キャリートレード巻き戻しはまだ半ば、せいぜい60%-JPモルガン (original) (raw)

円は依然として最も過小評価されている通貨の一つであるため、最近のキャリートレード巻き戻しはまだ続く余地があると、JPモルガン・チェースが指摘した。

グローバル為替戦略共同責任者のアリンダム・サンディリア氏はブルームバーグテレビジョンの番組で「全く終わっていない」と語った。「キャリートレードの巻き戻しは、少なくとも投機的投資家コミュニティーの中では、50-60%が完了した段階」だとの見方を示した。

米国の景気後退と日本銀行の利上げへの懸念からここ1週間は円のボラティリティーが急上昇し、キャリートレードは大打撃を受けた。

低金利の日本で借り入れ他の国の高利回り資産を購入する円キャリートレードは、ボラティリティーが低水準で推移し、投資家が日本の金利が低くとどまることを見込んでいたため人気が高かった。

キャリートレードが円急上昇前の水準まで回復する可能性は、近い将来にはない見込みだ。短期間の急激な動きがポートフォリオに与えたテクニカルなダメージは「簡単には修復できないからだ」とサンディリヤ氏は語った。

「良いケースは、現在の水準付近かせいぜい浅い回復で市場が安定することだろう。しかし、このような場合の多くでは、以前よりも速度が落ちるにせよ、動きが継続する傾向がある」と同氏は話した。

原題:JPMorgan Says Unraveling of Carry Trade Is Only Half Complete(抜粋)