「ミラーズ・クロッシング」ダシール・ハメット味のハードボイルド… (original) (raw)

レタントンローヤル館(八重垣)にお出で頂き有難うございます。今日ご紹介する映画は「ミラーズ・クロッシング」(1990)です。

1929年米国東部のある街。そこはアイルランド系マフィアのレオ(アルバート・フィニー)とイタリア系マフィアのジョニーによって牛耳られていた。ある時、ジョニーが八百長を邪魔するバーニーを始末して欲しいとレオに頼みに行くが簡単にあしらわれる。そんな時、バーニーの姉でレオの情婦ヴァーナの護衛が射殺されて互いのマフィアは抗争状態に陥るのだった。レオの友人で且つ懐刀のトム(ガブリエル・バーン)はレオの情婦ヴァーナとも関係を持っており、それを告白した為、処刑場"ミラーズ・クロッシング"へ連れて行かれるのだった…

東部のとある街を牛耳る二つのマフィアのお話と来れば、ハードボイルド小説の雄ダシール・ハメットの有名な小説「血の収穫」を思い出します。黒澤明監督「用心棒」も少しばかりこのスタイルを借りたものだと思います。

映画は、人物関係が若干ややこしく絡みますが、うまく纏めておりこの手の映画が大好きな方には本当に楽しい作品だと思います。私が一番好きなシーンは、ジョニーが遣わした二人の殺し屋にレオが襲われるが、反対に返り討ちにする場面は、本当にサスペンスたっぷりの映画的興奮が詰まっており楽しめます。

勿論、ミラーズ・クロッシングに連れて行かれて空を仰ぎ見るシーン、バーニーをミラーズ・クロッシングに引き立てるシーン、ラスト、レオとトムの別れのシーンも渋く、監督ジョエル・コーエンは良い味を出しています。うーん、美しいです。

キャストは皆さん素晴らしいのですが、特にアルバート・フィニー、マーシャ・ゲイ・ハーデンが良いですね。ガブリエル・バーンは悪くありませんが、もう少しワルさを醸し出してくれるともっと良かったと思います。

このブログ作成にDVD版を鑑賞しています。 八点鐘

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この映画には晩年のダシール・ハメットが登場します

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