岡慎之助選手が鉄棒で金メダル!平行棒で銅メダル!パリ五輪種目別決勝3日目 (original) (raw)

パリ五輪、8月5日の体操最終日は種目別決勝3日目、平行棒、平均台、鉄棒、女子ゆかの競技が行われました。

日本時間18時45分から始まり、決勝種目では一番早い時間からの競技開始となりました。

種目別平行棒決勝

金メダル 鄒敬園選手(中国)16.200(D6.9 E9.300)

銀メダル イリア・コフトン選手(ウクライナ)15.500(D7.0 E8.500)

銅メダル 岡慎之助選手(日本)15.300(D6.5 E8.800)

4位 張博恒選手(中国)15.100(D6.4 E8.700)

5位 フェルハット・アリカン選手(トルコ)15.100(D6.9 E8.200)

6位 谷川航選手(日本)14.133(D6.3 E7.833)

7位 ルーカス・ダウザー選手(ドイツ)13.700(D6.0 E7.700)

8位 オレグ・ベルニャエフ選手(ウクライナ)13.300(D6.2 E7.100)

中国の鄒敬園選手が優勝。

この種目の第一人者やっぱり強かったですね。

G難度のツォラキディスから入って、マクーツ、バブサーとひとつひとつの技を丁寧に行ってる印象でした。

前方かかえ込み2回宙返り半ひねり降り(E)の着地ピタリ!

着地が止まった後、鄒敬園選手にしては珍しく雄叫びを上げましたね。

つり輪、あん馬も強くなっていて団体では強力すぎるポイントゲッターの鄒敬園選手ですが、この平行棒はデビューの時から他を寄せ付けない強さを誇ります。Dスコアでは同等、またはそれ以上の選手も出てきましたが、9点超のEスコア、16点台を出せるのは今だに鄒敬園選手だけですね。

日本の岡慎之助選手が銅メダル!

個人総合で金メダルに輝いた岡慎之助選手、種目別平行棒でもしなやかで美しく正確な演技を完遂!マクーツ、車輪ディアミドフが雄大、着地の前方かかえ込み2回宙返り半ひねり降り(E)の着地ピタリ!つま先まで完全に自分の身体をコントロールしていて、縦横無尽にダイナミックな移動と美しい倒立、場内を魅了する演技決めてきました。

団体金、個人総合金に続く、見事な銅メダルです。

日本の谷川航選手は6位。

パワーが必要なアームツイストはスムーズな捌きで見事に決めてきましたが、棒下宙返り1/2ひねり(E)で前に2歩、3歩と動いてしまいました。

着地は谷川航選手らしい柔らかい着地でピタリと止めました。

失敗ありましたが、種目別でハイレベルな争いになっていたので、より完璧を目指した攻めの姿勢が見えた演技でした。

種目別平均台決勝

金メダル アリス・ダマート選手(イタリア)14.366(D5.8 E8.566)

銀メダル 周雅琴選手(中国)14.100(D6.6 E7.500)

銅メダル マニラ・エスポジト選手(イタリア)14.000(D5.8 E8.200)

4位 レベッカアンドラーデ選手(ブラジル)13.933(D5.7 E8.233)

5位 シモーネ・バイルズ選手(アメリア)13.100(D6.2 E7.200 減点0.3)

6位 スニッサ・リー選手(アメリカ)13.100(D6.2 E6.900)

7位 ジュリア・ソアレス選手(ブラジル)12.333(D5.3 E7.033)

8位 サブリナ・マネカ ボイネア選手(ルーマニア)11.733(D5.8 E5.933)

イタリアのアリス・ダマート選手が金メダル。

シモーネ・バイルズ選手ら有力選手に落下が相次ぐ展開の中、安定した演技で通し切りました。

中国の周雅琴選手が銀メダル。

最大7.2のDスコアを持っている選手ですが、その場ジャンプの1回ひねりでバランスを崩し、台を両手で掴むミスがありました。

種目別鉄棒決勝

金メダル 岡慎之助選手(日本)14.533(D5.9 E8.633)

