繰り上げで一周忌 (original) (raw)

本日は昨年10月30日に72歳で亡くなった友人の一周忌が友人宅で

ありまして、顔を出してきました。大幅に前倒しというのは、ちょっと離れた

ところに住むご母堂のことを考えてのことであるとのことです。矍鑠として

はおりますが96歳とのことで、10月も終わりになってきますと、お天気も

心配になりますし、暗くなるのも早くなって移動も大変になりますので、それ

がためだそうです。

亡友にすれば、老親を残して先に逝くというのは、無念以外のなにもの

でもなかったでしょうが、ある意味長患いでもありましたので、老親にすれば、

しょうがないかという気持ちになっているかもです。

親よりも早くに亡くなったのではないかと思われる二人の登山家のありし

日のドキュメントが昨日、本日とTVで放送がありました。昨日のは平出さん

に焦点をあてた番組で、ラストシーンでは中島健郎さんと二人で未踏ルート

で登頂を目指すシーンが写し出されました。

この時の平出さんは43歳ということで、危険極まりない未踏ルートへの

挑戦を前に、同じ年齢で山で帰らぬ人となった三人(植村直己、谷川ケイ、

長谷川恒夫)の前例が紹介されていました。

日本の超一流といわれる登山家にとっては43歳というのは、大きな壁と

なっていることがわかりました。平出さんは、この登山に成功して43歳の壁を

打ち破ったことになるのですが、それから二年後のことでしたね。

昨日の番組は録画出来ずでしたが、本日は「錦秋の剣岳」と「グレート

ヒマラヤ」の二本で、これは以前に見たことがあったし、ありし日の健郎さんが

見られるので、録画予約をしてでかけました。

健郎さんは今年39歳とのことで、これまた厄年というよりも、革命家さんの

亡くなった年齢ということで知られていました。あれもあれも39歳だといわれ

ていたのですが、有名なところではチェ・ゲバラ大杉栄です。当方の若い頃

にはヒーローは39歳で亡くなるというような雰囲気がありました。

健郎さんは、そういう時代の人ではないのでありますが、結果としては39歳

で亡くなって、当方にすれば永遠のヒーローのお一人となりです。

健郎ファンの家人は、見るのはちょっとつらいといいながら、息子のような年齢

のお二人が一本のロープでつながって氷壁を上っていくのを、応援するので

ありました。

ROCK & SNOW 105「平出和也・中島健郎 K2西壁への軌跡と惜別」 (別冊山と溪谷)