80年前からこんなにオシャレ。雑誌「花椿」の時代を超える美しさ (original) (raw)

創刊80周年を迎えた資生堂の企業文化誌「花椿」。今を生きる女性たちにメッセージを送り続けてきました。

アーティスティックな写真たちや、端正なグラフィックデザインも見どころ。表紙を振り返るだけで、その時代の空気が感じられます。

1937年、創刊号

1937_『花椿』(創刊号)

資生堂化粧品の愛用者組織「花椿会」の発足に合わせ、それまで消費者向け月刊機関誌として発行していた『資生堂月報』『資生堂グラフ』から、誌名を『花椿』に変更して創刊された第1号の表紙。美容・化粧情報を中心に文芸、カルチャー、ファッション、食文化や海外トレンドなどを感度良く取り上げる「時代の最先端を伝える媒体」を目指した。

1950年、戦後復刊号

1950_『花椿』 6 月号(復刊 No.1)

戦時色が深まった1940年から10年間の休刊を経て、1950年に『花椿』が復刊。「つゆ時のお化粧」「映画のメーキャップ」「最も尖端的お化粧法」など、さまざまな化粧情報を盛り込んだ内容となっている。復刊時に11万部だった部数は日本の復興とともに伸び続け、最盛期の60年代後半には680万部を超える国民的な雑誌に成長した。

1954年

撮影/平井康雄

日本での旅行需要が次第に増えていった1950年代。普段の生活とは違う旅先では、肌トラブルを起こすこともある。現代にも通ずるそんな悩みに応える記事には、今読んでも有益なアドバイスがたくさんある。

「春旅の美容」

資生堂提供

船の旅での「海を行くモード」、汽車の旅の「陸を行くモード」、飛行機での「空を行くモード」。それぞれにふさわしい服装を写真と文章で紹介している。

1963年

資生堂提供

資生堂のシンボルマークでもある椿、そして日本における椿についての記事がさまざまな視点から書かれた号。この時代にすでに好評であった「香油花つばき」が、資生堂の代表製品として紹介されている。

1963年「秋の夜のanthology」

資生堂提供

特集は「午後11時半」。今日と明日の狭間にある30分の時間をどう過ごしたらいいか。リセットし、ゆっくりと寝て次に備える時間のためのアイデア集。著名な物語や小説などの舞台に描かれた、美しい眠りの場面についても取り上げられている。

「寝る前のあなたに」

資生堂提供

マッサージやストレッチの方法、よりよい睡眠を得るために気をつけること、などを解説している。

1972年「サンオイル・ジョイ」

撮影/安達洋次郎 スタイリング/クニエダヤスエ

撮影/安達洋次郎 スタイリング/クニエダヤスエ

1970年代、海外旅行が流行し始め、一般人にとってそれはひとつのステータスでもあった。写真は、トロピカルな架空の常夏アイランド、サンオイル国の情景に資生堂のサンオイルのパッケージを置いたもの。この時代、海へ出かけて肌を小麦色に焼くことがかっこいいとされた。

1977年「SUPER WOMAN」

撮影/村上征雄

アメリカン・コミックスや「チャーリーズ・エンジェル」など、ヒーロー的な強い女性を取り上げた特集。1960年代後半から、アメリカにおいてウーマン・リブ(ウィメンズ・リベレーション)と呼ばれる女性解放運動が起こり、その後日本でも広まっていった。今年映画がヒットした「ワンダーウーマン」の世界を彷彿させる。

1989年

撮影/Peter Calvin スタイリング/David Burnett ヘア&メイクアップ/Billy Boy

当時ディスコができるなどホットな場所になりつつあった、NYダウンタウンのミートマーケット付近にて。ショッキングピンクのジャケットにピンクのかつら、スーパーマーケットの袋から見える日用雑貨品で、ポップシーン風に撮影された一枚。

2012年

撮影/Anni Leppala

創業140周年を迎えた2012年、原点回帰として、月刊誌『花椿』の誌面を一新するとともに電子版も展開。資生堂の創業年でもある1872年に生誕した、英国の鬼才オーブリー・ビアズレーのモノクロのペン画を再現したビジュアルが、リニューアル第一号の巻頭を飾っている。

最新号(2017冬号、10月発行)のテーマは「アール・ド・ヴィーヴル」。

撮影/宮本武 モデル/オニール八菜

日常の中に美しさを見出すフランス式のライフスタイルを示す言葉。パリ・オペラ座バレエ団で活躍するオニール八菜のほか、夏帆、黒柳徹子のインタビューなどを収録する。付録は、山崎まどか責任編集の小冊子「花椿の80年」。過去の美しい表紙や記事を文庫サイズで堪能できる。

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