旧金子家住宅 (original) (raw)
旧金子家住宅
広島県呉市豊町御手洗、風待ち湊として栄えた昔町・御手洗(みたらい)。呉市豊町御手洗伝統的建造物群保存地区に指定される家並みのなか、若胡子屋跡のはす向かいに建つのが、金子邸。白壁の塀に囲まれた豪商の屋敷は、土・日曜、祝日のみ公開となっています。
倒幕の密約「御手洗条約」締結の地
江戸時代に御手洗の町年寄、庄屋役だった金子家(屋号「三笠屋」)が、文人墨客や広島藩の要人など様々な賓客をもてなすために建てた数寄屋風書院造りの邸宅が、現存する旧金子家住宅。
屋敷の中央部には茶室が備わっています。
茶室に面した露地も文政6年(1823年)に茶室が造られた時に作庭されたものです(全国で唯一現存する、江戸時代築の上田宗箇流茶室)。
もちろん建築物としての価値もありますが、注目はその歴史的価値。
慶応3年(1866年)11月、広島藩と、長州藩、薩摩藩の間で交わされた倒幕の密約「御手洗条約」が、ここ金子邸の茶室で結ばれたとされることから幕末の歴史を彩る重要な場所ということに。
倒幕の密約「御手洗条約」の成立後、徳川慶喜の大政奉還を受けて、長州藩は7隻の軍艦で御手洗に到着し、広島藩の軍艦に合流(広島藩は長州軍を大坂まで護送)。
芸長両軍は京に上り倒幕の狼煙(のろし)を上げ、やがて明治維新を迎えることに。
御手洗は外国との密貿易もあったため、幕末の志士らも多数訪れていたことから、坂本龍馬や中岡慎太郎も当地の有力者だったこの家を訪れたと伝わります。
旧金子家住宅 | |
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名称 | 旧金子家住宅/きゅうかねこけじゅうたく |
所在地 | 広島県呉市豊町御手洗 |
関連HP | 呉市公式ホームページ |
電車・バスで | JR呉駅、または広駅からとびしまライナー豊・豊浜方面行きバスで、御手洗港(みたらいこう)下車 |
ドライブで | 広島呉道路呉ICから約40km |
駐車場 | 御手洗駐車場(16台/無料)、御手洗かもの駐車場(40台/無料)、または、周辺の有料駐車場を利用 |
問い合わせ | 呉市文化スポーツ部文化振興課 TEL:0823-25-3463 |
掲載の内容は取材時のものです。最新の情報をご確認の上、おでかけ下さい。 |
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