「会うということが贅沢な世の中になってみて、改めて「瞬間」の貴さに気づく」桜木紫乃さん 10月12日に出会った言葉 (original) (raw)

(1) 2022年10月12日
良質な批判というのは、そこがダメだ、つまらないと相手を揶揄することではなく・・・(中略)・・・その発言の大事なところを見抜き、発見することだ。(「折々のことば」本日付朝日新聞
*出典は『内田義彦の世界 生命・芸術そして学問』(藤原書店)のもようです。

(2) 2020年10月12日
会うということが贅沢な世の中になってみて、改めて「瞬間」の貴さに気づく
(「一期一会 作家 桜木紫乃」2020年10月11日付日本経済新聞
*引用文が引っかかって「なるほど」と思いつつ、僕はまだ「直接会うことが贅沢な世の中」になって、かえってオンラインで会う機会の便利さに感動している段階かもしれないなと思った。それは、僕が直接会う必要のない仕事に長く就いていることと、家族という、直接会って話せる相手がすぐ身近にいるからかもしれない。

(3) 2019年10月12日
人が何事かを学び、学ぶことを問うて、己の身に入ることを学問と言うんだ
伊集院静「ミチクサ先生」(31)昨日付日経新聞
夏目漱石の伝記小説です。伊集院静は初めて真剣に読む。芥川賞選考委員でもあるし、音読には適しているかも。今日の言葉は実の兄が金之助(漱石の幼名)に語って聞かせた言葉。批判的に学べってことなんだね。小学生にわかるかどうかは別にして。

(4) 2018年10月12日
偶然とは、偶々(たまたま)「あった」が「ない」こともありえたということ。この<私>も両親の偶々の結ばれから生まれた。そのかぎりで<私>が今ここにこうしてあることに最終的な根拠はない。が、この偶然は人生を最後まで制約する。そう、偶然は必然へと裏返る。<私>の存在が意味をもつのは、この裏返りに孕まれた可能性を生き抜く時だけだと哲学者(九鬼周造)は言う。
(折々のことば 昨日付朝日新聞