罪の褥も濡れる夜(2) - ちるちる (original) (raw)

表題作 罪の褥を満たす愛

その他キャラ

清澗寺貴久[三木眞一郎]/ 嵯峨野経行[秋元羊介]/ 清澗寺和貴[野島健児]/ 嵯峨野経行(青年)[楠大典]/ 戸塚[川田紳司]/ 柴崎敬眞[花輪英司]/ 片岡宏武[井上剛]/ 三浦[中澤まさとも]

あらすじ

清澗寺家当主 ・ 冬貴と共にあると決め、これまでよりも冬貴を愛おしく思う伏見義康。
冬貴の秘書となり、公私共に関係はすっかり落ち着いていた。
だが、世の中は目まぐるしく動き、貴族や権力者に対する民衆の視線が厳しいものへと変わりはじめる。

二人に重くのしかかる時代の流れと、嵯峨野による縁談の話。
愛を知らない男と、愛に臆病な男が紡ぐ、激しくも切ない愛の行方は ――― ! ?

伯爵の有能な秘書 ・ 伏見 × 美貌の伯爵 ・ 冬貴
…… 互いの深遠なる想いを描いた至高のラブロマンス。

初代清澗寺伯爵 ・ 貴久の掌編 「宵闇」 と 「暁闇」 も同時収録。

清澗寺家シリーズ第7弾となる待望の続編が2枚組でドラマCD化 !

作品情報

作品名

罪の褥も濡れる夜(2)

著者

和泉桂

イラスト

円陣闇丸

媒体

CD

作品演出・監督

蜂谷幸

音楽

山中紀昌

脚本

前田陽子

原画・イラスト

円陣闇丸

オリジナル媒体

小説

メーカー

ムービック(CD)

シリーズ

清㵎寺家シリーズ

収録時間

153 分

枚数

2 枚

ふろく

アニメイト特典トークCD

発売日

2015/02/27

JANコード

4961524704453

(113)

萌々

(4)

(1)

中立

(0)

趣味じゃない

(3)

レビュー数

10

得点

584

評価数

121

平均

4.8 / 5

神率

93.4%

レビュー投稿数10

何度犯されても、汚されることのない魂がそこにはある。永遠に。

原作既読

素晴らしい演技たちに冒頭からグイグイ惹きこまれていきます。
特に今回は冬貴のセリフが多くて、何考えているのかひどく掴みにくかった彼のいろんな面が新たに見えて、不思議な一作となっております。
1が伏見のターンとしたらなら、この2はまさに冬貴ターンで。
冬貴が「守る」ということはどういうことなのか?
ある意味最強なのではないかと思います。

BL(時には少女マンガでも)では時折レイプシーンが出てきます。
それを見て「女性は本当はレイプされたいと思っている」と勘違いする男の人がいるらしいけれど、それは大きな間違いなのだ。
そういったセックスファンタジーは存在するけれど、本当にレイプされたい女性なんているわけがない。
昨年『アウトデラックス』という番組内でロマンポルノを撮られている女性監督さんが出演されていたのですが。
その時矢部さんが件のごとく「女性ってレイプされたいっていう欲望があるのではないですか?」という質問を彼女にしたとき。
即座に監督が「本当にレイプされたい女なんているわけないでしょ」と一刀両断してくださって、本当に胸のすく思いがしました。

では何故、BLではレイプシーンがかなりの頻度で登場するのか。
彼らはどんな酷い目にあっても、どれほど傷ついても、それでも最後には立ち上がって幸せをつかんでいく。
あるいは新しい一歩を歩んでいく。
その姿は美しく気高く、何一つ汚れてはいないのだ。
その生き様、その存在こそが私たち女という犯される性を持つものを救うのだ。
犯されて、身も心もボロボロになっているのに、穢れと呼ばれ、忌み嫌われ、訴えれば、周りの無理解なセカンドレイプにあい、酷い時には殺されたり、望まぬ妊娠というさらに惨いループにみまわれてしまう。
そんな私たち、女という性に苦しむ人間にとって。

BLに出てきてひどい目にあう彼らの。
踏み躙られ、それでも汚れず、凛とたつ姿は、私たちにとって、希望であり、救いであり、癒しであり、生き抜いていくための一本の糸なのだ。

だからこそ、どんなに犯されても、その魂が一切穢れることのない冬貴。その躰を使って、他者を圧倒していく姿はどんなに激しいHシーンであっても、聴けば聴くほど、むしろ私には神々しく映りました。
いっそ清々しく、美しく、強く、けれど儚く愛らしい冬貴の精神に、ストーリーが進むうちに、いつのまにか救われていくのです。

神谷さんの演ずる冬貴とは私にとってそういう存在なのです。

遊佐さん演ずる伏見は相変わらず、めちゃめちゃ素敵で格好良くって。
早く双子たちに「伏見のおじいさま。」と呼ばれるのを早く聞きたくてたまらなくなりました。
三木さんの貴久はまさしく清徹であり、幽玄といおうか、人ならざる者というか。その凄味がくせになります。もっともっと聴いていたくなる。
秋元さんの嵯峨野はもうさすがの貫録と好々爺のフリした化け物感が凄く大好きです。
大典さんの嵯峨野は若さが溢れてて可愛かったです。
柴崎役の花輪さんがまた素晴らしくって。スピンオフが聴きたい。
本当に素晴らしい作品でした。

ただ、全体の演出というか効果というか音楽の感じが今までとなんか違うなあ。印象が今までと違う気がするっと思ったら。
演出家が変わってました。前のクラッシク感満載のメロウな少し昼ドラ風な演出が大好きだったので、そこが唯一残念でしたが。
でもこれも好きです。
早く続きが聴きたいです。和貴の三人の養子ちゃんたちのバージョン、待ち遠しいです。キャスト妄想しながら首を長くして待ってますからね!

