人生の岐路に立つとき - 父の転倒から学んだこと (original) (raw)

人生の岐路に立つとき - 父の転倒から学んだこと

皆さん、こんにちは。今日は私事になりますが、最近経験したことを皆さんと共有したいと思います。私は66歳のシニアですが、先日、96歳の父が老人ホームで転倒するという出来事がありました。その時の気持ちや、その後の決断について、お話しさせていただきます。

7月28日、突然の電話でした。「お父様が転倒されました」という声に、私の心臓は一瞬止まりそうになりました。すぐに老人ホームに駆けつけると、父は痛みに顔をゆがめていました。救急車で病院に運ばれ、診断結果は右大腿骨転子部骨折。その瞬間から、私は大きな決断を迫られることになったのです。

手術をするか、しないか。

医師からの説明を聞きながら、私の頭の中は混乱していました。手術をすれば、骨がつながり、将来的には歩行の可能性も出てくる。でも、96歳という高齢での全身麻酔は大きなリスクも伴います。一方、手術をしなければ、痛みは和らぐかもしれないけれど、寝たきりになる可能性が高い。どちらを選んでも、メリットとデメリットがあるんです。

こういう決断は本当に辛いものです。父の人生を左右する可能性のある決断を、私が下さなければならない。その重圧は、想像以上に大きかったです。

悩みに悩んだ末、私は手術をしない道を選びました。父の年齢と体力を考慮して、これ以上の負担をかけたくないという思いが強かったんです。でも、その決断を下した後も、本当にこれでよかったのかという迷いは消えませんでした。

そんな中、上皇后美智子様の転倒のニュースが飛び込んできました。美智子様も骨折されたそうですが、手術を受けられ、すでにリハビリを開始されているとのこと。このニュースを見るたびに、「やはり手術をしたほうがよかったのかな」という思いが頭をよぎります。

でも、時間が経つにつれて、私の決断は間違っていなかったのではないかと思えるようになってきました。確かに、父は車椅子の生活を余儀なくされています。でも、痛みは和らぎ、穏やかな日々を過ごしています。時には笑顔も見せてくれる。そんな父の姿を見ると、「これでよかったんだ」と、少しずつ納得できるようになってきました。

人生には、正解のない選択を迫られることがあります。特に、大切な人の人生に関わる決断となれば、その重みは計り知れません。でも、その時々の状況や、本人の意思を尊重しながら、最善を尽くすことしかできないのかもしれません。

今、私は父に「一日でも元気でいてほしい」と願っています。車椅子の生活になってしまいましたが、それでも父らしく過ごしてほしい。そんな思いで、毎日を大切にしています。

そして、上皇后美智子様のことも気にかかります。美智子様のご回復のニュースを聞くたびに、「早く元気になってほしい」と心から思います。年齢を重ねると、転倒のリスクは誰にでもあります。でも、それを乗り越えて、また笑顔で過ごせる日が来ることを信じています。

この経験を通して、私は改めて「今」の大切さを実感しました。健康であることのありがたさ、家族と過ごせる時間の尊さ。これらは当たり前のようで、実はとても貴重なものなんだと気づかされました。

皆さんも、ご家族や大切な人との時間を大切にしてください。そして、もし同じような状況に直面したら、自分を責めすぎないでください。その時々の最善の判断をすることが、私たちにできる精一杯のことなのです。

最後になりましたが、上皇后美智子様の一日も早いご回復をお祈りいたします。そして、皆さまとご家族の健康と幸せを心よりお祈りしております。今日も一日、笑顔で過ごせますように。