恋して キスして かんじゃいたい - ちるちる (original) (raw)

極甘で、甘々に溺れそう!
オメガバースなのにこんなに終始甘くて、
幸せいっぱいって初めて読んだかもしれません。

二人がもはや口癖かというくらいに
ひたすら好き好き言い合ってイチャイチャする
糖分がぎゅぎゅっと凝縮された1冊でした♡

Ωのアキヒロはある日突然、ご近所に住むαのレイヤと許嫁になります。
はじまりは親の勝手に決めた許嫁にすぎなかったけれど、
二人は時間をかけて少しずつ恋を実らせてゆきます。
ちなみに本書では二人は最初から両想いなので
その過程は思い出の中で語られるのみ。

そして、今ではすっかりラブラブな二人の悩みは
えっちなことをしたいのに、時期がくるまでは…と
親から禁じられていること。

許嫁で両想いで、あとは番うだけなのに、
家に遊びに行っても「ダメよ」なんて釘を刺され、
お預けを食らいながらも隠れてキスや触り合いっこをして、
それでも全然足らなくて悶々としてしまう二人が萌えでした。

好きで、大好きで、欲しくて、でも、ダメと言われているため、
うなじ以外のあらゆる部分を噛んだり、触れ合ったり、舐め合ったり、
出来る範囲内でエロをし尽くす二人の無我夢中っぷりが可愛い///
念願叶っての初めてで失敗しちゃうのも心から和みました(笑)

もちろん、えっちなことをシたいだけじゃなくて、
ずっと二人で一緒にいたいというピュアな想いにもキュンときました。

レイヤがアキヒロの寝癖を直してやったり、寒くないか気遣ったり、
歩道側に寄せて歩いたり、とても大切にしているのが伝わってきます。
アキヒロの方もレイヤに向ける笑顔や家に帰ってからその日一日の恋人を
思い返してキュンキュンが止まらなくなったり、一つ一つの場面に
これでもかというくらいにいとおしさが詰まっていました。

大抵は悲劇や苦難が待ち構えているオメガバースですが
本作はイチャ甘にのみ焦点を当てたある意味では異色のオメガバでした。

それぞれの第二性に翻弄される苦しみの多い世界観で、
本作の二人はΩとαだからこそ出会えたと自分たちの第二性を肯定し、
「Ωでよかった」「αでよかった」と喜びを感じられるという点が
すごく新鮮でした。

波乱万丈なストーリーを求めるなら少々物足りないかもしれないし、
オメガバースである必要性がないという感想もあるかもしれませんが、
オメガバだからこそ、普通の純愛をするとここまで甘々になるんだ!
と目からウロコでした♬