2024.8/10〜12 山の日の北アルプス (original) (raw)

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年に一度はアルプスでテント泊がしたい。コロナ前は山小屋もテント場も予約は不要でしたが密を避ける名目で予約制のところが増えてきました。

人気のある場所は予約開始日にソールドアウトしてしまうらしいです。北アルプスのテント場なんて調べ始めた時には既に遅し。満。満。満。満。

そんな中、予約不要のテント場を見つけました。鷲羽岳の直下にある三俣山荘です。雑誌でも紹介されている絶景テント場が予約不要🤩もうここで決まりです。

ただ、深い。。北アルプスの奥地。本当は手前の双六小屋に泊まりたいけど満。三俣山荘まで歩くしかない。天候に恵まれる事を祈ってスクワットや走り込みで足の筋肉を強化して備えました。

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雑ですけど、今回の行程になります。青線が今回歩いたルートです。前記の三俣山荘のテント場で2泊しました。初日と3日目は歩きますけど2日目はゆるりです。

本当は7月の3連休で行く予定を天候不順でパス。お盆休みにセカンドチャレンジ。今度は天気大丈夫そう。8月9日23時新宿発の高速バスに乗り込みました。真夏の冒険のはじまりです。

8/10DAY 1 】

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深夜の高速を走り6:30新穂高着。新穂高上高地と並ぶ北アルプス登山の玄関口。来たのは初めてです。快晴の空が迎えてくれています。

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準備をして登山届を提出して7:00に新穂高を出発しました。とりあえず歩く。歩く。日差しは暑いくらい。青空と緑のコントラストが美しいです。

今回はテント泊なのでザックの重量は18kgくらいになります。毎回これくらいになってしまうんですよね💦肩にズッシリ。でも今日の為に身体強化してきました。少しの事じゃへこたれませんよ。

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ひとりで登山に行くというとびっくりされる事も多いのですが、この黙々と歩く感じがとても好きです。風を感じながら歩く。光を感じながら歩く。踏みしめる大地を感じながら歩く。五感が開かれ毛穴から不純物がドバドバ空気に溶け出していくよう。

自然にデジタルデトックスになるし頭もスッキリします。

でもたまには誰かと山に行けたらいいなと思います。毎回じゃ無くていいけど、一緒に挑戦できる友達がいたら楽しいだろうなあとは思います。

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10:23 鏡池到着です。ちなみに登山口の新穂高の標高は1090m。鏡池は2300mくらいかな。すでに1000m以上、上げてます。里山ハイキングだと1000m上げるってまあまあ頑張らないとですけど、ここは北アルプス。覚悟を持って挑む場所です。

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鏡池の向こうには槍ヶ岳穂高連峰が聳えています。今回は雲に巻かれて槍の穂先がわずかに見える程度でした。

(下山時は雲もなく綺麗に見えたけどバッテリーが無く写真は撮ってません)

ちなみに夏山の勝負は午前10時までです。朝は青空でも10時くらいになると雲が上がってきちゃうんですよね。景色を綺麗に見たかったら10時前までにポイントに到着しなきゃですね。

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鏡池の先の鏡平山荘でかき氷休憩。ベンチに座ってるほとんどの人が食べているのがとても美味しそう。スルーする事はできませんでした。

夏の日差しの下の甘く冷たいかき氷。遠くの山を眺めながら一気に食べてしまいました。(もちろん帰りも食べてしまいました。このロケーション、このタイミングでのかき氷は反則です)

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鏡平山荘を後にすると先の方は雲に巻かれていました。うーん、この坂を登るのか💦

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11:30 弓折乗越を越えて花見平あたりになるとこんな感じです。「ガスってきた」状態です。

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でも花見平あたりは名前の通り高山植物が沢山咲いていました。ガスの中の高山植物は、それはそれで綺麗なんですよね。

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12:20 鏡平山荘から約2時間歩いてやっと双六小屋が見えてきました。近くを歩いていた若者が「ちくしょう!」と悔しそうに声をあげています。

その理由はコチラ↓

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双六小屋のHPの画像ですけど、本来ならばここは双六小屋のバックに鷲羽岳水晶岳が見える絶景ポイントなのです。全く見えませーーーーん。

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12:30 双六小屋到着時は完全にガスっていました。

そう。左手は添えるだけ。夏山は10時までです。

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13:02 ベンチでお昼を食べて湧き水を補給したらまた出発です。双六岳に登っての稜線ルートは帰りに歩く事にして、急ぐ為に巻道を使います。

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山頂へのルートと巻道の分岐。鷲羽岳は隠れてしまっています。

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巻道はカール状でお花畑。

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山の天気は変わりやすいと言いますが、ガスが取れて青空も広がってきました。

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チングルマは完全に綿毛の季節。沢山咲いてました。

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巻道も長いっす💦肩と足が痛い。。。

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15:10 双六小屋から歩いて歩いて約2時間。やっと三俣山荘のテント場が見えてきました。鷲羽岳のガスも取れています。奥に水晶岳も見えます。ほんと良いロケーションのテント場です。

15:40 やっと三俣山荘に到着です。テント場は満杯…。これ…張る場所無いんじゃね………??予約不要だからみんなここを目指して来てる???

とりあえず受け付けを済ませて場所を探します。迷った末、水場に渡る橋の脇に何とか設営しました⛺️

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設営して荷物を出して寝床や夕飯の準備をしたり。

その間も続々と登山者が到着してきます。テント装備の方々は一様に困った顔。お盆の北アルプスはさすがにすごい。頑張って早めに到着しておいて良かったです。

こちらはこちらでトラブルが。スマホの充電用に20000mAhのバッテリーを持ってきたのですが、、、。「あれ?何だか膨張してない??」

お餅みたいに膨らんでる。これはまずい。使えない。

山荘のスタッフさんの御厚意で小屋の充電器を使わせて貰えて本当に助かりました。置いてあった手塚治虫の「ブッダ」を読みながら100%まで充電。ブッダ久しぶりに読んだけどグサグサ刺さりまくり。ページをめくりながら涙で目が霞んでしょうがない。手塚治虫って人間の生きる悲しさを知っている作家ですよね。

ご飯食べて就寝。夜中に起きたら圧倒されるような満天の星空。もう数えられるものじゃありません。天の川もちゃんと見えます。時々大きな流れ星が空を横切っています。三俣山荘は北アルプスの奥地にあるので街の灯りが全く届かないんですよね。

地球の環境はこの数年で大きく変わり将来はどうなるんだろう?と不安になるばかりですけど宇宙は何も変わらない。とてつもなく大きい。変わらない宇宙。人間はとてもちっぽけです。

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8/11 【 DAY 2 】

AM3:30起床。昨日せっかくここまで歩いたのだから鷲羽岳山頂でご来光を見たい。準備をして暗闇の中を出発。見上げるとヘッドライトの光がポツポツと山頂に向かって続いている。

昨日と違って今日は飲食物、雨具等必要最低限の荷物しか背負っていない。ザックもペラペラの簡易的なもの。身体が軽い。

「おはようございまーす。ありがとうございまーす」次々と先行者を抜かしていく。道を開けていただき感謝です。

おかげでご来光前に山頂に着く事ができました。

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毎年8/11の山の日は山へ行ってますけど、裏切られた事はありません。やはり統計的にも晴れが多いのかな?ありがとうありがとう。最高のご来光です。

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鷲羽池越しの槍穂高連峰も見事です。朝のオレンジ色に染まっています。

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