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やったこと

ベルリンにお呼ばれ出場していた。ヨーロッパは行ったことなかったし、似たような回でかなり楽させてもらえたことを受けて快諾したものだったけど、日本から3人しか来てないし先方の“濃いメンツ”もおらず、まあこれはこれで気楽に過ごせてよかった。

It's Berlin.

現地はもう涼しいのかと思ったら全然そんなことはなく、しかも高緯度地域特有の低い南中高度で日差しがかなり強烈。昼下がりなのに西日みたいでつらくて、ゲルマン民族の白い方々は平気なんか? と思ったらみんな真っ赤になっててつらそうだった。割と時間があったから半日以上ベルリン市街をウロウロできて、自分でもぱっと聞いてわかるくらい主要な観光地を巡ることができたのはすごく役得。ni hao~て声かけてくるボケナスとか、ケツポケに手を突っ込んでくるボケナスもいてさすがに観光地らしい。

ブランデンブルク門。この威容で世界遺産じゃないんだ

チェックポイント・チャーリー。YOU ARE LEAVING THE AMERICAN SECTOR

ベルリンの壁。実物見れたのがかなりうれしい史跡

こんな感じで歩道にベルリンの壁がくっついてる

ところで折しもロシアは隣国と戦争しており、空路が超遠くて往生した。ベルリンまではヘルシンキを経由していく必要があって、今は北極を経由する珍しいルートになってる。帰りはジェット気流があるからか南ルートで、それこそ微妙な地域上空を飛んでてちょっと怖かった。

北極ルート通過証明がもらえて嬉しい。もうなくしたけど

数えてみると遠出は10回を超えたっぽい*1。数こなして何回も行くようになれば楽しくなってくるに違いないっていう期待とは裏腹に、遠出はいつでも億劫で、私用で大金使って行こうとは到底思えないままだった。高級ホテルの広くて清潔な部屋、素晴らしい食事とアルコール、全く不自由しない移動手段が用意されてのこの感慨、どうしようもなく向いてないみたいです。

部屋の写真毎回ちゃんと載せとけばよかったなと思う

楽しんだこと

ここ1年近く読み続けてた、川上稔著『境界線上のホライゾン』を11巻下まで、全29冊を読み切った*2。読書体験としては全体的に楽しめたし、見せ場の瞬間最大風速もさすがになかなかのもの。ただ個人的に傑作……まではいかないかなあ、くらいの評価で、かなり規格外に莫大な文字量に耐性のある本読みに対しても、その「安心して読み続けられる大長編に当たりたい」みたいな目的以外ではオススメしにくい。

メルカリから借りてきた全巻セットの写真。さすがに結構ある

話は遠未来×歴史なる珍しい内容。世はまさに戦国時代、主人公一派はこの後乱世を収める松平一派だけど問題は山積しており、しかも再現するべき歴史を教えてくれる“聖譜”の記述が途絶えていて、このままいくと世界が滅んでしまうかも───というのがイントロ。

印象に残ったシーンはたしかに山ほどあったけど、個人的にこのタイトルで特に気に入ってたのはなかなか特異な“嫁カテゴリ”キャラクターがだいぶ萌えで、しかもその供給がかなり豊かだったことかもしれない。歴史モノだから婚姻関係を踏襲してカップリングがめちゃくちゃ多くて、ぱっと思いつくだけでも鹿角、武蔵*3、ミリアム・ポークゥ*4、立花・誾*5、フアナ*6、メアリ*7、伊達・成実*8人狼女王*9、毛利・輝元*10、クリスティー*11、福島・正則*12……とだいぶいる。一番ぐっと来たのはやっぱり映像化バフも踏まえて鹿角かな*13

そんな魅力的な嫁カテゴリ、また巨乳ぴっちりハイレグスーツひしめく同作で数多くの美少女ヒロインを差しおき、堂々キャラクターランキング1位に輝いたのはK.P.A.Italia総長の“オッサン”、インノケンティウス十世をおいてほかにいないと思う。最初期の武蔵勢一行の道行を阻止しようと立ちはだかるも、困難な道行きへの強いモチベーションを与えた功績はかなり大きい。淫蕩の御身とかいう超絶気になる大罪武装持ったままいなくなるし、そのうえ安芸の撃墜から本当に最後の最後まで再登場してこないのも引きが強い。ヴェストファーレン会議での演説はあのインノケンティウス節が健在であることを思い出せてうれしかったし、見せ場は本当に胸が熱くなった。思い返してみても、あんなに理想的なラスボスはそうそういないなと思った(ラスボスではないのだけれど)。

逆に気に入らなかった……というか、個人的にこの作品を佳作どまりにしたのはヒロインのP-01sこと、ホライゾンの取り回しだった。作中通して起こっていくキャラ改変がはっきり言ってほぼ意味不明で、読んでても全然合理的なものだとは感じられない。自動人形らしさを両腕で表現し始めたときはあまりにわけわからなくて、読むの自体だいぶ苦痛になってつらかった。あれこそが川上稔節の神髄なんだろうなあという漠然とした理解が得られ、自分は適合できなかった側の人間だったんだなと思う。悲嘆の怠惰を超過駆動したときのクライマックス感、あれ実はレアケースだったらしいです。

あと関東開放・里見編あたりは浅い日本史知識では全然わからなかったなとか、織田信長の存在感の小ささはなんだったのとか、チャットを表現するBBS記法が古くて新しいとか、成人向け描写が電撃で読めて感動したとかいろいろあり、多少わけわからないところがあったにしてもだいぶ楽しめた。新刊買った価値はあったかなと思う。

ホライゾンを読み切ったタイミングで遠出する必要があって、前からちょっとだけ気にしていた小川一水著『ツインスター・サイクロン・ランナウェイ』を刊行分の3巻まで読んだ。僕がホモセクシャルにあまり理解がなく、百合SFとかいう劇物の摂取量がすでに致死量を超えてることを踏まえても結構面白かった。地球みたいな個体惑星はともかく木星みたいなガス惑星での活動ってどういう感じなの? っていうのが実感として得られる。読むならネタバレを避けたほうがいい。

作者は天冥の標書いた人。表紙はおけいさん

買ったもの

ゲーミングモニターが欲しくてAlienware「AW2723DF」を買った。240Hz出てベゼルが細くなり、応答に差があるのか残像感がちょっと減ってる。前に使ってたOMEN 27iをメルカリに放り投げたらひと悶着ならぬ4悶着くらいのバトルが発生し、円満に解決できたけどストレスやばかった。

4辺狭額縁。前面にロゴすらなくてスリム

おわりに

読書感想文の取り回しに苦労したけど、いっぱい書いたから遅れても無理やり載せた。ホライゾンのイメージカット使いたかったのに適当な解像度の素材がなくて……。

去年の様子

umecall.hatenadiary.com