チョコレート密度 - ちるちる (original) (raw)

表題作チョコレート密度

攻風見

造形作家,フェロモン,(濃)俺様系

受城山

19歳,大学生,適当に遊んでいるが実は繊細

あらすじ

大学生の城山が知人から紹介されたのは『数日間泊まりこみで犬の世話をするだけで日当五千円』という超好条件のバイト。
憧れていた造形作家・風見が依頼主と聞いて、城山は即座に引き受けてしまう。
風見は、濃厚な大人の色気をまとい辛辣な言動をする男だったが、城山が熱心に犬たちの世話をするうちに次第に打ち解けていく。
だが、ある日突然風見に呼び出され、ワインを飲むなり意識をなくした城山が気がつくと、何故か全身を縛られいかがわしい玩具までつけられていて。

作品情報

作品名

チョコレート密度

著者

崎谷はるひ

イラスト

ねこ田米蔵

媒体

小説

出版社

角川書店

レーベル

角川ルビー文庫

シリーズ

ハチミツ浸透圧

発売日

2007/03/01

ISBN

9784044468194

(137)

萌々

(45)

(40)

中立

(26)

趣味じゃない

(29)

レビュー数

46

得点

1011

評価数

277

平均

3.8 / 5

神率

49.5%

レビュー投稿数46

番外編小冊子での二人もエロエロでした

風見は鬼畜攻めっていうか鬼。城山は長身で美形で男女ともにモテます。大学は行ったり行かなかったりの今どきな学生。クラブで遊んだり私生活は派手だけど、浮気や不倫は絶対にしない主義。両親の離婚時の修羅場がトラウマになってるためだそうです。

そして風見。作者に言わせると風見は「宇宙人」だそうです。そのくらいタチの悪い男です。城山に薬飲ませて縛ってローター入れて放置して。おまけに情事後の写メで脅迫して騙して再び城山を喰っちゃいます。こうして城山は風見に甘ったれの可愛い子猫ちゃんにされてしましました(笑)これはこれで好みです。タチがネコにされちゃうのってなんか好き。

そのまま流されていた城山ですが「カレシなんて発想はない」という風見の言葉に傷つき、では自分は風見のなんなのかと考える自分にも嫌になって、とうとう風見から逃げ出します。以前のようにクラブで遊び後輩たちをからかって、軽い自分を装い笑っていた城山の背後に迫る「あの男」の気配(笑)このシーン一番好きです。風見の台詞が最高。震える城山が可哀想だけど、逃げきれるわけなかったんだよね…。捕まった城山はそのまま車に乗せられて風見の家に。そこで当然のようにお仕置きされた城山でした。無理やり「好き」と言わされる城山が可愛かった。

もう完全に煮詰まった城山は後日、疲れて帰ってきた風見に「話がある」と切り出すのですが、風見はまともに取り合おうとしません。虚しくなった城山はキスも拒み、もうここには来ないしあんたとも寝ないと告げます。「聞けた話か」と却下する風見に強引にキスをされ、しばらく言い合いになって、風見に真顔で言われた台詞が「おまえなんかただの遊びだよ。やれりゃいいんだから、ぐだぐだ言うな」というもの。その後すぐに「……って言ったらそんな泣きそうな顔するくせに。なにが信じないだ」と愛しげに城山を見るんですけどね。やりすぎですよ。そりゃいくらなんでも城山も泣きますわ。

この時の城山が可愛すぎ。しゃがみ込んでぼろぼろ泣いてぐずって「もうやめてしまいたい」とひんひん泣く城山がね~。もう可哀想で愛しくてよしよししてあげたい(笑)そんな城山にさすがの風見もうろたえます。「もう疲れた」と終わりを匂わせる城山に風見はとうとう折れました。「悪かった」と抱きよせる風見が初めて人間らしく思えました。まぁこの後「かわいすぎる。犯すぞ」って
食べられちゃうんですけどね。

いや~強烈な作品でした。この二人の番外編は崎谷さんの記念小冊子で読めます。そこには「エッチしたい……」と風見に素直に甘える城山が!そして「俺の弱みになっちまった以上は、おまえも俺に弱くなれ」なんて言ってる風見が!エロもたっぷりで、城山が浮気(?)のお仕置きをされちゃってます。最後にはプラチナの新しい首輪(笑)も作ってもらってました。よかったね☆

モロ好みのカップリング!

