91.昭和3年10月13日9 同封されていたチケットの半券たち1(ザウアー、オルロフ、ベルリンフィル、バロコヴィッチ) (original) (raw)

10月13日付けに同封されていたチケットの半券の数々。

①1928年10月4日 フィルハーモニーホール

エミール・フォン・ザウアー

曲目不明。

ですが、10月3日付けの手紙でこのコンサートのチケットのことが言及されていました。規矩士は

「黄色のはザウアー氏ピアノ独奏会で、これには是非まいります。」と書いている。おそらくとても楽しみにしていたと思う。

日にちと会場が同じなので、同じ演奏会のチケット?か何かだと思います。

プログラム

ハイドン:アンダンティーヘ短調(何だろう?)
ザウアー:ピアノソナタ第一番ニ長調
シューマン:幻想曲作品17
ザウアー:練習曲《カプリス》
リスト: 作曲超絶技巧練習曲 第9番「回想」
シューベルト=リスト:Trauermarsch Es-moll
シューベルト=リスト:Reitermarsch C-dur
(この2曲は3つの行進曲(シューベルト) S.426 R.251ではないかと思いますが何でしょう?)
ショパンポロネーズ、」ノクターンエチュード、ワルツ

エミール・フォン・ザウアー(1862 ー1942)

ドイツ、ハンブルク出身。モスクワ音楽院でピアノを学ぶ。ドイツ、ワイマールでリストより教えを受ける。1901年よりウィーン国立音楽院にて教鞭をとる。ピアニストとしてヨーロッパ全土からアメリカ合衆国に至るまで国際的な活動を繰り広げた。主な門弟はリュブカ・コレッサなど。

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②1928年10月6日 ベートーヴェンザール 午後8時15分開演

(8時15分って?)

ニコライ・オルロフ

ショパンの夕べ

残念ながら何の曲を弾いたかはこのチケットの半券ではわからない。

sakuraphon.net

ニコライ・オルロフ(1892-1964)

ロシア出身のピアニスト。モスクワ音楽院卒業。1920年あたりから西ヨーロッパでも演奏活動を積極的に展開。抒情的な演奏スタイルであったそうです。

残されている音源からもその雰囲気がわかりますね。

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(中の人割とこの演奏好みかも)

③ 1928年10月11日 午後8時開演 フィルハーモニー

ブラームスの夕べ

指揮:マックス・フィードラー

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ピアノ:フレデリック・ラモンド

オーケストラ:ベルリンフィルハーモニー交響楽団

曲目:大学祝典序曲

ピアノ協奏曲 第2番 変ロ長調 Op.83

交響曲第1番ハ短調作品68

(1928年のベルリンフィルブラームスですか。中の人これは聴いてみたいですね。交響曲1番が興味津々です。)

④1928年10月12日午後8時開演 ジングアカデミー

ヴァイオリン:ズラトコ・バロコヴィッチ

ピアノ:フランツ・ドルフミュラー

プログラム

シューベルト:ヴァイオリンとピアノのための幻想曲 D.934

ストラヴィンスキーペルゴレージの主題、断片及び小曲による組曲 (1925)

フランク:ヴァイオリンソナタ

ズラトコ・バロコヴィッチ(1895-1965)

クロアチア出身のヴァイオリニスト。

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フランツ・ドルフミュラー(1887-1974)

ドイツのピアニスト。

Franz Dorfmüller - Wikipedia

(規矩士はストラヴィンスキーを日本で聴いたことがあっただろうか?レコードはあったのだろうか?実演はおそらくここが初めてかもしれない。しかしこの曲はあまり現代音楽っぽくないから、ビックリはしなかったかと思う)