京都の納涼床、川床は、「ゆか」は間違いで「どこ」が正しい!? (original) (raw)
京都の納涼床、川床は、「ゆか」は間違いで「どこ」が正しい!?
2024年8月17日放送のTBS『情報7daysニュースキャスター』で、京都中心部を流れる鴨川の納涼床を川床(かわゆか)と紹介し、京都人からSNSでダメ出しが! 京都では、中心部の鴨川にあるのが納涼床、そして貴船(きぶね)と高雄にあるのが川床と呼び分けていて、それぞれ「床」の発音も異なるのです。
鴨川は納涼床(のうりょうゆか)、貴船が川床(かわどこ)!
先斗町「草風土うしのほね」(鴨川納涼床)の「名代うしのほねシチュー 」
京都人以外には少し呼び分けが難しい川床。
まず、京都中心部、先斗町(ぽんとちょう)周辺、二条〜五条にあるのが、鴨川納涼床(かもがわのうりょうゆか)。
江戸時代の半ばには河原に桟敷席を設ける「川床」的なものが生まれたといわれ、ルーツはこの鴨川の納涼床ということに。
納涼床が正式名称ですが一般的には「ゆか」と称され、京都人で鴨川の納涼床を川床(かわゆか)と表現する人はまずいないので、『情報7daysニュースキャスター』での「かわゆか」連発には違和感を覚えたのです。
鴨川上流に位置する貴船は、料理旅館「ふじや」が茶店を営んでいた大正時代に「川床」(かわどこ)を設置してもてなしたのが始まり。
この貴船では、「かわどこ」と発音しており、納涼床の「ゆか」と差別化を図っています。
貴船は、京都の避暑地として人気があり、京都市街のホテルと提携して、夜のディナーは川床でというプランも生まれています。
少し穴場なのが冬のぼたん鍋でも有名な郊外の高雄。
清滝川沿い、深山幽谷の雰囲気での川床(かわどこ)が自慢で、こちらも「かわどこ」と発音しています。
紛らわしいのは、旅行代理店などが総称する際に「京都の川床」とひとくくりにしてしまうから。
この場合は「かわゆか」なのか「かわどこ」なのか、判断に迷うところで、納涼床がルーツで床(ゆか)と呼ばせるなら、「かわゆか」もOKかと思えますが、多くの京都人に言わせると「川が付いたら、川床(かわどこ)」なんだそうで。
ただし、鴨川の納涼床を取材すると、「もともと高床(たかゆか)が略されて、『ゆか』なんで、あえて川を付ければ、『かわゆか』」と断言する店もあって、「鴨川かわゆか説」もなるほどなと思わせるものがあります。
結論から言えば鴨川は「ゆか」、貴船と高雄は「かわどこ」で、全体を表す場合は、「かわゆか」、「かわどこ」どちらもありということになります。
『情報7daysニュースキャスター』で、京都人には聞き慣れない「かわゆか」を連発したのも高床(たかゆか)がルーツの鴨川納涼床に限っていえば、あながち間違いとはいえません。
貴船の料理旅館「ふじや」の川床
京都の納涼床、川床は、「ゆか」は間違いで「どこ」が正しい!? |
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