【ポケモン剣盾シングル】キョダイヒャッカ+なまけ+なかまづくり+とおせんぼう で擬似ゴチルアント (original) (raw)
キョダイヒャッカで交代封じをすることによって、ゴチルゼル以外のポケモンでゴチルアントみたいなことがしたい
キョダイマックスマルヤクデのキョダイヒャッカ
はじめに
ダイマックス使用可能ルールが今月で終わるということで、以前試したダイマックス前提の戦術を記事に書こうと思います。
マルヤクデの専用キョダイマックス技「キョダイヒャッカ」を使って、ゴチルゼル以外のポケモンでゴチルアントのようなことをするギミック構築です。
前提
ゴチルアントが何であるかについてはこの記事に書いています。
バインドターンの数え方についてはこの記事を参照してください。一般にバインド状態は4~5ターンと言われていますが、バインド状態自体は5~6ターン続きます。今回の記事では、短いほう・長いほうと呼びます。
「ほのおのうず」などのバインド状態にする技と「とおせんぼう」「くろいまなざし」などのにげられない状態にする技を区別するために、今回は後者のみを交代封じ技と呼びます。
自分の能力ランクをアップさせる技を積み技と呼びます。
戦術説明
キョダイヒャッカ
キョダイヒャッカのバインド発生の様子
通常のバインド状態は、技の使用者が場を離れた時点で解除されます。しかし、キョダイマックス技によって発生するバインド状態は、使用者が場を離れても効果が残ります。
マルヤクデは、そのようなバインド状態を発生させる専用キョダイマックス技「キョダイヒャッカ」を持っています。サダイジャが使うキョダイサジンも似たような効果を持っていますが、あちらはじめんタイプの攻撃技であるため地面にいないポケモンには無効です。キョダイヒャッカはほのおタイプなのでタイプ相性では無効にされません。
今回はキョダイヒャッカの強力なバインド効果の交代封じ部分だけを利用します。
擬似ゴチルアント
とおせんぼう
交代封じといえば、特性かげふみがあります。かげふみを利用した戦術として、ゴチルアントがあります(#前提 参照)。ゴチルアントにゴチルゼルが採用されているのは、積み技と交代封じ能力があるからです。
さて、相手がキョダイヒャッカの効果を受けている状態では、こちらの全てのポケモンが交代封じ能力を持っているようなものです。さらに、とおせんぼうなどの交代封じ技を覚えるポケモンは、キョダイヒャッカの効果が終わらないうちにそれらの技を使うことで、交代封じを半永久的に引き継ぐことができます。
キョダイヒャッカを使うことで、ゴチルゼル以外の交代封じ技を覚えるポケモンでゴチルアントのゴチルゼルの役割をできるのではないかと考えました。
動き
1ターン目 キョダイヒャッカ
2ターン目 アイアントに交代
3ターン目 なかまづくり
4ターン目 主役ポケモンに交代
5ターン目 とおせんぼう
6ターン目~ 積み技とまもるを交互に
キョダイヒャッカを使った次のターンにすぐにアイアントに交換します。このアイアントは特性がなまけです。
アイアントは技なかまづくりを使い、相手の特性を自分の特性と同じにします。相手の特性がなまけになります。
次のターン、アイアントは今回のエースとなる主役のポケモンに交換します。相手が前のターンに行動していた場合、このターンはなまけの効果により行動ができません。
主役ポケモンはキョダイヒャッカの効果が終わる前に交代封じ技(例:とおせんぼう・くろいまなざし)を使います。相手は逃げられなくなります。
あとは、相手がなまけの効果により2ターンに1回しか行動できないので、行動するターンにまもる・行動しないターンに積み技、とし続けていれば無傷でランクが上昇していきます。あとは相手を倒して勝ちます。
できるだけ弱いキョダイヒャッカ
キョダイヒャッカ自体の攻撃ダメージが大きいと、その後の4~5回のバインドダメージを相手が耐えず、倒れてしまいます。倒れてしまっては積み技を使い続けることができません。
できるだけこの問題を回避するために、キョダイヒャッカの威力は最低威力の90になるようにしています。「ひのこ」「ほのおのうず」を元にしたキョダイマックス技がその威力になります。
さらに、これらの特殊技をなるべく低いステータスから出せるように、マルヤクデの特攻個体値は0で、さらに性格で下降補正をかけています。
以上のような工夫をすることで、HP種族値と特防種族値が70のポケモンくらいまでほぼ倒さずにキャッチできるようになります。
これらは、動画投稿者ランドセルさんのアイデアです。
主役ポケモン
技4つのうち、まもると交代封じ技で2つ埋まってしまうため、残りが2つしかありません。積み技と攻撃技を1つずつしか採用できません。ゴチルゼルの代わりとなるならば、火力と耐久の両面を1つの技スペースだけで上げる必要があります。
