ロードオブザリングのドラマ『力の指輪』!ガラドリエルが美しすぎる! (original) (raw)

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皆さまご機嫌よう。

最近このnoteを、自分が好きな作品の感想保管庫として利用したいなと思ってるこの頃です。
好きな作品を誰かと共有できるって素晴らしいですね。

今回は、Amazonプライムビデオで独占配信されている力の指輪についての感想です。

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ついに始まりましたね、指輪の物語のドラマシリーズ。 心待ちにしていましたよ。

まだシーズン1で物語の序章ですが、シーズン2が来ないうちに感想をば。
例に漏れず、感想を書くからにはこのシリーズにもうるさいです。
指輪物語辞典なんてのも持ってましたからね。
正直に言いたいこと言っていきますよ。

まず総評を。
美術・音楽は100点満点、ストーリーはこれからに期待というところですね。

美術・音楽は本当に100点です。
シーズン1として文句は何一つありません。
完全に指輪物語の世界観で映像化されていて、映像の美しさは流石に群を抜いています。

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気になるとすれば、やはり中身である物語の進行スピードやストーリーの奥深さという観点になるでしょうか。

これでも、まだまだ指輪物語の世界を描ききれていないと思いますね。

指輪物語といえば大規模な攻城戦。
人間、エルフ、オークの入り乱れる大乱戦を早く見たいです。

今回の舞台は、あのサウロンが猛威を振るっていた第二紀の話ですからね。
ロードオブザリング冒頭で描かれた伝説の大戦。
あそこがメインとして描かれると考えただけでもう感無量です。

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ここからストーリーの話を少し。
ドラマでは説明が薄いと感じたので、少し詳しくお話します。
中つ国でエルフが栄えていた最盛期から、少し翳りが見え始めた時代。
全知全能の神様イルーヴァタールに与えられたエルフの神秘の力が、中つ国に及ばなくなって来ています。

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大前提として、このエルフは不死の種族です。
もうこれは神話の世界の物語なので、神様に遣わされた不死の種族がエルフということだけご承知おきください。

エルフは不死であるために、殺されなければ死ぬことはありません。
神の使者である彼らは、中つ国から西にある「不死の国ヴァリノール」に帰る許しを得ることが、最高の名誉であるとされています。

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物語序盤でエルフ上級王ギル=ガラドがその許しを与える場面は、
エルフ達にとって最高の誉れを授かった場面ということになりますね。
正直なところ、この力の指輪を前提知識なしで見る人もいるでしょうから、ドラマの中でもう少し説明あっても良いんじゃないかなぁとは思いますね。

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今作の主人公であるガラドリエルは、闇の勢力が完全に消え去ったという上級王の言葉を受け入れられずにいます。

最悪の冥王モルゴスを滅ぼし、その右腕だった**サウロン**はどこかへと姿を眩ましました。
以来、長いことその姿を見せてはいません。

しかし、**サウロン**が滅び去るのをこの目で見届けたわけでもない。
長きに渡る戦で大切な兄や同族を殺されたガラドリエルは、この状況がいまいち腑に落ちずにいるのです。

ちなみにこのガラドリエルは、ロードオブザリングで出てきた森の奥方と呼ばれていたこの方と同一人物です。
フロドにエアレンディルの光を授けた人ですね。
ガラドリエルは本当どちらも美しいです。

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彼女は悪の滅亡を信じ切れず、不死の国ヴァリノールに至ることができる船から身を投げました。
悪が滅び去るのを見届けるため、再び大陸へと戻ることを決意します。

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そうして出会ったのが、南方国を追われた人々。
物語はここから始まっていきます。
あらすじは長くなるのでこのくらいで。
映像が綺麗で本当に素晴らしいです。

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人間の国ヌーメノールには息を吞みましたね。
この国の人々は祖先がモルゴスとの戦いの際に神の味方をしたため、人間であるにも関わらず並の人間の3倍もの寿命があります。
中つ国の人間とはまた別の種族です。

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ドワーフのモリアの鉱山、最高でした。
ドワーフの音楽がまた素晴らしい。
ロードオブザリングの時代では、地中深く掘りすぎたために影と炎の悪魔バルログを起こしてしまったことで廃墟と化し、オークに占領されてしまっていますね。

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オークのデザインも素晴らしいです。
動物の骨のようなものを被っていて、蛮族感というか、不気味で異形のものという雰囲気が演出されていたのがとても良かった。

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興味深かったのが、オーク達の父アダルの存在。
彼はオーク達を家族のように思っており、明らかに異形なオーク達を慈しんでいます。
そもそもオークと言うのも、元を辿れば冥王モルゴスの手によって捕えられたエルフが闇の力で色々と捻じ曲げられた種族。

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アダルは、そのオークの人権を説くような存在です。
対して、エルフ側であるガラドリエルは闇の力はそれだけで邪悪だから根絶やしにすると怒り交じりに主張。

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どっちが悪だろうか?という現代ならではの問題定義で偏った物の見方の危うさを訴えかけたメッセージ性を感じます。

人種差別なんていうのもまだまだ根深く続いてますから。
他人事ではありませんね。

実際この作品でも、エルフに黒人を起用したことで物議を醸したりもしてるのです。
昨今ポリコレ問題が騒がれてますが、人種を問わず人間性で平等に機会が与えられる世の中なら、それは素晴らしい世の中なのではないかと自分は思います。

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脱線しました。
物語終盤では、ついに滅びの山が噴火します。 サウロンの掌で転がされているようです。
画面が赤く染まり、音がなくなっていく演出がとても良かった。
火山灰の積もったその場所の名はモルドールに。
この演出も痺れました。

