同細胞生物。 - ちるちる (original) (raw)
原作は星5つに限りなく近いと思っているわたくし。
あの世界観を思い描いて聴いてしまうと、残念ながら違和感ありでした。
全体的な脚本の出来、そしてセリフ同士を被せたりエコーを多用する音の作りが気になってしまい、この音の世界にのめり込みずらかったです。
夢花李さんの表現する、繊細で可愛らしいファンタジックな世界を音にするのはとても難しいと思います。
日常のストーリーならともかく。
だから敢えて天使のユキを案内役にして統一感を出そうとしたのは少々無理があったのではないでしょうか。
原作どおりそれぞれを切り離したストーリーにしてくれたほうが良かったと思うのです。
またユキ役が子安さんで、なんか胡散臭い天使様に思えてしょーがないんですよね(笑)
←けなしてはいないつもりです。ご免なさい!
それならば天使ネタをまるきりやめて「天使を造る」ではなく、同キャストで「このワガママな僕たちを」を撮って欲しかったです。
合うに違いないキャストですのに~。
そのことが本当に残念でなりません。
一番良かったのは、表題作「同細胞生物。」の伊藤さんと千葉さんコンビ。
千葉さんは本当にいい役者さんですね!
明るく真っ直ぐで愛すべきお馬鹿な横田を好演しています!
伊藤さんは最初色気が少々足らないかなぁと思ったのですが、横田への思いを自覚してからが可愛くて堪らないんです!まさに中川でした。
そんな彼等のバカップルぶりが最高。
ちなみにブックレットに1PのSSがあり、変わらぬ彼等を見れたことが嬉しかったですw
「屋根裏郵便物語」の檜山さんと鳥海さん。
キャストは全く問題なかったのだけど、追加されたエピソードが余分に思えてしまい、原作のほうがもっと胸に迫るものだという思いに捕らわれてしまうのです。
とても残念。
檜山さんも良いのですが、特に鳥海さんのどこか儚げな空気の持たせ方が素晴らしかった。
原作とキャストが良かっただけに、もう少しどうにかならなかったのかなぁと思えてしまう作品でした。