☆最強・世界の原田禎夫語録☆ (original) (raw)
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山本裕康 @celloyasu カルテットで世界を制した原田禎夫さんと食事をしているとき「やっぱり秋刀魚と卵かけご飯だよ」という台詞を聞き、洋食を食ってりゃ西洋音楽が近くなるという幻想を、僕を含め若い人達は早々と捨てた方がいいね。
半世紀近くも欧米の一線で演奏しているチェロの原田禎夫さんが語る日本食の素晴らしさは説得力が半端ではない。しかし「最期の晩餐は？」という僕の質問に真顔で「チーズバーガー」と答えるところが、彼の音楽と同じぐらい好きなところなのよ。
と言うわけで、これから原田禎夫氏と共に「時代遅れの洋食屋」と看板に書いてあるお店に行ってくる。今日はどんな語録が飛び出すのか、メモ代わりにTwitterしたいぐらいだな。
世界をカルテットで黙らせたチェリストの原田禎夫さん。演奏家生活の殆どが欧米であるという事が災いし、日本のデパートのエレベーターの中で「ご利用階数をお知らせ下さい」と聞かれ「あっ、初めてです」と低い声でのたまいエレベータ嬢まで黙らせたのは世界広しと言えども禎夫さん以外聞いた事ない。
サッポロポテトバーべQ味は世界最高のスナック菓子だと矢部達哉はみんなに勧める。さすが世界をカルテットで黙らせたチェリスト原田禎夫氏はその発言に対し低い声で「冗談じゃねぇ、そんなアンヘルシーな物を俺は食わない」と断罪。しかし「俺が好きなのはカラムーチョだ」とアンヘルシーぶりを告白。
世界をカルテットで黙らせたチェリスト原田禎夫さんは仕方ない事だが「矛盾」という漢字を「ほこ」と思い込んでいたらしく、60歳を過ぎて初めて「むじゅん」と読むと知ったと告白。それを聞き京都が生んだ日本の至宝、上村昇さんが「僕は雑木林をつい最近まで【ざつぼくりん】って言ってた」と告白。
神社まで黙らせるからなぁ彼は"@kanizarez: 年始には皆がその年の抱負を祈願するものだ。今年2012年の正月に『今年はもっとお酒の飲める人になりたい。』と20代の人が願うような事をわざわざ神社で手を合わせて真剣に祈願した男がいる。68歳を迎えた原田禎夫である。"
「僕は赤信号できちんと待つ日本人でありたいんだよ」とさだまさしが聞いたら泣いて喜ぶだろう原田禎夫氏の発言を道すがら聞いた時は、なんと謙虚な人なのかと感銘をうけたが、矢部氏・山本氏の一連のツイートを読んでいると、麗しき記憶が別の意味合いで上書きされそうで怖い。
シューベルトの弦楽5重奏拝聴。上海カルテットと原田禎夫さん。あの一発のピチカートで世界を変えられる禎夫さんの音楽家としての魂と技術に激しく心を揺さぶられて感動。それと合わせてシューベルトの破格のこの作品に再び深く頭を下げたい。
原田禎夫さんの奏でる低音は【今何の調性か、何調に転調したのか】が全部スコアに書き込んであるように見えてくる。そして確実に行き先を照らすライトのように音やテンポのスピード感をドライブさせていた。デパートのエレベーターでご利用階数を聞かれて「初めてです」と答えた人にはとても思えない。
今日の子供の為のコンサートでドボルザークの新世界をやったけど、司会の方が「ドボルザークは鉄道マニアで最寄りの駅の時刻表を全部覚えていたんですよ！」と言ったら隣で弾いている世界の原田禎夫さんが「どうせ１日に3本ぐらいしかなかった時代だろ？俺でも覚えられるぜ」と。
ドボルザークの新世界ではシンバルがたった一回しか出て来ないのは有名な話だけど、司会の方が子供たちに「どこで出てくるか楽しみにしててくださいね！」と話してた。午前の部が終わり、午後のの部の新世界の前に世界の原田禎夫さんが「なぁひろやす、シンバルってどこで出てくんの？」と。
ヴェルディのとある曲でかなりチェロにとってはややこしく、弾きにくい箇所があって、しゃかりきになってチェリスト全員練習してたら、世界の原田禎夫さんが練習しながら「なぁ、そもそもさ、こんなのは作曲上のミスだよ」と。でもそれはないと思う。
何を言おうと原田禎夫さんのチェロはもちろんの事、膨大な知識、そう言ったジョーク、彼の生き方や世界観は僕を凄く幸せにしてくれるし、ああいう年齢の重ねかたをしたいと心から思う。
マイスキーさんのコンチェルトのコンサート後に世界の原田禎夫さんが「ひろやす、やっばりあのとてつもない集中力と音への執念だよ」と言った。今日、ズッカーマンのモーツァルトのコンチェルトのリハーサルが終わるやいなや禎夫さんが「ひろやす、集中力と執念だけではどうもダメみたいだ」と言った。
ズッカーマンさんのリサイタルに行った。宮崎最後の夜だけど、あまりに素晴らしく、一人になりたくていつもの喫茶店に来て夕食を食べた。あの人は最後の数段ある階段をもうすぐ登りきるんだなと思った。
世界の原田禎夫さんは「昔からアイツを聴いてきたけど、最近のアイツはとてつもない所に行っちゃったよ。参ったな」と言ってた。アイツ呼ばわりする禎夫さんは、今日は１音も出していない１聴衆だったけど、ついつい彼にも尊敬の念を持ってしまった。
宮崎でチェロの人達が必ず毎日行く喫茶店がある。日本の至宝の上村昇さんがナポリタンスパゲッティを食べていたら、マスターが「最近ナポリタンはブームだそうですね 」と言った。そうすると何故か世界の原田禎夫さんは「俺にとっては50年前からブームだ」とどうでもいいブームに喧嘩を売り始めた。
僕は「鉄板の上に出てくるナポリタンスパゲッティの下にオムライスのような薄い卵焼きが敷いてあると嬉しいな」と言ったら世界の原田禎夫さんが「冗談じゃない！そもそも不謹慎だな。そんなのは邪道で論外」と。不謹慎って、ナポリタンスパゲッティの倫理を語る人を初めて見た。
11日間、8回の本番があった宮崎の音楽祭が先ほど終了した。オーケストラ、室内楽等々、31曲を弾いた事になる。世界の原田禎夫さんは、当然室内楽奏者として一線で活躍されてきた事もあり「俺この10日間で一気にオーケストラの曲28曲レパートリーになったよ。やれば出来るもんだ」と言ってた。
京都が生んだ日本の至宝、上村昇さんがあれだけヘビースモーカーだったのにぱたりと禁煙した。チェロの仲間の中で禁煙に気運が向いてるなか世界の禎夫さんは「JTを困らせるわけにはいかないからな」と心にもない事を放言し水を指したけれど、禎夫さんならもう少し素晴らしい一言が欲しかったな。
「俺さぁ、12月、1月と禁煙してたんだけどさぁ、珈琲を飲むとタバコが吸いたくなるから怖くて紅茶飲んでたんだよ。そうしたら凄い調子悪くなってさ、身体に良くないと思って、健康の為に慌ててまた吸い始めたんだよ」と最もらしく言ったのは当然世界の原田禎夫さん。