと心から思います。 タグ: ヴィーガン ヴェジタリアン 森の幼稚園 みんなのヴィーガンをまとめ読み 61 # by Solar18 2024-10-15 22:23 ちょっと哲学 Trackback Comments(0) 2024年 10月 12日 誕生祝いとヨット つい最近、またしても誕生日がきた。8人のお客を招待して二日がかりで料理を作った。前菜はカボチャポタージュ春巻きビーツのカルパッチョ(ルッコラ乗せ)ビーツのムースメインは牛の頬肉の赤ワイン煮(オーヴンで3時間)カリフラワーとポテトのグラタンインゲンとニンジンのグラッセデザートはヨーグルトとクリームチーズのムース前回書いたマルメロとリンゴのタルトをもう一度娘の義母さんが春に85歳の誕生日を盛大に祝った時、私も招待してくれたので、こちらも義父母さんを呼ぶことにした。こういうのを義理って言うのかな。義理というよりは、会って話をしたい、招待したいという気持ちも強かった。30年以上の友達、ドリスとジゼル相棒と相棒の姉もいつも通り呼んだ。相棒の姉は84歳なのに今も毎週テニスをし、ヴィオラの練習も怠らない。たくさんのワインを携えておしゃれをしてやってきた。久しぶりにスイス人カップルも招待した。彼らはこれまで何度も書いた相棒のフランスの田舎家の数軒先に築後数百年の家に住み、時々バーゼル市(当市から車で40分)に戻る。今回はちょうどお孫さんに会うために戻った機会を捉えて、招待することができた。このカップルは81歳の女性ウルスラと70歳の男性クリストフ。ウルスラはかつて教師だったことがあり、クリストフは彼女の教え子だったとか。クリストフはここ20年以上はフランスの古い家の改造に時間もエネルギーも費やして素敵な家に仕上げた。そして今、次のプロジェクトとして小さな船を買って、寒い冬には南の国に出かけるのが夢だ。クリストフは倹しい生活を送っていたけれど、最近、遠い親戚がちょっとした遺産を遺してくれたそうで、小さな中古の船(彼はボートと呼ぶ)を買うのも夢ではなくなったと言う。フランスではヨットに乗るのに免許はいらないとか。彼はまだ船を買ったわけでもないし、運転もしたことがないのに、「最初はフランス内の運河をゆったり巡って、次には地中海、そして大西洋」と夢は広がる。寒がりなので、冬に南国に行くのが夢なのだ。普段はシャイで物静かな彼が、この晩はどんどん話すのが愉快だった。夢って大切なんだな。料理が大量に余ったので、翌日は相棒の長女と孫を呼んで、残り物を平らげた。自分の誕生日を祝うのは準備や後片付けでつくづく疲れるけれど、普段会わない人と会う良い機会にもなる、それで、毎年つい張り切ってしまう。でも、こんなことがいつまでできるだろう。今年招待した人が全員、来年も来られるだろうかなどとも思ってしまう。そもそも私自身が来年も客を呼べるほど元気だろうか、、、。考えると恐ろしくなるから、考えないでおこう。 タグ: 自家用ヨット 牛の頬肉 みんなの自家用ヨットをまとめ読み 74 # by Solar18 2024-10-12 22:46 友だち Trackback Comments(10) 2024年 10月 04日 近況、マルメロと読書 秋と言えばマルメロ。近況、マルメロと読書_b0398675_21303721.jpegこれまでも毎年、秋が来るたびに書いているから、書く必要もないけれど、この香りが嬉しくて書きたくなる。マルメロはそのままではエグくて、硬くて、酸っぱくて食べられない。けれども火を通し、砂糖を加えるととても美味しくなる。これまでは上のリンク記事のようにゼリーやのし梅に似た物を作っていたけれど、ふと思い立って、リンゴと合わせてタルトのフィリングにした。香りも味もとても濃くて美味しい。近況、マルメロと読書_b0398675_21305784.jpeg今回は実験として、タルトの皮をオーツの全粒粉とアーモンド粉とバターのクッキー生地で作ってみた。