BLが10年以上前から好きでしたが、ずっと漫画ばかりで小説は全く興味ありませんでした。

しかし、ねこ田米蔵さんが大好きで小説のイラストを書いてるという理由だけでこのシリーズを買ってみたんですが…
1日~2日で一気に読んじゃいました!笑

特にこの3作品目が一番好きでキュンキュンしまくりです!

今まで、攻めと受けの性格なんてあまり考えたことありませんでしたが…
この作品たちでわかりました!

エロい執着攻め、そして何より受けのことが大好き!
それが大前提なんだと!笑

後半想いが通じ合うシーンは心臓止まるかと思いました。

BLはやっぱり愛がないと!と勝手に思います。

ということで、エロくて受け大好きな執着攻めが大好きな方は絶対オススメです\(^o^)/

高律

14/09/28 00:10

濃い!

ハチミツ浸透圧、カラメル屈折率に続く第3弾。
今回は前作に出て来る宇佐美の先輩、城山が主役です。
前作でちょっとだけ出てきた今回の主役の城山と風見。
カラメル屈折率で宇佐美が秋月と行ったクラブで出くわした城山が
後から来た風見の前で子犬のようになってしまうのを目の当たりにしています。
チョコレート~の方ではその場面が城山目線で書かれています。

とにかく攻めが濃すぎ。
何考えているかよくわからないほど、かなりSが入っているようだけど
それでいてめっちゃ優しくて、だけど調教プレイやお仕置きプレイは
ちょっと引いてしまいました・・・
なんか、本能のままに生きてるって感じのするワイルドな人です。
そんな風見に嫌気がさしながらも、最初に会った時から
時分では気づかないうちに惹かれていて、最初からもう恋は始まっていたんですね。
それなのに、風見からされるあれこれや
勘違いしてしまうが言動に、ぎりぎりまでそれが恋だと気づけない城山。
自分の気持ちに気づいてからは、風見の気持ちがわからずに
イライラとそして暗く落ち込む日々が続きますが
カラメル~に出てきた城山とは同一人物とは思えないほど
もう完全に風見にある意味調教されているのでは・・・?と
思えてしまうほど、風見色になっていました。

城山の心の動きがメインになるお話ですが
若いからこそ、バカみたいに恋に一生懸命になって
どうでもいいことを、ぐるぐると考えて、
相手のことが気になってしょうがない毎日を送るなんて
その時にしかできない、若者の特権で今の私には羨ましい。
好きな人のことを想って、泣いたり苦しんだりでするのは
大人になるまでの必修のようなもの。
後で思えばなんてことないことに、その時はばかみたいに一生懸命悩んで
いっぱい泣くことも、カッコいい男になるにはすごく大事なことと
おしえてれくれてるみたいな・・・
そんなストーリーでした。

なんだかんだ言ってミハルちゃんいいキャラでした。

俺様が思わず降参しちゃうところが◎

風見聖人(造形作家 俺様系でフェロモンむんむん)×城山晃司(大学生 遊んでいるが実は繊細なところがある)

造形作家・風見の元で2匹の犬のペットシッターのバイトをすることになった城山は、気難しい風見に振り回されつつも徐々に打ち解けていきます。ところが城山の女性関係で迷惑をかけられたとして怒った風見に呼び出され、身に覚えがないという城山の抵抗も虚しくバイブを使っておしおきされてしまいます。その後必死な城山の説得により誤解は解けますが、何故かそのまま城山は抱かれてしまい……