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今回のシーズン1で、語らないわけにはいかないのが、よそ人です。
彼はロードオブザリングガンダルフのようであり、また同時にサウロンのようでもあります。
彼は何者なのかというのが、シーズン1の大きなテーマの一つでもありましたね。

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よそ人が敵なのか味方なのか、このミステリー要素は個人的には好きでしたね。
原作では、この第二紀時点ではガンダルフはまだ中つ国に遣わされていないんです。
しかし、物語を面白くするために設定を変更することも大いにあり得ます。 これはワクワクしましたね。

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結果として、よそ人はサウロンではありませんでした。
かと言って、ガンダルフであるとも言われていないので、また別の天使なのかもしれません。
ただ、終盤でガンダルフと同じ台詞を言っているので、まだガンダルフという線も完全には捨てきれません。 同じように、サルマンである線も十分あり得ます。
まったくワクワクさせてくれますね。

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ガンダルフらについての補足説明を。

ガンダルフやサルマンなどの魔法使いは、イスタリと呼ばれる種族で、彼らも大きな意味で言えば神様から遣わされた天使のような存在です。

もっと言えば、冥王モルゴスやサウロンなんかも、元々はこの天使のような存在です。
イスタリよりも更に上位の存在と言えば分かりやすいでしょうか。

補足として、この神達がどういう構造になってるのか貼っておきますね。

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階級としては、モルゴスが一番上ですね。 MELKOR(メルコール)となっているのがモルゴスです。
最高神イルーヴァタールにとって、このモルゴスは言ってしまえばどうしようもなく言うことを聞かないドラ息子のような存在なのです。
最高神イルーヴァタールの思考から直接生まれたこのアイヌル達は星規模の力を有しているので、中つ国が大変なことになるのも必然です。

人間やエルフ、ドワーフは、アイヌルの子らであるとも言えるんですね。

このドラマでは確か、アウレとマンウェの名前だけ出てきたはずです。

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ちなみに、中つ国のある星の名前はアルダと言います。
今後単語だけ出てくるかもしれないのでご参考までに。

そして物語の終局。
ハルブランドの助言により、エルフの名工ケレブリンボールが種族をまとめ上げるためのエルフの3つの指輪を作ります。

ロードオブザリングの冒頭で語られた、最も賢く気高い種族に与えられたとされる3つの指輪ですね。
これはテンション上がります。

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これを見届け、ついにサウロンガラドリエルに正体を明かす時が。
その正体は、なんと南方国の王ハルブランド。
終盤にきて怒涛の展開でしたね。

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サウロンは、言葉巧みにガラドリエルを誘惑します。
ガラドリエルはドラマでも映画でも描かれた通り、その強さ上に冷酷な傲慢さも同時に併せ持っています。
サウロンが彼女を女王にしたいと口にしたのも本心からでしょう。

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サウロンはこの中つ国を力で以て救おうとしているようです。 ガラドリエルの存在がサウロンを光に繋ぐとも言っているので、まだサウロンの中で完全な暴君となることに抵抗があるのかもしれませんね。
しかし、彼は救いと支配に違いはないとも言っていました。

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彼は元々はアイヌルであるモルゴスの右腕です。
しかし同時に、モルゴスが自分の枷だったとも言っています。
モルゴスに従って壊したものを贖罪として直したいとも言っていました。

あのサウロンが。 完全な悪としてしか描かれなかったあのサウロンがですよ。
これは正義と悪の描かれ方の潮目が変わる予感がしますね。

オークの父アダルの存在で、これまでただ悪の勢力とされていたオーク達の人権が説かれました。

オークがこれまでのようなただの悪として描かれないとするならば、
サウロンは贖罪と同時にモルゴスの作り出した勢力が知性ある種族全てに虐げられているこの現状をどうにかしたいと思っているのかもしれません。 いわゆるモルドール勢力の統領として、間違ったことは言ってませんよね。

力があるゆえにやり方は強引ですが。

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当然、ガラドリエルはこの誘惑に反発します。 彼女が目指している救いは、支配ではないからです。
交渉は決裂し、サウロンガラドリエルの元から姿を消しました。

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そして彼は東の方モルドールの方角へ。
これからどうなることやらと思える、熱い終わり方をしましたね。

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総評としては、素晴らしいドラマでした! 映像がとにかく美しくて、どの場面を切り取っても画になります。
そしてガラドリエルが美しすぎます。
まあ正直に言いたいことを言うとするならば、

種族をまとめ上げるような強大な力を持つ危険な指輪を作ろうとしているのに、特に大きな反論もなくトントン拍子に決まったり、

長年確執のあるエルフとドワーフの同盟が王の一存だけでポンと決まったりと色々それでいいのか?な部分はありましたけども。

時代に翻弄されるエルフやドワーフの民衆というのが、もっと鮮明に描かれたら更に深いドラマになったなぁとは思いましたね。

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いつもこれ言ってると思うけど、今回も言います。
もっと長く作って欲しい。
予算がかかるのはわかるけどそこをなんとかお願い。

これからシーズン2に向けて、この第二紀のドラマは更に壮大に描かれていくことになると大いに期待しています。

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この作品では、とにかく度肝を抜く大規模な攻城戦が見たいです。

サウロンガラドリエルの今後にも期待ですね。
考えるだけでワクワクします。

それではこのくらいにして。
皆さまの道を、エアレンディルの光が照らさんことを。