「悪魔のような女」(1955) (original) (raw)

「悪魔のような女」(1955)

2023年 01月 30日

監督は「恐怖の報酬」で有名なアンリ=ジョルジュ・クルーゾーです。

緊張感がすごかったです。最初から最後までずーっと緊張。

オープニングの音楽からして緊張に満ち満ちて神経に触る。とてもいい音楽。

緊張の種類は様々で、ストーリーの流れによって変わっていくんだけど、それが実に上手くて、ずっとハラハラドキドキワクワク。

監督のクルーゾーはヒッチコックに影響されてこの映画を作ったらしいんだけど、ヒッチコックと比べるととてもドライ。

女性の描き方もだけど、風景から小道具まで何もかもドライです。

おそらくその方が好みという人もいると思う。この乾いた感じはどこかこっちを冷静にさせて、でも情け容赦のなさも際立たせてて、なんていうか、やっぱりおフランス?

横暴な男は寄宿学校の校長で、彼を殺そうとする二人はその学校の教師でもある彼の妻と彼の愛人。

反目しあうはずの妻と愛人の女が結託するという、そこからして普通じゃない人間関係なのだけど、まあ、それほどこの男は横暴という、そういうところから始まるお話です。

サスペンスなので説明はここまでということで、いやー、ホントに面白かったー。

この作品には原作小説があって、作者はボワロ=ナルスジャック。

ボワロ=ナルスジャックといえば、私にとってはアルセーヌ・ルパンのパスティーシュ作品なのですが、共作・単独作含め小説もたくさんで、本作のように映像化も数多くされています。

本や映画、もろもろについて思った事。ネタバレ有。

by teri-kan

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