Mariko Kondoさんオススメのお店 - Retty 日本最大級の実名型グルメサービス (original) (raw)

骨からほろほろとはがれるスペアリブの、薬膳のような香りのスープ。 「濃厚スープ」と言っても脂くささは皆無で、スプーンですくってどんどん食べられる。 お肉は、甘めの黒いソースに、おろしニンニクと唐辛子酢を混ぜて食べると、甘みとコクが増してどんどん次の一口が欲しくなる。 ビールと一緒も美味しいが、プーアール茶でもさっぱりしてとても食べやすい。 十条駅付近は、楽しそうな商店街が多いので、 〈近くに来たらまた行きたい〉の星ふたつ。

スウェーデン料理を中心に、 フィンランドやアイスランドのものも 食べられるところ。 もちろん色々な食材が使われているけれど たらやじゃがいもが多く、 北ヨーロッパを実感する。 〈わざわざでもまた行きたい〉の、ほし三つ。 夏至が近く、テーブルセッティングには 夏至祭りの花飾りが添えられていた。 お客さんはみな、女性も男性も 花飾りを頭に食事をしていて、 狭くあたたかみのある店内が なんとはなしに浮き立っている感じがする。 わたしたちも、最初は少し照れながらかぶり お互いに可愛らしくなったと笑い合う。 夏至の頃に北欧でよく食べられるお料理が コースになった、「夏至のコース」をいただいた。 前菜の盛り合わせにも、メインの肉のグリルにも 柔らかい菜っぱや色鮮やかな野菜が多く、 極北で春を迎えて夏が来る喜びを、 ここでも感じるようだった。 前菜はシーフードが多く、 塩味だけでなく、少し甘いソースや コクのある和え物など、まったく飽きない。 メインは仔牛とアスパラガスと夏野菜のグリル。 オランダ産のミルクのみで育った ミルクフェッドというお肉だそうで、 脂身がほとんどなく、お肉は白っぽく、 お肉が厚く切ってあり柔らかく 食べ応えが十分にあった。 量が多くとても満腹になったのに、 さっぱりしていたから、脂に酔うこともなく 不安なく食べ続けられるお肉だった。 小さなじゃがいもがとても甘くて、 思わず続けて口に運んでしまうほど。 デザートは、フィンランドのお料理だという ベリーのスープ。 目の覚めるような赤紫色に、 白く小さな野花が散らしてあり、 森の中でもてなされているような気分になり 最後まで喜びが絶えない。 酸っぱさとほのかな渋み、つぶつぶの種の食感。 店員さんたちも、穏やかで柔らかい 笑顔だけれどよく律されていて、 とてもリラックスできながら背筋が自然と すうと伸びるような、居心地のよいお店だった。

ナスの山椒揚げは、表面がカリカリし あとひく塩気と山椒の香りで、 完全にスナックだった。 〈近くに来たらまた行きたい〉の、ほし二つ。 酸辣麺は、味よりもとろっとした スープの舌触りのほうが印象深い。 細麺(といいながら中太な麺)に スープがたっぷり絡んで、 ずぞぞとすすると口の中が麺とスープで いっぱいになるのが、美味しかった。 酸味がやや強く、ほとんど辛くない。 すぐにお腹がいっばいになってしまったのは、 ナスの山椒揚げのせいだった気がする。 厨房の奥には、黒いランドセルが 白い腹をこちらに向けて、 下ろされたままのような形で置かれていた。 この長いカウンターの隅で、晩ご飯を食べ 宿題をやる人などが、いるのかもしれない。

鶏もも焼きの専門店。 その日の朝にしめた肉を使っている。 鶏も、一年半育てたメスの地鶏を使っており、臭みや水っぽさが全くなく、甘い。 炭火焼きの香りも 食感も柔らかいながら弾力があり、鶏肉によくある繊維っぽさが皆無。 焼酎はもちろんのこと、ワインや日本酒やクラフトビールも揃っている。 (焼酎の「一杯」というのは、グラス1杯ではなく徳利1本のこと) 〈絶対にまた行きたい〉の星みっつ。 ------ たたきは、身の赤さが見えるほどのレア。 簡単には噛みきれないけれど、柔らかいし全然脂っぽくなく、むしろ噛んでいると、炭の香りの中にお肉の甘みがほんのりしてくる。 細かく切ってあるので、食べやすい。 一緒に出てくるポン酢も、自家製とのこと。 ももの塩焼きも出していただいた。 こちらは、たたきよりももう少しお肉に脂を残して調理しているらしい。 でも、鶏もものソテーにあるような、繊維っぽさも脂っぽさもまったくなく、お店がおすすめしているガーリックパウダーさえいらないほどに、お肉そのものがおいしい。 塩焼きのプレートをそのまま使って、ガーリックライスも使っていただいた。 じつは、塩焼きを頂いているあいだにもうこれ以上は入らないほど満腹になってしまっていたのだけれど、「残していいからね」と言っていただきながら出されたガーリックライスは、一口食べたら止まらなくなる、完璧な別腹メニューだった。 塩焼きのプレートにご飯をよそって火を通しただけで、お米が脂の甘さに包まれている。ペロリと全部食べてしまった。 お料理はもちろんのこと、マスターにまた会いに来ようと心に決める、そんなお店だった。