ホワイトライアー - ちるちる (original) (raw)

CDはキャスト買い&原作はずっと気になってて単行本になるのを待っていた作品です。
本とCD同日発売という事で、せっかくなので原作未読の状態から、本とCD同時進行で聴きました。(同日発売ってどの角度から作品に触れるか選べるし、新鮮でいいですね)

【キャラクターとキャストについて】
◆白石慧(受)CVは田丸篤志さん。田丸さんの高めながら落ち着いた優しい声色が、ふわふわ〜っとナチュラルに人を甘やかすような、人好きのする慧のキャラクターにピッタリです。

周りには明るく振る舞っている慧ですが、仕事や人間関係でそれなりに経験を積んできた28歳という年齢だからこそ、時おり垣間見える不安定さを、シーンによって繊細に演じられています。

ふと、熱が冷める切ないシーンのモノローグでは心の底に深く沈んでいくような声に、グッと引き込まれました。

◆陣ノ内大河(攻)CVは笠間淳さん。年齢の割に大人っぽい雰囲気の大河にピッタリな低音ボイスです。渋いええ声ゆえに監督さんから「もっとチャラく」との要望があったそうですが(シャルムガット公式Twitter収録レポ参照)慧を食事に誘うシーンなど、大袈裟すぎない程よいチャラさが、自然でよかったです。

息遣いを巧みに使い分けて演技されてる感じで、全体的にリアル感がありました。
「慧」って名前を呼ぶだけでもいろんなバリエーションがあり、きゅんきゅんしました。慧への想いが伝わってきます。

◆笠松さんと、リリアちゃんも合ってました。
笠松さんはノリのいい優しいオネエ声で、お悩み相談聞いて欲しい(笑)リリアちゃんは、まぁ当て馬なんですが、嫌な所がない気のいいギャルって感じで、応援したくなりました。

【絡みシーンについて】
伝えるのが難しいんですが、セックスの内容自体がエロいんじゃなく、二人の声や醸し出す空気感に色気があり、なんというか、こう……滾るものがあります(伝われ)笑

実際、個人的に一番ぐっときたのは、本番シーンではなく、エレベーター内で初めてのお誘いキス→お持ち帰り玄関キス→床ドンの一連のシーンでした。(キスの表現が素晴らしい)

喘ぎ声や水音SEを多用した、エロメインのBLCDが苦手な方には聴きやすいんじゃないかなと思います。

【BGMやSEについて】
こちらのレーベルさんの特徴なのだと思うんですが、いつもBGM多め&大きめに感じるんですよね。
(そのわりに絡みシーンの水音や餅つき音(笑)は控えめ)
ですが今回は曲調やSEも場面と合っていたのでそこまで気にならなかったです。

【個人的好きポイント】
役に入り込んだ大河が、慧スイッチで自分を取り戻すシーンが何度かあるんですが、それがすごく好きです。本当の自分で向き合う事ができる唯一の存在って感じがして尊い。まさに縁(よすが)

とにかく、お二人とも透明感のある声なので、原作の綺麗な雰囲気に自然と溶け込むような感じで、とても聴き心地がよかったです!

読みながら聴いたので、ストーリーに感動しながらも、顔がいい!声がいい!眼福!耳福!をずっと繰り返してました(笑)何度でも聴きたい本当に素敵な作品です。

あと私、田丸さんの酔っぱらい演技好きなんですよね……ふにゃふにゃしてて、ぽんこつ感が可愛い(笑)

【キャストトークについて】
以前一緒にラジオ番組もされていたお二人だからこその、自然で軽快なトークが楽しい。作品や演技についても深く語られていて興味深かったです。

確かに、物語の中で役を演じてる俳優をさらに演じる(しかも声だけで)のって、難しいからこそ、やりがいもあるだろうなと思いました。

お二人がホワイトライアーという作品を美しい、綺麗なお話、でもリアルとも言われていて、共感しかなかったです。

【最後に】
欲を言えば、最後の書き下ろしまで聴きたかったですねぇ……レッドカーペットの素敵エピソード。
私はコミコミスタジオで購入し、CDの特典小冊子と、単行本の有償特典のCD(小冊子と同じ内容のボイスドラマ)も入手しました。
特典の話では二人がプチ同棲してました!一緒にお風呂!9分程のミニドラマですが、ぜひこちらも聴いて欲しいです。

またいつかこの二人のその後が知れたらいいなぁ……発売されたばかりですが、恋人になった二人のいちゃラブのおかわり、待ってます。