能力アップの手段ごとに見ていきます。
スターのみ
HPが1/4以下になったときに攻撃・防御・特攻・特防・素早さのどれかのランクが2段階上昇します。
<活用法1>カビゴンに持たせてリサイクル
カビゴンはとおせんぼうを覚えます。一度相手の攻撃を被弾してHPを半分以下にした後、まもるとリサイクルを繰り返します。リサイクルでスターのみが復活した後、HPが半分以下なのですぐにスターのみが発動します。特性をくいしんぼうにすることで、HPが1/4以下ではなく半分以下であればスターのみが発動します。
リサイクルを14回してスターのみを15回発動させると攻撃・防御・特攻・特防・素早さを全てランクMAX(6段階上昇)にできます。
リサイクルと交代封じ技と特性くいしんぼうを両立するのはカビゴンだけです。リサイクルと交代封じだけならカビゴンとバリコオルの2匹が該当します。しかし、特性がくいしんぼうではない場合、HPを1/4以下にする必要があるため、相手の攻撃でうまくHPを調整できなくなりやすいです。
<活用法2>ナッシーに持たせて収穫
(ナッシーだけ試していません)
ターン終了時に1/2の確率で消費したスターのみが復活します。
技構成は、まもる・とおせんぼう・みがわり・攻撃技。リサイクルに比べてリサイクルの部分の技の枠が空くので、みがわりをいれることができます。このみがわりを利用することで、HPを1/4以下に調整しやすくなります。相手がみがわりを2回壊すか、本体へ半分以上のダメージを与えてくれば、次にみがわりを使うことでHP1/4以下になります。
攻撃技をギガドレインにすると減らしたHPを回復しながら敵を倒せます。
交代封じ技と特性しゅうかくを両立するのはナッシーとアローラナッシーとタマタマだけです。(ポケモン徹底攻略の詳細検索でアローラナッシーが表示されないので、もしかしたらアローらナッシーはとおせんぼうを剣盾で使えないかもしれません。でも、たぶん横遺伝で習得可能です。)
ムラっけ
特性によって、技以外で能力ランクを上げることができます。ターン終了時に攻撃・防御・特攻・特防・素早さのうちどれかが2段階上昇、どれかが1段階下降。
か げ ぶ ん し ん オ ニ ゴ ー リ
オニゴーリはとおせんぼうを覚えます。かげぶんしんとまもるを交互に使います。まもるのPP16を使い切る頃には、回避率6段階アップ、ムラっけ32回発動後のオニゴーリが誕生しています。
持ち物を自由に持てます。たべのこしを持つと、とおせんぼうをするときに相手から攻撃を受けてしまった場合でもそれを完全に回復できます。
ムラっけと交代封じ技を両立するのは、オニゴーリとユキワラシだけです。
つぼをつく
攻撃・防御・特攻・特防・素早さ・命中・回避のうちどれかが2段階上昇する技です。
<活用法>なし
つぼをつくと交代封じ技を両立するポケモンは存在しません。
サポートポケモン
マルヤクデ
タイプ:ほのお・むし
種族値:100-115-65-90-90-65
個体値:31-31-31-0-31-31
努力値:252-0-252-0-4-0
性格:いじっぱり
実数値:207-148-117-85-111-85
特性:しろいけむり
持ち物:ヨロギのみ
技:ほのおのうずorひのこ かみくだく (えんまく ほのおのムチ など)
数値について
(しっかりした調整ではないです。こんなふうに努力値をふるとこんな感じだということを示しています。)
ウツロイドの特攻1段階上昇メテオビームをダイマックス+ヨロギのみで少し余裕を持って確定耐え
命の珠いじっぱりランドロスのダイジェットをダイマックスで15/16耐え
特性について
もらいび:ほのお技の威力を上げてしまい相手が倒れる可能性が高まる
ほのおのからだ:相手をやけど状態にし、相手が倒れる可能性が高まる
しろいけむり:デメリットなし、採用
技について
ほのおのうず:ほのおのうずを使った相手にはキョダイヒャッカのバインドが発生しないという欠点がある
ひのこ:ほのおのうずと違って相手に使っても問題ない。普通に戦うときには威力が低いという欠点がある
かみくだく:にげられない状態やバインド状態でも交換できるゴーストタイプを倒すため
えんまく:後ろにオニゴーリがいるとき、戦術が失敗した場合にこの技でサポートして希望をつなげる
アイアント
すばやさ:努力値252、性格ようきで最速の実数値177に
2ターン目の交代で出すタイミングで倒されないことを重視するなら、持ち物はきあいのタスキ。
3ターン目の行動で相手に倒される前に行動することを重視するなら、持ち物はこだわりスカーフ。
なかまづくりをした後に早く倒してもらうことを優先するなら、耐久を落とす。なかまづくりの前に倒されることを警戒するなら、耐久を上げる(スカーフ持ちなら特防に努力値を振る)。