※この作品は「ハチミツ浸透圧」「カラメル屈折率」シリーズの番外編になります。

「カラメル屈折率」のクラブのシーンでちょっとだけ登場する(でもインパクト充分!!な)風見×城山カップルの話になります。「ハチミツ」「カラメル」は高校生同士の話ということもあってエロエロではありますがどこか初々しく微笑ましい雰囲気の作品だったのですが、こちらは風見のせいでエロエロはもちろんですが濃いフェロモンがむんむん漂っています。でも風見を相手にしてしまうと、「ハチミツ」などでは先輩キャラだった城山もただただキャンキャン噛み付くばかりになってしまっているので、アダルトな雰囲気の作品とはまた違っていてある意味微笑ましい部分もありました。

最初からずっと気難しく俺様な風見に振り回される城山(もしくは風見(S)にいじめられる城山)という構図ができているのですが、ラストで本気で泣き出してしまった城山に狼狽してしまったり、Hの最中「好き」とやたらと言わせたり、城山の甘えるような言葉に思わず暴発してしまったり…と風見も意外に城山にはまっているのが感じられて、あれだけの俺様キャラが城山の純粋さ(遊んでいそうに見えて結構純情なタイプ)に降参してしまうところがとてもツボでした。

城風

11/02/24 12:11

BL史上 最大級のS攻め!

風見の留守中の犬の世話のバイトを始めた城山。
バイトを始めて少しした頃、人妻と行為に及んでしまったことで己の二股・不倫は駄目だというポリシーに苛まれていた城山は、ある日 風見にメールで呼び出され、用意されていた誕生日の祝い酒を飲んだとたん、意識を失います。

目が覚めると全裸でベッドの上に寝かされ、尻の奥には音を発し、振動する何かが埋め込まれており、酷薄に城山へ微笑みかける風見に理由を問うと、城山が遊びで寝てしまった人妻が実は風見の仕事の関係者で、「城山とのコトがダンナにバレて、傷ついたから慰めろ」と風見に迫ったことから、城山は八つ当たりとして バイブで掘られ、さらに、感じ入ったその顔に「催した」風見に、
「楽にしてほしけりゃ、うしろに入れて、っておねだりしてみろ」
「晃司、いい子にしてりゃよくしてやるから、観念して犯されろ」
、と突っ込まれてしまいます。

……そりゃ、ないよ、風見さん。と言いたいですが、この理不尽さこそ風見節で、なんだかんだで バイトが続行になると、仕事を終えて帰ってきてすぐに、城山を抱え ベッドに直行という……。

セフレとしか言いようがない関係なのに、風見にとって自分は、都合よくバイトもできるただの玩具なのだろうと思うのに、その仕事に対して真摯に取り組む姿や、自分を組み敷いている時の卑猥な言動に、城山はどんどん惹かれていってしまいます。
風見に惹かれて、しかし 彼氏というわけではない関係に焦れて 城山は、何度かフェードアウトを試みますが、毎回連れ戻されて、お仕置きされちゃいますwww

風見の鬼畜具合も好きですが、城山の、攻めな見た目とは逆のウブで乙女な中身も大好きです!基(元)タチなのでナヨナヨしてないし、自分の乙女な思考にうんざりしてはいるが、初めて本命が出来たことにも、その本命が風見であることにも戸惑い、風見に冷たくされて泣いちゃう城山は可愛いです!
城山に泣かれた時の風見の狼狽えぶりもツボでした!

崎谷はるひ先生だけあって、エチも濃い作品でしたし、キャラも魅力的で文句なしに神です!私の好きな、ねこ田米蔵先生の挿し絵が思ったより少なく残念でしたが、ウブな可愛い子猫ちゃん受けと、甘くならないドS攻めを堪能できました。オススメです!

この作品が収納されている本棚