小麦粉が入らないのでホロホロと崩れそう。フィリングはマルメロとリンゴのほかにレーズンとアーモンド粉と砂糖とシナモン。これからお客が来るので、実験台になってもらう。話変わって。どういうわけか本棚にあった、池澤夏樹氏の「世界文学を読みほどく」と井上ひさしさんの「黙阿彌オペラ」を読んだ。久しぶりの日本語の本。読み進むのはさすがに速い。そして、どちらもとても勉強になった。「世界文学を読みほどく」は作者が京都大学でスタンダール、トーマスマン、フォークナードストエフスキー、マルケスその他の名著について語った特別講義を本にしたもの。紹介されている作品のほとんどは大昔に読んだことはあるものの、その意味も考えず(どうせ考えられないけど)、読み流してしまっていた。特にアメリカという国についての考察がまさに「勉強になった」。アメリカは成り立ちからして当然かも知れないが、ヨーロッパとはかなり違う常識、意識で生きている。ヨーロッパ人が時に理解できないのも当然か。「黙阿彌オペラ」は喜劇のようでありながら、深い思考の上に立って作られている芝居。明治維新の前後の時期を舞台にしている。高校時代、日本史の授業は眠っていたので、自分がいかに無知であるか、思い知らされる。 タグ: 池澤夏樹「世界文学を読みほどく」 井上ひさし「黙阿彌オペラ」 マルメロのタルト みんなの池澤夏樹「世界文学を読みほどく」をまとめ読み 72 # by Solar18 2024-10-04 22:04 料理・パン・ケーキ Trackback Comments(6) 2024年 09月 29日 ご近所持ちよりパーティー この家にもう30年以上住んでいるのに、いまだに近所の人達のほとんどを知らない。名前も顔も知らないから挨拶もしない。隣家の二階に住む夫婦が20年近く前に別れて、妻だった人が隣家に残った後、再婚して子供がいることも、つい最近まで知らなかった。同じ隣家の一階に10年以上も住んでいる家族のことも長い間知らなかったし、今どこかで出会っても、たぶん隣人だとはわからないと思う。町内会とか自治会などはないので付き合う「義理」もないのはいいところ。普段、道で出会って挨拶する人は3人ぐらい。こういう状態はここでは普通のようだ。相棒は次の角に住んでいる。彼の家の斜め前にアンナ広場がある。ご近所持ちよりパーティー_b0398675_16452339.jpeg教会を囲んだ広場で、地面は土のまま(一部マルチング)、大きな樹木が枝を広げて、夏は涼しい。地下水の飲料水が出続ける古い石造の蛇口噴水、ブランコや滑り台や砂場もある、家族に優しい広場。この広場に面した家の一つ(写真の赤い家)に長年住む、アルフレッドさん一家が今年も「ご近所持ちよりパーティー」を自宅前の歩道で開いた。ご近所持ちよりパーティー_b0398675_16455596.jpegアルフレッドさんはたぶん80歳を超えたシニア。写真の右端のチェックのシャツの人。数週間前、この広場近くに住む家々に小さな手紙が投函されて、相棒も受け取った。「アンナ広場で9月28日の15時からフィエスタを開きます。参加希望者は参加者の名前、そして持参してくれる料理を書いて私の郵便受けに投函してください。当日は自分用のカトラリーと食器も持参してください。」相棒は大いに乗り気になった。仕方ないから私も参加することにした。私はリンゴとバナナとニンジン入りのケーキを焼き、相棒はニョッキとベーコンとマッシュルームの炒め物を持って開始時すぐに出かけた。アルフレッドさんの家の前にはお料理を並べるテーブル、町のお祭りなどで飲食用に使われる長テーブルとベンチ、そして雨よけの大きなパラソルが用意されていた。もういくつものお料理が並んでいる。目立ったのは「玉ねぎケーキ」(ツヴィーベルクーヘン)、これは玉ねぎとベーコンの薄いキッシュのようなもの。ズュースザウワー(スイートサワーの意)と呼ばれる葡萄ジュースの糖分がアルコールに変わる途中の飲み物と合わせて、今の季節に好んで食べられる。