見せポケモン
ゴーストタイプに強いポケモン
ゴーストタイプはバインド状態でも交代することができる・にげられない状態にならないため、この戦術の天敵です。それらの選出を少しでも少なくするためあくタイプを置いておきます。
タイプ統一に対してそのタイプが弱点のポケモンが出てくることだってあるようなので、気休め程度です。
問題点
・とおせんぼうのスキ
キョダイヒャッカを1ターン目としたときの5ターン目は、予定どおりなら主役ポケモンがとおせんぼうを使うターンです。しかし、3ターン目に相手が行動した関係で5ターン目は相手がなまけずに動きます。よって、このターンは相手の行動を受けとめる必要があります。
バインドのターン数が長いほうだったなら、まもるを使って次のターン(相手が怠けるターン)にとおせんぼうをすれば良いですが、バインド状態のターン数が長いほうが短いほうかは状況確認画面で確認できません。
ねばりのかぎづめを持たせると、バインド状態のターンを伸ばすことができます。しかし、バインドダメージが7回入るので、それだけで相手のHPが7/8削れ、非常に相手が定数ダメージで倒れやすくなります。
3ターン目にアイアントが倒されれば、交代のターンの分1ターン節約できるので問題が起きません。4ターン目に安全にとおせんぼうできます。
・ダイマックス実質なし
ダイマックス権利を戦術の中で消費しているため、主役ポケモンはダイマックスを使わずに相手と戦うことになります。
スターのみを使う場合は、HPが減った状態で相手の次のポケモンと戦い始めるため能力ランクが上がっていても苦しいです。
オニゴーリを使う場合、まもるのPPの関係で完全にランクが上がりきっていない状態で次のポケモンと戦い始めるため、相手が必中のダイマックス技で弱点をついてくると苦しいです。
・なかまづくり無効
1ターン目終了時点、相手の場にはマルヤクデと戦えるポケモンが出ていることが多いです。相手視点だと、マルヤクデがダイマックスしてきて交換することができない状況なので、ダイマックスしがちです。
このようにしてダイマックスをされるとアイアントのなかまづくりが無効なので苦しいです。相手のダイマックスをやりすごせたとしても、キョダイヒャッカのバインドターンが終わってしまいます。
たとえ2ターン目にダイマックスをされなかったとしても、弱いキョダイヒャッカだけうってダイマックスを終わらせて交換でアイアントが出てきたら怪しすぎるので3ターン目のなかまづくりのタイミングでダイマックスをされがちです。
総評
相手がなかまづくりのタイミングまでにダイマックスを使った場合、基本的には成功しません。しかし、相手がダイマックスを温存した場合は、こちらの戦術が成功してもその後の相手のダイマックスで押し切られる可能性が高いです。
この、どちらに転んでも不利というのがこの戦術の弱いところでした。
ゴチルアントは、パーティーにゴチルゼルとアイアントがいることを除けば怪しい要素はなく1ターンで成功させることが可能ですが、今回の戦術は不気味な行動をしなければならず警戒されやすいです。
これもこの戦術の弱いところでした。
戦術が成功した場合のランク上昇した主役ポケモンは、なんらかの不完全な要素を抱えています。HPが足りなかったり、ランク上昇が足りなかったり。一方、ゴチルアントはゴチルゼルをきれいに強化できます。
比較したときに見えてくるこの戦術の弱いところでした。
まとめると、ゴチルアントのほうが強いです。
雑記
マスターボール級で努力値振りなしで一度勝利してみようと思い立ち今回の構築(オニゴーリ採用)で戦ったところ、7回くらい負けた後に勝ちました。順位はそのとき3~5万くらいだったと記憶しています。日付を確認すると5月の最終日でした。
努力値振りバージョンでは、ABカビゴンとHCオニゴーリで試しました。
今回の主役ポケモンをかげふみゴチルゼルにする場合を考えてみます。
とおせんぼうの分、技スペースが1つ空くため無難に強いです。アシストパワーを含む攻撃技2つにしたり、コスモパワーとわるだくみという変化技2つにしたりできます。
おわりに
面白い戦術だと思っていたので、試してみて強くなかったですが記事に書きました。反省会記事というものの一種でもあるかもしれません。
オニゴーリのとおせんぼうは、このような特化戦術においてすらそこまで強くないのですが、それでもなにか凶悪そうな雰囲気があり、好きです。
興味がある方がいましたら、特攻個体値0のヤクデをお渡しします。
今回はだいたい6000字でした。
お読みいただきありがとうございました。
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