ワクチン接種で死亡保険金出ない? 生保各社「事実無根のデマ」 (original) (raw)
ワクチン接種で死亡保険金出ない? 生保各社「事実無根のデマ」
小出大貴2021年9月6日 18時00分
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新型コロナウイルスのワクチン接種と生命保険の支払いをめぐって、SNS上で誤った情報が夏以降広がっている。「ワクチン接種を受けた人が死亡した場合、生命保険が一切おりない」といった投稿で、コロナやワクチンに対する不安感が拡散に拍車をかけている面もある。生命保険各社は「事実無根のデマ」として注意を呼びかけている。
誤情報の代表例は「ワクチン接種後に死亡した男性に死亡保険がおりなかった」とするツイッターの投稿で、9月に投稿された。健康体の52歳の男性が、ワクチン接種後に「心臓起因」で突然死した際、生命保険会社から接種を「薬物の治験」と見なされ、死亡保険金が一切受け取れなかったとしている。「残された家族はどうやって生きていけというのだろう」という投稿主の感想も載せている。
一連の投稿の中には、ツイッター上で3千件以上の「いいね」を集め、2千件近くリツイートされているものもある。こうした投稿にはワクチン接種をためらうコメントが添えられていることが多い。一方で「うちでは支払われた」「虚偽の情報では」と疑問を呈するコメントもある。
この投稿について、日本生命、第一生命、明治安田生命、住友生命の生保各社はいずれも完全に虚偽だと否定する。各社ともワクチン接種をすることで保険金が支払われなくなったり減額されたりすることはないとし、保険に加入する際の審査でもワクチンの接種歴は影響しないとしている。
死亡保険の保険金が支払われないケースは、各社が約款で決めている。日本生命の場合、「契約から3年以内の被保険者の自殺」か「契約者・保険金受取人の故意による被保険者の死亡」の際のみとしており、ほかの会社も同様だ。「治験」についても、保険金や医療保険の給付金の査定には影響しないとしている。(小出大貴)
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