アルフレッドさんは大きなタンクにズュースザウワーをたっぷり用意していた。お客は料理をのせた皿や天板を携えて、やってきた。たまに知った顔も見える。0歳から90歳ぐらいまで色々。歩行器や杖に頼ってやってくるシニアも少なくない。見知った顔はほとんどないけれど、テーブルに同席した人と自然に会話も生まれる。私が興味を持ったのは、自分なら作ることがほとんどない料理に出会ったことだ。私の隣に座った、地元訛りの強いおばさんは「私、生まれて初めてカボチャの料理を作ったのよ。Hokkaidoって言うんでしょ(こちらではこの名の品種が一番普通に出回っている。オレンジ色のカボチャ)。切るのが大変だったけど、指は今でもちゃんとある」と言った。彼女が作ったのはカボチャと玉ねぎとフェタチーズのタルト。持参してから瞬く間にお客のお腹に入ったようで、1時間後には最後の一切れだけが残っていた。これを一口食べたら、あら美味しい。細く切って炒ったカボチャの種の味も効いている。彼女が帰ってしまったので、レシピを聞くことができない。あるタマネギケーキの生地もパイ生地に近くて気が利いていたので、主催者に作り主を教えてもらってその老婦人(と言っても私より年下かも。つい自分は若いつもりなので、年上だと感じてしまう)にオズオズと生地のレシピを尋ねた。400gの小麦粉に対して100gのバターを入れたイースト生地だって。ごく薄のタルトフランベのような生地にキノコや玉ねぎを乗せて焼いたごく薄のタルトを持ってきたのは若めの男性だった。この生地もパリッとして美味しかったので彼に「この生地はどうやって作った?」と聞いた。「市販のフラムクーヘン(タルトフランベ)用生地だよ。でもフィリングのキノコは森で採ってきた新鮮なキノコ」だからこんなに美味しいんだ。さてさて、主催者のアルフレッドさんに「良い企画ですね」と話したら「近所どうしが知り合える機会を作りたいと思ってね」とたくさんの参加者に満足そうだった。そして彼はさらりと言った。「孫息子はサッカー選手だ。ブンデスリーガのFCハイデンハイムのレギュラーでね」と。「えー?小さな町のチームなのに、ブンデスリーガにで大活躍している人気チームの?」「そう。当市のチームのジュニアチームにいたこともある。あの子は小さい頃はこの広場でサッカーで遊んだものだ」アルフレッドさんのお孫さんはJonas Föhrenbach、ハイデンハイムの背番号19の選手。そんなスターがアンナ広場から誕生したとは知らなかった。ちなみに当市のチームは昨日まではリーガで第2位だったのに、昨日の試合(相手は最下位のチーム)で大負けして7位に下がり、アルフレッドさんの孫がプレイするハイデンハイムは勝って、当市を抜いて5位になった。こうして話しているうちに私が持参したケーキはちゃんとなくなってくれた。相棒が作ったニョッキの炒め物は見た目が地味なためかほとんど残ったので持ち帰り。味は悪くないのに残念。今日になって、ドイツのネットで玉ねぎケーキやカボチャのキッシュの色々なレシピを見て回っている。作ってみるのが楽しみ。色々な人がいて、色々な考えや活動があって、色々な食事がある。そういうことに出会う機会を作ってくれたアルフレッドさん一家に感謝。来年は何を持っていこうかなと今から考えている自分に驚いた。ご近所持ちよりパーティー_b0398675_16462421.jpeg(2時間後にはテーブルはもっと拡張されて持ち込み料理はもっと多くなった) タグ: ハイデンハイム タマネギケーキ カボチャのキッシュ みんなのハイデンハイムをまとめ読み 77 # by Solar18 2024-09-29 22:37 社会との関わり Trackback Comments(6) 12345次へ >>>
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