銀メダル アンヘル・バラハス選手(コロンビア)14.533(D6.6 E7.933)

銅メダル 張博恒選手(中国)13.966(D6.5 E7.466)

銅メダル 唐嘉鴻選手(台湾)13.966(D6.5 E7.466)

5位 蘇煒徳選手(中国)13.433(D6.0 E7.433)

6位 マリオス・ジョルジオウ選手(キプロス)13.333(D5.9 E7.433)

7位 杉野正尭選手(日本)11.633(D5.8 E5.833)

8位 テン・スルビッチ選手(クロアチア)11.333(D5.5 E5.833)

日本の岡慎之助選手が金メダル。

有力選手に落下が相次ぐなか、しなやかで美しい正確な実施が光りました。

コールマン(E)、伸身トカチェフ(D)、トカチェフをダイナミックに成功させて、チェコ式車輪もスムーズ!

伸身新月面宙返り降りの着地ピタリ!

Dスコアは5.9と種目別決勝にあってはそれほど高くないですが、Eスコアは最高の8.633!正確な技捌きと完璧な着地は王者の貫禄を感じさせました。

なんと団体金、個人総合金、平行棒銅に続く、鉄棒の金メダル獲得!今大会3冠にして、4つ目のメダルを達成しました!

オリンピック1大会で3冠達成は、1972年ミュンヘン大会の加藤沢男さん以来、52年ぶりの快挙。また体操競技でオリンピック1大会4個のメダル獲得は、1984年ロサンゼルス大会の具志堅幸司さん以来、40年ぶりの快挙となりました。

おめでとうございます!

岡慎之助選手、今大会大活躍で大ブレイク素晴らしいです。積み上げてきた確固たる実力があってこそですね。一昨年に右膝前十字靭帯断裂の大怪我があったことを考えると、この場に立つのに想像を絶するような苦労と努力があったと思います。それを乗り越えての快挙に感動します。

コロンビアのアンヘル・バラハス選手が銀メダル。

伸身ピアッティ、カッシーナ、コバチ~コールマン成功。

伸身新月面宙返り降りの着地もまずまず。

去年の世界ジュニア選手権で個人総合2位、ゆかと平行棒で優勝。鉄棒3位というコロンビア期待の17歳の選手。

粗さはありますが、このオリンピックの種目別決勝で大過失をする選手が相次ぐ中、Dスコア6.6を通してきたのは凄かったです。

得点14.533は岡慎之助選手と同点でしたが、タイブレークルールでEスコアの高い岡慎之助選手が1位となりました。

日本の杉野正尭選手が7位。

大技ペガンで片手が外れますが、車輪につなげます。続くカッシーナで惜しくも落下。

カッシーナやり直して成功、コバチは単発にして成功、アドラー1回ひねり(E)、伸身コスミック(C)成功、アドラー1/2ひねり、伸身新月面宙返り降りは前に両手をついてしまいました。

あん馬と鉄棒のスペシャリストの杉野正尭選手、予選、団体決勝と鉄棒で高得点を出していて、演技構成的にも金メダルが狙える内容なので、落下が悔やまれます。

しかし、団体金メダルは杉野正尭選手のあん馬跳馬、鉄棒の高得点なくしてはあり得なかったので、そこを完璧に決めてくれたことが何より重要でした。

3位以下に落下か着地転倒の大過失が続出する荒れた決勝となりました。

どの選手も技が盛り沢山に入っていてるので、緊張感が高い分、普段より力が入って、最後の着地まで力が持たずに転倒する失敗が多かったです。

その中にあって岡慎之助選手の躍動感みなぎる強い着地は光ってました。

東京五輪鉄棒金メダルの橋本大輝選手が予選でミスがあり決勝に進めず、決勝進出したスペシャリストの杉野正尭選手に失敗があっても、オールラウンダーの岡慎之助選手が金メダルを取る。体操ニッポンの鉄棒のレベルの高さは最強ですね。

種目別女子ゆか決勝

金メダル レベッカアンドラーデ選手(ブラジル)14.166(D5.9 E8.266)

