メコン川上流を支配する中国、下流域諸国の生命線を握る (original) (raw)

メコン川上流を支配する中国、下流域諸国の生命線を握る

【2月11日 AFP】カンボジアの漁師、スレス・ヒエト（[Sles Hiet](/search?fulltext=Sles Hiet&category%5B%5D=AFPBB>記事&category%5B%5D=ワールドカップ&category%5B%5D=五輪)）さん（32）はメコン川（[Mekong River](/search?fulltext=Mekong River&category%5B%5D=AFPBB>記事&category%5B%5D=ワールドカップ&category%5B%5D=五輪)）の恵みで生活している。大勢の人の暮らしを支えているメコン川だが、中国が東南アジア諸国への物理的・外交的支配力強化のために利用するダムの脅威にさらされている。

ヒエトさんはイスラム教を信仰するチャム族（Cham）の一員で、カンダル（Kandal）州を流れる川に浮かぶぼろぼろのボートハウスに住んでいる。ヒエトさんの1日の漁獲量は年々減少しているという。

水揚げ量の減少によって大勢が貧困の泥沼に陥っている。ヒエトさんはAFPに対し「なぜ魚が減っているのか分からない」と語った。

こうした嘆きがチベット高原からミャンマー、ラオス、タイ、カンボジア、ベトナムを通過し南シナ海（[South China Sea](/search?fulltext=South China Sea&category%5B%5D=AFPBB>記事&category%5B%5D=ワールドカップ&category%5B%5D=五輪)）に流れ込むメコン川流域の村々から聞こえてくる。

全長約4800キロのメコン川は世界最大の淡水漁場で、アマゾン川（[Amazon River](/search?fulltext=Amazon River&category%5B%5D=AFPBB>記事&category%5B%5D=ワールドカップ&category%5B%5D=五輪)）に次ぐ生物多様性を誇り、流域に暮らす約6000万人の胃袋を支えている。

しかし、源流の管理は上流の中国に委ねられている。