「あそぼーい!」号で熊本駅へ【南阿蘇鉄道の豊肥本線の観光列車乗り継ぎ旅⑥】 (original) (raw)

南阿蘇鉄道高森駅から熊本駅まで夕方戻る場合、ちょうど良いタイミングで立野駅に「あそぼーい!」が来ます。

(立野駅から乗った「あそぼーい!」号)

・再び高森駅から立野駅

「高森町湧水館」から高森駅に戻ったのですが、次の列車まで少し時間があったので、駅前を少しぶらつきました。この時はちょうど「新酒とふるさとの味まつり」というイベント期間中で、何軒かの酒蔵で試飲することができるようです。

(観光案内所で酒蔵イベントをお勧めしてもらいました)

駅近くの観光案内所で教えてもらいました。駅から歩いて行けるところということで、「山村酒造」さんをおすすめしていただきました。ここは酒蔵に併設して売店が併設されており、作りたてのお酒を買うことができます。後の旅程の都合上、生のお酒を買うことはできなかったのですが、おいしいお酒を試飲させていただきました。

(高森駅から乗車した車両)

高森駅に戻ると、すでに列車が入線していました。列車に乗り込むと、車内では外国語が飛び交っています。南阿蘇鉄道(というか阿蘇地域?)は外国人に人気のようで、南阿蘇鉄道の乗車することを目的とした団体ツアーが組まれているそうです。

(高森駅にいた観光バス、南阿蘇鉄道の車両よりも大きいような…)

私は一日中歩いていたので、座席に着くと疲れて眠り込んでしまいました。気が付くと立野駅に到着する直前になっていました。高森駅から立野駅までは約30分の乗車です。17:09立野駅着。

(高森駅にいたバスが立野駅にお迎えに来ていました)

立野駅では高森駅でも見かけた観光バスが待っていました。外国人の団体のお客さんを迎えに来ていたようです。外国人観光客が南阿蘇鉄道の収益に貢献してくれるといいですね。

(鉄道写真によさそうな撮影スポット)

立野駅から歩いて数分のところには、立野ダムと南阿蘇鉄道の鉄橋を見られる「立野ダム展望台」があります。南阿蘇鉄道の通過時間に合わせて撮影すれば、いい写真が撮れるでしょうね。私はそれをすると帰りがつらくなるのでやりませんが…。立野駅からはJR九州に乗り換えですが、往路とは別の特急列車に乗ります。

(桜と菜の花の中を折り返し列車が出ていきました)

立野駅から「あそぼーい!」号に乗車

「あそぼーい!」号は豊肥本線熊本駅別府駅間の特急で、土日を中心に1往復運転されています。使用される車両はキハ183系1000番台の4両編成で、この編成は「オランダ村特急」、「ゆふいんの森II世」、「シーボルト」、「ゆふDX」、と様々な列車に使用され、そのたびに改造されてきました。1988年から走っている古参の車両ですが、「あそぼーい!」として走る今もなかなかの人気列車です。

(「あそぼーい!」号がやってきました!)

「あそぼーい!」が人気な理由として、古参の気動車なので鉄道マニアに人気というのはもちろんですが(?)、通常のリクライニングシートのほかにボックスシート、パノラマシート、白いくろちゃんシートと、様々な座席が用意させており、何度乗っても乗客を飽きさせない工夫がなされている点が挙げられます。リクライニングシートは号車ごとに色が違うという手の凝りようです。

(リクライニングシートの様子)

また、白いくろちゃんシートは、窓側に子供、通路側に大人が座るように設計されたシートで、白いくろちゃんシートのある3号車には子供用のフリースペースもあり、子供が楽しめる設備も充実しています。白いくろちゃんシートは私も利用したことがあります。大人なのになんで…と思うところなのですが、その時はそこしか空いていなかったのでした。このように、白いくろちゃんシートは、大人1人でも予約することができます。

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今回は、乗車の数日前に窓口に問い合わせて、駅員さんが気を利かせてパノラマシートをおすすめしてくれたので、こちらの乗車します。「あそぼーい!」号のリクライニングシート以外の座席は、ネット予約ではなく駅で予約する必要があります。

(パノラマシートの様子、テーブルがかわいい…)

立野駅はホームと待合スペースに高低差があり、待合スペースはホームよりもだいぶ高い位置にあります。待合スペースは駅前のロータリーと同じぐらいの高さにあり、それだけ立野駅が地形の険しいところにあるということがわかります。

(テーブルは広げることもできます!)

待合スペースから「あそぼーい!」号が入線してくることろを撮影することができました。立野駅ではJRの列車はスイッチバックするので、写真を撮ってからホームに降りても発車時刻には間に合います。立野駅17:44発。

(ホームに降りて1枚)

ホームでも写真を撮ってから「あそぼーい!」号に乗り込みます。ホームに停車するキハ183系もかっこいいものです。私の席は進行方向逆向きだったので、だんだん遠ざかっていく阿蘇山を眺めながらの移動になります。今日は普通列車と「かわせみやませみ」号で豊肥本線の車窓を楽しんだわけですが、「あそぼーい!」からの眺めもまた良いものですね。異なる列車に乗ると車窓の雰囲気もまた変わってきます。

(阿蘇の外輪山が遠ざかっていきます)

「あそぼーい!」号には様々な座席やフリースペースが用意されています。せっかくなので車内を見てみることにしました。進行方向前側のパノラマシートはさすがに鉄道マニアっぽい人たちでいっぱいでした。E353系をはじめ、最近の車両では前面展望を楽しめる車両が少なくなってきたので、「あそぼーい!」号のような車両はますます貴重です。

(ボックスシートは空いていました)

「あそぼーい!」号にはフリ―スペースとしてボックスシートもあります。私が乗車した立野駅熊本駅間は、「あそぼーい!」号の運転区間の終盤だったためか、こちらには誰もいませんでした。グループでおしゃべりするにはちょうどいい空間だと思います。また、白いくろちゃんシートのある3号車には、物販用のカウンターと子供用のフリースペースがあります。こちらには子供がたくさんいました。やはり子供は元気ですね。

(年代を感じさせるところもあります…)

前面展望(後方展望)を楽しんでいると時間が経つのを忘れてしまいます。18:30熊本駅着、約45分の乗車体験でした。

(引退のタイミングが見えてきて、今乗るべき列車と言える「あそぼーい!」号)