映画「室井慎次 生き続ける者」不覚にも泣いてしまいました! 【ネタバレ注意!】【映画176追記】 (original) (raw)
どうも「映画/健康雑談」の高岡です 。還暦+V3です。
前編にあたる「室井慎次 敗れざる者」を劇場で観た後に書いたブログでは柳葉氏の思いのこもった重厚な演技と子役たちの演技のうまさ、そして、最後に畳みかけるように出てくる昔観た「踊る大捜査線」ドラマのシーンの数々に思わず涙が出てしまったとお伝えしました。そして、本日その後編である「室井慎次 生き続ける者」を観てまいりました。
Sabine Langeによるpixabayからの画像
いや~、つっ込み所が何カ所かあったにはあったのですが、柳葉さんや出演している子役たち、また脇を固めている役者さんたちの素晴らしい演技。それはきっと演出家の望んでいる演技が見事に引き出されているのだろうとは思うのですが、ブレのない演技の連続が、観ている側の心を捉えて離さないといった感じです。また秋田の素晴らしい景色/風景 を遠景から捉えている撮影も見応えがありました。
※以下はYouTubeに上がっている映画の公式な予告編になります!
いや~、前編をみたことが大きいのですが、最初の方のシーンから目に涙が浮かんできて、自分の頬を少し涙が落ちているのを感じました。この状態が映画を観ている間中、ずっと続いていました。少量とは言え、こんなにも涙が出続けていた映画を観たのは初めてでした。
そして、予想もしていなかったクライマックスが用意されていて、そのシーンの時は、大人の日本男児としては、本当にお恥ずかしいのですが不覚にも肩を震わせて泣いてしまいました。
俳優の皆さんの演技が素晴らしい。その演技を引き出している本広克行監督の演出が素晴らしい。これらの素晴らしさは、君塚良一氏が書いた脚本の内容が素晴らしいからなのです。
予想もしていなかったと言えば「生き続ける者」での小沢仁志さんが実に良いのですよ~~。いつもは「恐い人」役者というイメージの強い小沢さんですが、今後は、違う役柄で、日本の映画界になければならない役者になっていくような予感がしています。
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1996年に小沢さんは、日本ではまだまだ珍しかったガン・アクション映画「SCORE」(室賀厚監督)という作品に出演しているのですが、これはなかなか面白い作品だと私は思っていて、小沢さんのファンのみならず、どこかタランティーノテイストを感じたりするので、こういうのが好きだ~という映画好きには是非ともチェックしてほしいなぁと思う一本なのであります~~。
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ただ、私は、前編・後編の初めまで、警視庁刑事部捜査一課・桜章太郎役の松下洸平氏と秋田県警察北大仙署地域課の警官である 乃木真守役の 矢本悠馬氏の演技が鼻についてしまい「なんだよ」と思っていたのですが、後編の「生き続ける者」の後半からその過剰なまでに力が入っていた演技が落ち着き、それがよりクライマックスで涙を誘うことになっていくのですが・・・
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そして、今回も、映画の世界に観る者を引き込んでくれる音楽を手がけてくれているのが、前作に続いてと言うかシリーズの音楽を手がけてきている松本晃彦氏(61歳)なのです。彼は他に「サマーウォーズ」「スペーストラベラーズ」「リターナー」等々の映画音楽やCMの音楽も手がけている作曲家さんなのでありますよ!!
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以下は追記分です!
なんというんでしょうね、観終わって、心に残ることが幾つかあるのですが、室井さんが里親となって引き取って育てるようになった三人の子供たちの存在が一番印象に残っていますね。森貴仁(タカ)を演じている齋藤潤さん、日向杏を演じている福本莉子さん、一番歳下の少年・リクを演じた前山こうが・くうがの双子の兄弟。二人で一役を演じていたとのこと。兎に角、 この三人が愛おしく思えて仕方がありません。
映画ファンの批評・コメントの中に「平凡な作品になってしまった」というものがあり低い点数を付けている人がいました。映画を観終わった後の感想は、小説同様、人それぞれなので「平凡な作品になった」という人がいてもいいと思います。私も「このシーンはどうなの?」と思うところがなかったわけではありませんし、無理やりそういった方向へ話しを持っていっている、お涙頂戴の路線に持っていこうとしているとも思いました。でも、現実の世界でも人の人生というものも想像していなかった出来事が起こりえることは、今の世の中を生きている人であれば、ご存知の筈。だから、この「生き続ける者」のラストは、そのままを受けとめて、素直に鑑賞して頂きたいなぁと思いました。繰り返し言いますが、それでも「私は泣いてしまいました」。「最悪の結末だが名作」という批評を書かれた方に心の中で5重丸を差し上げました!!