一口馬主1世代目の総括 (original) (raw)

先週の土日(8/31・9/1)で今年の3歳未勝利戦が終了した。そこで、一口馬主を始めて第1世代となる21年産駒の成績を振り返り、総括を行いたい。

第1世代は3頭いて内2頭(シンハナーダ・ベランジェール)が勝ち上がり、1頭(ベルファスト)が中央抹消して、園田からの再転入を狙うという結果に。

成績としては、2-4-1-3-1-2で掲示板率は.846、複勝率は.538、連対率は.461で着地。3頭しかいないので、どこまで評価できるかは一考すべきだが、数字としてはかなり印象は良い方で、適正が全く合って無かったベランジェールの新馬戦12着を除けば、惨敗する仔はいない世代だった。

幸い、勝ち上れなかったベルファスト含め3頭ともファンド継続ということで、まだまだ楽しめることをすごくうれしく思う。ナーダくんは脚元の問題もかなり解消されて身体が出来てきたし、ベランジェールもようやく成長曲線に乗ってきて、秋以降の飛躍が見れそうで本当に楽しみ。

第1世代を振り返っての感想

◯ひとつ勝つのは当たり前ではないということ

まず、一口を初めて最初の世代ということで、去年7月頃は「まぁ、何だかんだ勝てるやろ」という具合で楽観視していた。だけど、ベランジェールの新馬戦惨敗スタートからはじまり、ベルファストが惜敗したあたりからかなり雲行きが怪しくなって、そこに追い打ちをかけるかの如く、シンハナーダの骨瘤が長引く事態に。年明けたころには、上手くいかない現実に「勝つのは難しい」ことを突き付けられて結構気持ちが落ち込んだ。特にこの3頭は育成時期の評価も高かったし、自分の中でも納得のいく3頭だっただに、7月になっても未勝利を抜けれない現実に、「これはもしかして、全滅もあるのでは…?」と覚悟していた。特にベランジェールについては、POG本でも取り上げられていたし、各種媒体でそれなり露出してただけに、同厩のチェルヴィニアとの差が広がっていた事実にかなりショックを受けた。

でもなぁ、ベランジェールも去年のPOGではステレンポッシュやレガレイラに負けないくらいにページもらったし、厩舎長や場長のインタビューでも名前がでるレベルだったのに、どごで差が出てしまったのか🥲
まぁクラシックに乗るというか、古馬になってからって思ってるから、まだ諦めてないけど pic.twitter.com/kv38ABnEpw

— 夏島 雅由紀 (@Natushima_hr) 2024年5月19日

ウイポダビスタとは違い、ホイホイとそう勝てるわけではない。実際、年間約4000頭ほどがJRAデビューするが、未勝利を抜けて残留できる馬は精々1300~1400頭程度で、1/3は残ることすら叶わない。幸い、シンハナーダくんが瀬戸際が近くなり始めた7月の未勝利戦でいきなりデビュー勝ちをして、ベランジェールはカド番のレースで脱出を決めてくれたのことは、ただただ幸運だったとしか言いようがないと感じた。

◯調教師(厩舎)は大事

このことは別に自分だけではなくいろいろな人が言ってるが、厩舎選びは本当に重要だと感じた。これは自分が出資している馬に限らず、同クラブの非出資馬たちの更新を読んで感じたことだけど、やっぱり、勝ち切れる調教師とそうではない調教師では腕が出るなと思った。それは単に馬質の良悪だけの話じゃなくて、馬質がどれだけ良くても勝たせきれない調教師はいるし、一方で素質をしっかり出し切って勝たせる調教師もいるわけで、それがリーディングや勝利数といった客観的証拠に現れるんだなと。調教師(厩舎)選びは見逃してはいけないと思った。

以前、自分は「調教師と出資者は一連択生」と言ったけど「あ、この先生は良いな」と思った人は、馬に対するアプローチも非常に多岐にわたって、非常に能動的に動こうという姿勢がみてとれる。それは外厩との連携やトレセンでの調整、レース選択に至るまでありとあらゆる部分で(センスが)出る。実例を挙げれば、一口第一世代でいえば、7月の未勝利でデビュー勝ちをさせた国枝先生がまさにそうだし、シンハナーダが1年近くにわたり骨瘤で使えない中で、休養期間に外厩での調整を怠らず、ナーダくんを信じ続けて入厩させた後も調整して、選んだレースで得た大きな1勝だったし、国枝先生がなぜ名トーレナーと言われるのかがよく分かるいい例だった。

一方で勝ちきれないタイプの調教師は、更新を読んでもどこか一本調子か、あるいは非常に受動的だなと姿勢だと感じた。例えば、某先生が関わる馬の更新を読んでても、非常にどこか受け身だし、精力的に調教をしているのか疑問に感じることもあった。外厩サイドは馬の素質を信じて「勝たせてあげたい」と精力的な調整を重ねていたけど、結局入厩させてからの調整過程はチグハグだったし、1戦謎にダートを試してみたり、レース選択でも自分が納得できないところがあった。(まぁ、結局今年の募集馬預託から消えたが全てを表しているけど)

凄く個人的な思想ではあるんだけど、一口で大事な要素って
「馬そのものの素質:4」
「厩舎:5」
「運:1」
だと思っている。確かに福永センセが言うように、馬がそもそも持つ素質に上積みすることは難しいし、だからこそ素質は本当に大事なんだけど、その素質を引き出す人間がダメなら意味ないので

— 夏島 雅由紀 (@Natushima_hr) 2024年9月7日

なので3年目以降については、1年目以上に厩舎成績やレースの選び方、有力馬の有無など厩舎成績に関わる事項により重きを置いて馬選びをしていきたい。

という訳で3歳未勝利が終わり、秋競馬も始まった。自分が関わる範囲ではDMMの2期募集のラインナップがでたので、第一世代で得た経験を基に、3年目の馬選びに反映させていければと思う。