配信終了サルベージ記録 Vol.15 (original) (raw)
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※基本ネタバレあり
2023/2 新感染 ファイナル・エクスプレス
この脚本は底意地が悪いのう!!
間違いなく視聴者の間で最もヘイトを集めているであろう、自称バス会社の役員ジジイ。
んー、感染者のいる他の車両から主人公たちが来るのを恐れて締め出したのはまだ良しとしよう。同じ状況になればそりゃ我が身かわいさにそうしたくなる気持ちはわかる。
締め出されたことで姉を亡くしたおばさんがドアを開けて生存者たちを道連れにしたとき、ここであいつも確実にお陀仏だろうと絶対思ったよね。
が、姑息にも生き延びているではないか。生き残りたいのはわかるけどね?
その後さらにヘイトを重ねるこやつ。一緒にトイレに隠れていた乗務員を騙してゾンビの囮にし、自分だけ逃げ延びる。この時点で積極的に人を殺している。
もうかなり胸糞悪いんだけど、それには留まらない。同じように高校生の女の子ジニを自分の代わりにゾンビに差し出す卑怯っぷり。
極めつけは観た皆さんもご存知の通り…
……
いや、胸糞のフルコースかと。憎まれっ子世に憚るとはこのことか。ここまで来ればただの露悪では。韓国作品ってこういうの多いよね。
そんなジジイがその本性の片鱗を最初に見せた、主人公の娘スアンとの会話。
「お嬢ちゃん、ああ(ホームレス)なりたくなかったら、ちゃんと勉強するんだぞ」
それに返したスアンの
「ママがそんなこと言う人は悪い人だって言ってた」
で、電話の声しか登場していないスアンの未知のママへの好感度爆上がりよね…
それにしても本作で一番強くてカッコいい青スーツおじさんがあんな早く死んじゃうのはつらいなぁ。今までのゾンビ映画法則ならもうちょっと先まで生き残って、もっと有益な死に方をするもんだと…
まあラストは見事でしたよね。良く出来過ぎてて、あれって何かのオマージュだったりするのかな?そういう情報は出てこないから違うんでしょう。
あと、列車内で折り重なった大量のゾンビが津波のように襲ってくる映像がすごく迫力あって怖かった。現実ではありえない動きの圧倒的おぞましさ、例えるなら24フレームのアニメみたいな…(手描きアニメって日本だと基本一秒間に12枚の画像をパラパラするけれど、演出で一部24枚になる場合があって、それがなんともいえないシュールなヌメヌメ感を帯びます)
クソジジイに憤っただけで大した感想がありませんでした…^^
2023/2 おばあちゃんの家
続けてこちらも韓国映画。しかし打って変わって情緒溢れるしみじみ系
なんとこちらの映画、写真右の少年以外出演者は現地(撮影地)調達の素人ですってよ!?
言われなければ分からないくらい自然で上手な演技だった。ていうか、母国語以外で喋るとそもそも演技の上手下手って感知できないけど。。
あ、でもこのおばあさんに至っては口が利けない役だから。それでも素朴な持ち味が生かされてて見事でした。
あれ、なんかそういうの他にもどこかで見たような…
これだ。1978年、冬。という中国の映画
こちらも主人公の母親を除いてほとんど素人というすごいキャスティング
全体的に控えめで田舎の風景や生活の様子を中心にしている感じもよく似ている。
これは私、すごい好きな映画です。もう、情緒の一言。冷戦真っ只中の、経済発展する前の共産体制ガチガチな中国が舞台なんですが、その荒涼とした哀愁漂う風景。草原、線路、駅、集落…ヴィンテージ感溢れる(といっておしゃれな洋風のあれではない)家の家具や小物の数々、近所で共用の水道、全てが美しくて見入ったことよ…
脱線失礼しました。こちらはプライムでまだ観れるから興味があったら観て下さい。
話をおばあちゃんの家に戻すと。これ、2002年だけどフィルム映画なんですね。前回言及した箪笥もそうだったんですけど
このときは「あえての」フィルム映画だとばかり思っていたのですが、二回も続くとあれ…?って思いが。もしかして、この頃はフィルム映画が主流だったとか?
調べてみたらそのようでした、案の定
www.homemate-research-cinema.com
日本で一気にデジタル式の映画館が増えていったのは、2009年頃からです。きっかけは、「アバター」をはじめとする大型作品がデジタル3D映画として公開されたことです。そして現在では、ほとんどのシネコン(シネマコンプレックスの略。同じ施設内に5つ以上のスクリーンがある映画館を指す)においてデジタル化されています。
つまり韓国でもだいたい同じ時期にデジタルが普及して、それ以前はフィルムだったということですよね?
マジかー!!
アナログ音源のレコードからデジタル(CD)に移行したのが80年代くらいだから、てっきり映画のデジタル化も同じ頃だとばかり…
衝撃でした。自分が子供の頃に映画館で観たのはフィルム映画だったとは。
ん??
ちょっと待てよ、映画製作の手法のフィルムとフィルム上映って別じゃない?
デジタル化の発達により、デジタルカメラで撮影を行なったり、フィルムに撮影したものをスキャンしてデジタルデータに変換し、コンピュータに取り込むことで簡単に編集できるようになったのです。
製作側のデジタル普及により、映画館での上映もデジタル化が進み始めました。映画の上映は、映画館の後ろにある映写室で、映写技師がフィルムを映写機にかけて行なわれてきました。そのため、製作時にデジタルで編集されたデータを、映画館での上映用に再びフィルムに戻していました。
えー…つまり、最初からデジタルカメラで撮影、と、フィルム撮影→デジタルデータに変換という手法があったと。
そして、どちらにしても最終的に上映の段階でフィルムに戻されていた。
ややこしいな!