アストン マーティンDB7ヴァンテージ/フェラーリF355/ポルシェ911ターボ(993) (original) (raw)

AUTOCAR JAPAN誌 61号

もくじ

前編
ネオヒス・スーパーカーのススメ
アストンの救世主
英国紳士のごとき振る舞い
黒いドレスの美女
じゃじゃ馬慣らしもまた一興

後編
ー カルト的古典
ー スーパーカー界の万能選手
ー 結局どれを選ぶべきなのか?
ー ストレスフリーさに軍配

ネオヒス・スーパーカーのススメ

さしものスーパーカーも、10年落ちともなれば購入費用自体は格安だろう。けれど、それを維持するための経済的負担は新車と同等か、むしろそれ以上だということを忘れてはならない。

刺激的で甘美なマルチシリンダーのサウンドと、100km/hまで5秒とかからない加速力が放つ輝きを失わないためには、それなりの代価が要求されるのだ。

と、きわめて現実的な話から入ってしまったけれど、皆さんの購買意欲に水を差すつもりは毛頭ない。むしろその正反対だ。クラシックと呼ぶには早い程度に古いエキゾティックカーならば安心して日々の足にできるレベルの信頼性をもっている。現在では、800万円級のスーパーカーであれば、購入を真剣に検討する際にそれほど窮地に陥る事態を心配しなくてもよくなっている。

ここに並んだアストン マーティンフェラーリ、そしてポルシェの過去の名作3台は、まさにそのことを身をもって示している。驚くほど走行距離が少ないアストンDB7 V12ヴァンテージが、1000万円を切る価格で入手できる。もう少しだけ多い走行距離と高い値札を許容できるなら、あのフェラーリF355のキーでさえ手にすることができる。

そしてもう1台、忘れてはならないのが、タイプ993のポルシェ911ターボだ。オドメーターが刻む距離がそれなりに進んでいても、そもそもポルシェは酷使に耐える設計だから、適切なメンテナンスで新車同様に復活する。

さて、これらはみな価格的にはほぼ同じだ。問題なのは、どれが「ベスト・バイなのか?」ということである。

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