NATURE DIARY (original) (raw)
061105 黒い天使(Black Cupid)を探して3 (山梨県身延町)
2006年 11月 05日
ある学会の学術集会に参加し、昨日の夕方、東京から帰宅した。連休最終日の今日、やっとフリーになった。
さて、どの辺を散歩しようかな?ここ数週間ほど近場ばかりを散歩しているので、今日は富士川流域のクロツバメシジミの発生地を探して、県南に足を伸ばしてみることにした(実は富士川流域のクロツ発生地探索は、昨年もトライして失敗している)。
知識、記録情報などを総動員して、発生地を探し出す事は大変だが楽しいものだ。昆虫撮影の醍醐味の一つだと思う。そう、ウィークエンドナチュラリストはいわば
「シャーロックホームズ」なのだ(虫林は英国推理小説のファン)。
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何箇所かで車を止めてはツメレンゲを探しつつ、身延町までやってきた。この辺りは河原も広く茫洋としている。
こんな広々としたところで風に吹かれていると、世の中の小事などは気にならなくなってしまうものだ。
精神衛生上、とてもよろしい。
ボブディランの「風にふかれて」を思わず口ずさんでしまう。
How many road must a man walkdown
before they call him a man. ------------
。◆富士川の広い河原◆
。= Pentax istDS, Pentax DA 10-17mm FISHEYE (10mm), F8.0, 1/400, ASA200 =
色々と歩き回った挙句、やっと古い石組みの上でお目当てのツメレンゲ群落を見つけることができた。ここのツメレンゲは小型だが、数が多く、また群落の範囲は虫林の知る中では最大だ。
。◆ツメレンゲ群落◆
。= Pentax K100D, Pentax D-FA 100mm MACRO, ASA200 =
ツメレンゲ群落の周囲では、主役のクロツバメシジミも飛んでいる。
やっと富士川流域のクロツバメシジミの産地を見つけることができた。
今まで笛吹川、釜無川、ミダイ川流域のクロツ発生地は虫林のファイルにあるが、富士川流域はここが初めてなのだ。
良かった----------。
ここのクロツバメシジミの第一印象は小さいことだ。シルビアシジミよりも小さい個体がしばしば認められた。まあ、大きさの印象はかなり主観的なのであまり参考にはならないとは思うが---。
◆ツメレンゲの芽で静止するクロツバメシジミ Black Cupid ◆
。= Pentax istDS, Pentax DA 10-17mm FISHEYE + X1.5 RC, F3.5, 1/640, ASA200 =
クロツバメシジミは翅裏がやや褐色味を帯びているのが特徴だ。どういうわけか、現れたクロツは皆すぐに開翅してしまうので、翅裏を撮る機会がとても少なかった。この時期では、体温を高めるためにすぐに開翅するのだろうか。
この翅裏に西日が当たると露出がなかなか難しい。
。◆クロツバメシジミ Black Cupid ◆
。= Pentax istDS, Pentax DA 10-17mm FISHEYE, F4.0, 1/640, ASA200 =
11月とはいえ、ここでは新鮮な個体も結構いるように見えたが、後でアップ写真を見てみると、やはりそれなりのようだ。韮崎や南アルプス市の個体に比較して、後翅表の外縁に並ぶ青白色の点状紋がやや小さい。
。◆石上で静止するクロツバメシジミ Black Cupid ◆
。= Pentax K100D, Pentax D-FA 100mm MACRO, F5.9, 1/640, ASA200 =
すぐ傍でモンキチョウが追飛していたので、一応写真におさめた。構図はうまくいったものの、ピントが甘くなってしまったのが残念だ。
。◆モンキチョウの追飛◆
。= Pentax istDS, Pentax DA 10-17mm FISHEYE+X1.5RC, ASA200 =
かなりぼろいヤマトシジミだが、裏の紋が大きいような気がする。
個体差なのか、異常範囲に入るのか分からないが、一応掲載しておく。
。◆ヤマトシジミ◆
。= Pentax K100D, Pentax D-FA 100mm MACRO, ASA200 =
秋型のベニシジミが美しい。
ベニシジミは沢山見るのであまり気にかけないが、よく見るとその美しさは日本産蝶類の中でもトップクラスに位置するものではないかと思われる。
◆ベニシジミ◆
。= = Pentax K100D, Pentax D-FA 100mm MACRO, ASA200 =
突然、目の前にカエルが現れた。このカエルは石の色に合わせて白色化しているのがなかなか渋い。ちょっと不気味なのと少し可愛いので写真を撮った。
最近の若者用語では、このような場合、
「キモカワイイ」というらしい。
このキモカワイイカエルは丸々と太っていいたが、まさかクロツを食べて太ったのではないだろうね!。
◆石の上で白色化したカエル◆
。= Ricoh GR-D, F5.6, 1/640, ASA100 =
虫林の大嫌いなカマキリを見つけた。
写真の対象としては面白いので撮ってみたが、こっちは、
キモカワイイではなく、ただの、キモイだ。
。◆カマキリ◆
。= Ricoh GR-D, F6.3, 1/640, ASA100 =
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本日は虫林のファイルの中に、また新しいクロツポイントをくわえる事が出来たのでとても満足だ。そろそろ午後1時30分になり、日も弱くなってきたので帰ろう。
Photographic Adventures for Insects and Flowers
by 虫林花山
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