春懸けて、鶯 - ちるちる (original) (raw)

原作既読です。

あらゆる面で原作の再現度が素晴らしく、音声だけでキャラクターたちの表情が伝わってくるような作品でした。

・斉藤さん
視聴の第一弾を聴いた時点で、もう遥香はこの人しかいないと納得させられていましたが、本編を聴いてさらに強い確信に変わりました。

子供っぽいところも、成美に対して無邪気なところも、振られてメソメソしてるとこもめちゃくちゃ可愛いです。

……かと思えば可愛いだけじゃないのが遥香という“攻め”なんですが、本当にそのまんまでした。
「逃げんなよ」とか「成美巻き込むのは違ぇだろ」の台詞がガツンと来るので圧倒されます。
成美と距離を縮めようとするシーンも急に声音が低くなったりでこちらまでヒィ〜っとなっちゃいます。
声優さんって本当にすごい。

遥香が「成美」と呼ぶ声色は500通りあるのかもしれない……と思うくらいには、緻密な感情の表現をしてくださっていると感じました。ありがとうございます。

・鈴木さん
成美というキャラクターの解釈が完璧すぎてビックリしました。成美が生きている……。

遥香に翻弄される(なんだかんだ世話を焼いている)姿が目に浮かぶようでした。
不良たちを叱る時の強めの声と、遥香のことを可愛いなと思っている時の柔らかい笑い方との差で風邪引きます。

遥香と距離を置くことを告げるシーンで、成美の大人になりすぎて臆病な部分の表現がすごく好きです。

またこれは鈴木さんの演技を聴いて常々思っていることですが、相手の演技を受けて出る演技が絶妙だなと。
殴りかかられたときの反応や、遥香に不意に迫られたときの少し焦った表現などとても素晴らしいです。

・濡れ場について
原作でもこちらのCDでも同じように短いのですが、個人的には大満足です。

なゆた先生もアフレコレポで仰っていたのですが、普段とのギャップがすごいです。

成美のすごく控えめな声と、震えた吐息がめちゃくちゃエロい……息遣いだけで、しっかり気持ちよさの度合いが伝わってきます。
(こういったシーンの成美は可愛くなりすぎない、という鈴木さんのキャラ解釈が流石だと思いました。ありがとうございます)

斉藤さんの遥香は、年下攻めの良さがビシバシ伝わる演技です。
ちゃっかり「首輪」のことも言ってくるのに、成美のあの台詞には可愛い反応をするので本当にずるいです。
終始可愛くて優しくて、いい声で……めちゃくちゃ最高の攻めでした。ありがとうございます。

・総評
お二方とも素晴らしい演技でした。
攻めも受けもそれぞれの良さがあると思いますので、もっと出演作品増えてほしいなと思います。