誰かに「無理だ」と言われても、一生かけてびっくりドンキーのことを幸せにしたい (original) (raw)

何がきっかけだったかは忘れましたが、最近9番街レトロのYouTubeチャンネルをよく観ています。

なかむら★しゅん氏(以後、★氏)が同い年ということもあり気になっているコンビです。やっぱり同世代、特に同い年の芸能人ってなんか応援したくなります。京極風斗氏(以後、京極氏)は★氏よりも歳下だけど養成所では1期先輩。特に上下関係が厳しい吉本でフラットな関係性にできたの結構すごいなと思います。「この2人で絶対に売れるんだ」という気概があったからでしょうか。どうしたら人気が出るか全て知っているかのような売れ方をしていて、私も負けてられないと刺激を受ける日々です。

彼らのYouTubeの中でも特に好きなのがこちらの動画。

youtu.be

びっくりドンキーにお笑いがお邪魔してんねん」という名言が生まれた神回。天下の吉本興業所属芸人がひれ伏すとは、一体どんな店なのだろうか。

びっくりドンキーの存在は知っていたのですが家の近くにあるわけでもなく、どこかへ遊びに行った先にあるわけでもなく、とにかく食べに行く機会がありませんでした。あと、実はハンバーグがあまり好きではありません。ハンバーグ食べるくらいならステーキを食べたいと思う派です。挽き肉があまり好きではないのだと思います。

しかしこの世には、特定のジャンルに分類できるにもかかわらず"確固たる存在"を築いている食べ物があります。分かりやすい例を主観で挙げるとするならば、【ジャンル:ハンバーガー】におけるマクドナルド、【ジャンル:ラーメン】における一蘭、【ジャンル:カレー】におけるCoCo壱番屋、などでしょうか。CoCo壱番屋については、9番街レトロYouTubeチャンネルの最新回にて京極氏も言及しています。

私はそのような圧倒的存在に弱いです。豚骨ラーメンは苦手だけど一蘭へ行きたいと思うし、CoCo壱のカレーも大好きです。マックなんて言わずもがな。クラシックはやっぱり東京フィルハーモニー交響楽団の演奏を一度聴いてみたい、そういう「餅は餅屋」的な思想を大切に生きていきたいです。

今回の話に繋がるところで言うと、【ジャンル:ハンバーグ】におけるつばめグリルは見逃せません。ハンバーグが食べたいと思ってつばめグリルへ行っている人がいるなら、それはやめた方がいいと思います。「今日はつばめ風ハンブグルステーキを食べるんだ」という強い意志を持ってつばめグリルへ向かってほしいです。あとまだ食べたことがないのですが、ここには静岡を拠点とする「炭焼きレストランさわやか」も含まれるかと思います。大学生の頃バイト先の社員さんに「機会は作るもの」と強めに言われて以来それに従ってます。近々私は、さわやかのげんこつハンバーグを食べるために静岡県へ行きます。

当然その中にも含まれるびっくりドンキー。ハンバーグのみならず、いちごミルクなどのドリンクやデザート系メニューでも人々を魅了しています。先述のYouTubeを観て"絶対に行きたい"という気持ちへ変わりました。

そういえば私の母も「いつかびっくりドンキーへ行ってみたい」と言っていたことを思い出し、びくドンモチベ高めの母と未開の地へ行くこととなりました。 (前回に引き続き母の登場率高めですみません)

まず店内の造り込みに驚き、間違えて舞浜に来てしまったのかと思ったほど。各座席にはイメージに合った小物なんかも置いてあり、びっくりドンキーの世界観に没入しました。

行く前に「びっくりドンキー 初心者」で検索すると、やはり黄色いバッテンでお馴染みのチーズバーグディッシュが一番人気とのこと。もはやびっくりドンキーにおける二礼二拍手一礼。チーズバーグディッシュを拝まないことは、びっくりドンキーへの冒涜になります。

実はハンバーグが好きだったのかもしれない、一口食べて思いました。その前に頼んでいたフライドポテトが熱すぎて(飲食店の鑑という意)舌の中央部分を火傷したのですが、そんなことを忘れる衝撃のおいしさ。黄色系チーズ特有の嫌な臭みがなく、食感がもちもちでとてもおいしかったです。あとハンバーグにかかっているのは和風ソースでしょうか。それがハンバーグとご飯によく合います。で、サラダね。「ただの野菜の千切りだよぉ〜ふぇ〜ん(>_<)」みたいな感じで佇んでいますが、もしかしたらこれがメインかもしれない。そう言っても過言ではないくらいおいしかったです。これもドレッシングが絶妙。

母が食べていたエッグバーグディッシュもおいしそうで、写真に写っている目玉焼きより半熟でプルプルだったことから「逆詐欺だ!」と母が大騒ぎしていました。愉快な人と来られてよかったです。

我々が食後にデザートを食べないわけがありませんが、少し悩みました。パフェだと大きすぎるけどミニソフトだと小さすぎる。この"ソフトクリーム"と書いてある中くらいのパフェグラスに入ったメニューがどれほどの大きさか分からないけれど、ストロベリーソースがかかっているしこれなら食べられるだろうという名推理で注文。ブレンドコーヒーも頼みました。

心配してない方のコーヒーがバカデカすぎて、店員さんが横にいるのに肩を揺らして笑ってしまいました。スタバのトールサイズくらい入ってるんじゃないかと思うほどの大きさ。これで290円。しかも味もおいしい。どうなってるんだこの店。ソフトクリームも"北海道"と付いているだけあって、ミルク感が強く食べ応えのある味でした。おそらくいちごミルクにも使われているであろうストロベリーソースがよく合います。

こんなに満足度の高い食事はいつぶりだろう。決しておいしいものを食べていなかったわけではないですが、「ここに来られて本当に良かったわ」と心の中のSuperflyが熱唱する感動がありました。

ここで★氏が京極氏へが言っていた言葉が頭の中を駆け巡ります。

「お前ってさ、ハンバーグ幸せにしたことある?」

チーズバーグディッシュを食べて、その意味がとてもよく分かりました。こんなに幸せにしてもらったのにハンバーグはおろか、びっくりドンキーのことを幸せにできていない自分の不甲斐なさ。びっくりドンキーは様々な方面からたくさんの人を幸せにしているのに対し、私は何ができているのだろうか。社会に貢献できているのだろうか。私の存在なんて宇宙の塵と同じで息を吹きかければどこかへ消えていくもの。この存在に何の意味があるのだろうか。ならせめて目の前のハンバーグを幸せにしたいけど、何もかも手にしたハンバーグが欲しいものなんてないんじゃないか。幸せにできる方法を教えてほしい。欲しいものがあれば買ってあげるし、行きたい場所があるなら連れて行ってあげたい。

この日以来、びっくりドンキーへは行けていません。怖いから。絶対に幸せにするという保証が今の私にはできないから。

私はこれからの人生をびっくりドンキーに恐れ慄きながら生きていくことでしょう。愛と恐怖は紙一重