銀メダル シモーネ・バイルズ選手(アメリカ)14.133(D6.9 E7.833 減点0.6)

銅メダル ジョーダン・チャイルズ選手(アメリカ)13.766(D5.9 E7.866)

4位 アナ・バルボス選手(ルーマニア)13.700(D5.8 E8.000 減点0.1)

5位 サブリナ・マネカ ボイネア選手(ルーマニア)13.700(D5.9 E7.900 減点0.1)

6位 アリス・ダマート選手(イタリア)13.600(D5.6 E8.100 減点0.1)

7位 岸里奈選手(日本)13.166(D5.7 E7.566 減点0.1)

8位 欧鈺珊選手(中国)13.000(D5.6 E7.700 減点0.3)

9位 マニラ・エスポジト選手(イタリア)12.133(D5.7 E6.533 減点0.1)

ブラジルのレベッカアンドラーデ選手が金メダル。

チュソビチナ、後方伸身2回宙返りと大技決めてきました。

ラインオーバーに気を付けて丁寧に実施していたのが印象的でした。

全選手で最高のEスコア8.266を出しました。

ゆかで絶対的な強さを誇るシモーネ・バイルズ選手を僅差で上回っての優勝となりました。

アメリカのシモーネ・バイルズ選手が銀メダル。

バイルズ2(男子で言うリ・ジョンソン)成功!

前方1回ひねり~ロンダート~バク転~シリバス!両足ラインオーバー。

バイルズ(後方伸身2回宙返り1/2ひねり)着地ピタリ!

最後に後方伸身2回宙返り!両足ラインオーバー。

とんでもない内容の凄まじい演技構成で、高さがずば抜けてましたが、両足ラインオーバーが2回あり、それだけで0.6の減点があり得点は14.133。まさかの2位となりました。

これまでもバイルズ選手は当たり前のようにラインオーバーをしていましたが、ずば抜けた内容と実施で断トツで優勝してきました。しかしルールも改正ごとに厳しくなり、今回はバイルズ選手といえど、ラインオーバーの減点が響いて僅差で優勝を逃すことになりました。

日本の岸里奈選手は7位。

冒頭に大技シリバス決めてきました。

前方2回ひねりのシリーズで片足ラインオーバーありましたが、場内から手拍子がおこるほど、観客を味方につける演技よかったです。

日本女子チームでただ一人種目別決勝に進み、演技をやり通してくれました。

今後楽しみな選手です。

これでパリ五輪の体操競技日程が終了となりました。

時差が7時間あるので、日本からは連日の深夜観戦となりましたが、体操ニッポンの選手たちの大活躍に連日感動と興奮をさせてもらいました。

男子は悲願の団体金メダル!岡慎之助選手の個人総合金メダル!平行棒銅メダル!鉄棒金メダル!と連日感動の嵐でした。

団体決勝では、あきらめないで、ベストを尽くして、最後までつなぐことが大切なんだと教えられましたね。

萱和磨選手が不屈の精神でチームを鼓舞して安定感抜群の演技で支え、岡慎之助選手が日本の美しい体操を体現して場内を魅了し、スペシャリストの杉野正尭選手があん馬、鉄棒で爆発的な演技で高得点を取り、谷川航選手が跳馬で攻める姿勢、つり輪、平行棒で力強さと最強の着地を見せ、エース橋本大輝選手が金メダルがかかる最後の鉄棒で着地を止めて優勝を決める!まさに見事な大逆転金メダルに勇気と感動をもらいました。

個人総合では岡慎之助選手という新しい王者の誕生に沸きました!

内村航平さんが「日本の美しい体操と僕の強い着地、この2つを兼ね備えた新しいチャンピオンです」と言っていました。

それをまさに体現していた岡慎之助選手の活躍素晴らしかったです。

これからロス五輪に向けて、パリ五輪王者の岡慎之助選手と東京五輪王者の橋本大輝選手2人のオリンピック王者が切磋琢磨して引っ張る体操ニッポン、楽しみ過ぎます。国内の試合も注目です。

頑張れニッポン\(^o^)/