愛讐の虜 - ちるちる (original) (raw)

エロス重視作品。
「監禁調教」というエロテーマでいろんな設定のエロスを探求したシリーズと作家さん自身がおっしゃってるシリーズでいうと、同レーベルの『愛炎の檻』に続く第2段にあたる作品です。

エロテーマを設けて、いろんな設定でエロスを書きます!という作家さんのスタンスが素晴らしいと思います!
なので、いろんなシチュで「監禁調教」というエロテーマを楽しむというのがポイントです。
物語の深さやキャラ設定はこのエロテーマを盛り上げるための香辛料みたいなもんなので、そこは深く突っ込まないほうが楽しめます。

さて、今回のシチュは、家族を殺した敵(ヘッジファンドの総支配人)×復讐に燃える殺し屋。
受の殺し屋は、殺された家族の敵を討つために、攻めを殺そうと画策するのですが、捉えられ嬲られます。

このシチュの醍醐味は、復讐相手に対する深い憎しみを持った受が、簡単に陥落されないところにあります。
どんなに酷い攻めを受けても、決して音を上げない。負けを認めず、抗い続ける。
その並々ならぬ忍耐力。
燃えます!!!!
イジメ甲斐のある相手をめちゃくちゃにイジメる快感というか…
世の中にどんだけいるかわからないですが、どSな読者にはたまらないどSプレイが盛り沢山です!ヽ(゚`∀´゚)ノ

プレイはどれも執拗でねっちこいものばかり。
基本は射精も自由にできない感じです。
手足の拘束、乳首攻め、尿道攻め、バイブ、コックリング、3P…などなど。
振動機能付きの金属での尿道攻めとか、異物挿入のまま野外の連れ回しなど、個人的に激ツボなハードなプレイも山盛りで、大満足です!!。゚ヽ(゚´=Д=`)ノ゚。
よくぞ…よくぞここまでやってくれた…!!と拍手喝采。

殺しのターゲットにするくらい、攻めに対する憎悪を秘めている受けだからこそ、耐えられるような激しい攻めがずーっっと続きます。しつこいくらい続きます。
普通のシチュならあっという間に快楽に溺れて飼い殺されていることでしょう。
そういう意味で、『殺しのターゲット×殺し屋』という設定を120%活用した素晴らしい攻めの数々だといえます。

ふつうのSMにはない、受けの忍耐力がみれるのがとてもよい。
Mは基本的にイジメられて喜んじゃうので、張り合いがないというか…いつも物足りなさを感じてしまうので、これだけ虐め抜かれても抗い続ける相手は本当に貴重なのです…(=ω=)ジーン…

まあ、この作品の攻は、本来Sではないし、受の殺し屋も本来Mではないので、
想像を絶する忍耐力で耐え忍ぶ受にだんだん愛情を抱き、受の家族殺しの真相が判明して誤解が解けた後は、ふたりはふつうのラブラブなカップルになってしまったのが、少々残念ではありました…。

本家のSも驚くほどの、どSな調教をやってのけたというのに、平和が戻ればふつうの恋人同士になっちゃうなんて…もったいないっ!!君たちには十分すぎるほどSMの素質があるから、続けたまえよ!!!…と、心のなかで願ってみたり。

それはそうと、久々に読み返して思ったのは、挿絵の素晴らしさ!!
個人的に、奈良さんの絵はこの時期(から以前)のものが一番好きです。
最近のイラストもキレイだとは思いますが、やはり表情の繊細さやパーツのバランスなどが、この時期以前の頃が好みだなぁ~と改めて感じました。

そんなわけで、激ツボなハードエロと、個人的に好きな時代の奈良さんの挿絵のコンビ、という最強に私好みな1冊だったのだと、改めて気づき、絶対に手放せなくなったのでした。笑

本家のSM以上にキレのあるSプレイが堪能できる作品です。
ハードだけどスカとか汚い描写はないのでSMが苦手でなければ楽しめると思いますよ~ヽ(・∀・)ノ♪

《個人的 好感度》
★★★★・ :ストーリー
★★★★★ :エロス
★★★★★ :キャラ
★★★★★ :設定/シチュ
★★★・・ :構成