毎日新聞記者「そもそも保育園は「遺族」ではないし、遺族取材を辞めるべきだなどと言うのは安易で雑すぎる言葉だ」 (original) (raw)

aoi@2yWM @aoi_january

マスコミと呼ばれる会社の端くれ社員だけど、同世代の記者の多くはもう遺族取材やめたいって言ってるしそれが苦痛で何人も辞めたよ。 事件事故が起きたらまず遺族取材の慣習やめませんか。他社と比べていかに多くの情報を出したかで競うんじゃなくていかに人道的な報道をしたかで競いませんか。

aoi@2yWM @aoi_january

皆さま沢山の反響をありがとうございます。個別にお返事出来ていませんが全て拝見しています。 社内で声をあげてもなかなか長年染み付いた慣習を根本から変えるのは難しい一方で、現状に疑問を持ち社内で、または新たな場所であるべき報道の実現を追求し続けている友人たちも沢山います。

aoi@2yWM @aoi_january

私自身も親として今回の報道のあり方には心を痛めており、引き続き現状を変えて行かねばと再認識しました。 皆さまがこのように声を上げてくださることは必ず変革の一助になります。 私一人の力は微々たるものですが、組織の一員として批判や意見、温かいお言葉全て真摯に受け止め精進します。

佐野格 @tadashi0712mai1

大津の事故が契機なのか、マスコミの社員だとする匿名アカウントで遺族取材をやめるべきだと述べたツイートがバズっていたが、新聞記者として10年以上働く身として強い違和感を感じる。そもそも保育園は「遺族」ではないし、遺族取材を辞めるべきだなどと言うのは安易で雑すぎる言葉だ。続く

佐野格 @tadashi0712mai1

ご遺族への取材は非常にセンシティブだし、取材される方だけでなく、当然ながらする方もしんどい。でも、交通事故も、飲酒運転も、いじめも、過労死も、列車事故も、東日本大震災も、熊本地震も、それぞれのご遺族の訴えを伝えることを安易に放棄することは決して人道的ではないと思う。続く

佐野格 @tadashi0712mai1

私自身は優秀な記者ではない。できる限り、嫌がられるような取材はしないようにしてきたつもりだ。それでも、これまでの取材でご不満や不快に思われたご遺族もおられると思う。それは本当に申し訳ないし、ただただ、頭を下げるしかない。続く。

佐野格 @tadashi0712mai1

問題なのは、取材手法や取材姿勢、タイミングだろう。いかに誠実に取材をし、その思いや言葉を伝えるかどうかだろう。そしてきちんとご遺族やその関係者に寄り添い、誠実に取材を続けたことで、一定の信頼を得たことで、読者の胸に響く素晴らしい記事やドキュメンタリーがいくつも生まれている。続く

佐野格 @tadashi0712mai1

また、それらは法制度を新設したり、改正したり、社会慣習を変化させたりすることに寄与することも多々ある。そういう先人たちの仕事を少しでも理解していれば安易に「遺族取材はすべきでない」などと述べられるはずはないと思うのだが。。。

佐野格 @tadashi0712mai1

事件・事故、災害と遺族取材の経験があるものとしては、当該のツイートが4・7万もリツイートされ、9・2万もいいねしているのを見ると、なんだかもやもやが抑えきれず、ツイートしました。私の一連のツイートはほとんど拡散されないでしょうが、業界の端くれの意見として少しでも伝われば。

佐野格 @tadashi0712mai1

思いの外拡散し、皆様からさまざまなご意見を頂戴しました。厳しいものが多くありましたが、ありがとうございます。一つ一つにはできないかもしれませんが、共通した問いかけなどは改めて返信させていただきたいと思います。

佐野格 @tadashi0712mai1

まず、ツイートの趣旨として、強引なご遺族への取材を良しとする考えは全くありません。メディアスクラムの問題などもあり、そういった点で取材の方法など改善すべき点は多々あるとも思っています。常に取材相手の立場や心情を推し量り、どんな質問が適切なのか考えなければいけないとも思います。

佐野格 @tadashi0712mai1

繰り返しますが、ご遺族やその関係者に強引に取材することを良しとしません。 その上で信頼関係を築き、相手の理解を得て、ご遺族らの思いや行動を事実として伝えることは意味があることだと考えます。

佐野格 @tadashi0712mai1

例えば、熊本地震では益城町で娘さんが家屋の下敷きとなり亡くなったご遺族は、地震当日から取材を続けさせていただいています。地震発生から折々に記事化していますが、2年目を迎える時期には、ご両親からご紹介いただき、同級生からお話を伺いました。続く

佐野格 @tadashi0712mai1

その同級生は高校時代にいじめを受けており、亡くなった娘さんがお昼の弁当をともにするなど支え続けていたことがわかりました。癒えることのない悲しみの中、愛娘の優しさを感じさせるそのエピソードはご両親にとって生きる力となり、そのことを私がお伝えしたときはとても喜ばれていました。続く。

佐野格 @tadashi0712mai1

また福岡県で飲酒運転事故で高校生の息子を亡くしたご遺族は、事故当初からマスコミの取材を受け、飲酒運転撲滅を目指した活動を続けられています。飲酒運転や危険運転への罰則が重くなったのは多数の遺族が声を上げ続けて活動をされたからです。続く

佐野格 @tadashi0712mai1

拒否する遺族に取材しようなどとは思いません。遺族取材で、取材する側ができることは、亡くなった人がどのような人生だったのか、失われた命がどんな意味を持つのか、訴えや思いを拝聴し、それを社会に伝える手助けができるかどうかだけでしょう。

「こういう取材があればこそ議論が深まり真相が明らかに」という良い面もあるのです!!

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