麗音

15/04/10 14:50

神を超える神×2作品にしたい

神谷さん主演の作品は数多く、そのどれも良作ですがこのシリーズ中の冬貴はトップクラスだと思います。
声だけの演技なのに妖艶で美しく近寄る人を惑わす魅力を持つ清澗寺冬貴という人物を余すことなく演じきっていると感じました。

5年前に『終わりなき夜の果て』が出て冬貴とその子供たちの恋愛ドラマにも区切りがついたのでCD化は終わらせるのかと思い継続をあきらめかけていたのですが制作の報を聞き待ちこがれていました。
発売のCMで聴いた 遊佐さんと神谷さんの声もすごくエロチックで期待値がますます上がりました。

聴いた感想をひとことでいえば期待以上の神作品で、神谷さんファンは絶対聴いてください、原作好きの方も満足できる最高の作品です。
私的には今のところ神谷さん主演の作品の第1位です。
13歳の冬貴は無垢で清廉なのに艶っぽい。
とっくに成人した子供を持ついい年をした冬貴も妖しさと得体の知れなさが加わってますます艶っぽい。
見た目からして変容しないあやかしじみた冬貴を演じられるのは神谷浩史さんしかいないと思わせる作品でした。

シリーズ第1作から感情も執着もなく生きることさえどうでもいいようにみえる親にあるまじきしょうもない名ばかりの伯爵様が、その生い立ちや強いられた生き方を背負い最後の清澗寺家を見事に生き切っていると思います。

他者のために能動的に何かをするということが想像できない冬貴が義康のため活動的に画策するのも今までになく面白かったです。
義康のためというか何より義康に自分以外の重荷を背負わせるのが嫌だったという我儘の結果かもしれませんが、最後は自分の思うようになるのですから冬貴パパもやる時はやるんですね。もちろん手段や段取りは冬貴らしいのですが。

シリーズ第1作の『この罪深き夜に』のドラマCDから10年、『罪の褥も濡れる夜』から7年たっての続編に度の声優さんも違和感なく見事に演技され本当にいいお仕事されていると改めて感心しました。

聴いていて台詞のない間やSEだけのシーンさえも視覚的に浮かんできます。
特に好きな場面は、血まみれの座敷で打掛を血に汚して煙管をくゆらしながら妖艶に微笑む冬貴の姿に見とれる義康が語るモノローグ。
それから、冬貴が抜刀し義康に向かって刃を向けるところです。
抜刀する音と衣擦れしかしないのに冬貴の舞うような動きや姿がはっきり見えるように感じます。

長くて濃いエッチシーンですが、ただエロいばかりじゃなくてその中にドラマがあり多くを語る大事な場面だと思います。
物語に色や花を添えるシーンなだけでなくそれなくしては冬貴もこのシリーズもを理解しえない必要な部分なのだと思います。

おじいさま役の三木さんが気だるげで妖しい色香の漂う清澗寺貴久を好演していました。
昨年新作も出た『春抱き』の香藤役が大好きなのですが、全然イメージの違うこの貴久でますます好きになりました。

ブックレットの表紙のイラストが原作小説の扉絵で好きな絵だったのでとてもうれしいです。

神谷さんに神!!

なんだこのエロさは!もうどうしようもないくらいエロい。
遊佐浩二さまもだけれども神谷浩史さんの冬貴パパ、期待以上に喘いでくれてます。
神谷さんの演技に神です。

1巻から6年ぶりの今作。まさか続きが聴けるなんて思って無かった(神谷さんがBL卒業されたのではと思っていた)のですごく嬉しいです。
和貴役の野島健児さんも出演されていて、あぁ清澗寺家だ~と感慨もひとしおでした。

しかし遊佐さま・・・。あなたもこれ以上ないくらいエロ過ぎですよ!!!
低めのトーンで攻め喘ぎとか素敵です。

冬貴のおじいさま、貴久役の三木眞一郎さんも妖艶でした。

相変わらずの伏見と冬貴ですが、冬貴は冬貴なりに伏見を愛してるんだな~と思いました。

二人のフリートークで冬貴の事を妖精スケベ父さんと言っていて笑ってしまいました。

夢にまで見た続編!!

前作から聴いており、冬貴パパの妖艶さに虜にされてしまいました。
一番続編が聴きたかったシリーズだけに、期待は大きかったのですが、その上を行く完成度に大満足です。

前作では、モノローグは義康(遊佐さん)のみだったが、今回は冬貴(神谷さん)のモノローグも加わり、謎に包まれた冬貴の心情が聴き手に伝わりやすい作りになっている。
義康に対する冬貴の思いが分かった上で聴く濡れ場は、感動もひとしお。
お互いの気持ちがひしひしと伝わってきて、聞いていて身震いしてしまうほど…!

これだけ長い濡れ場を、それぞれのシーンに合わせて演じ分けているのはお二人とも流石。息もぴったり。
神谷さん演じる冬貴は、妖艶さだけではなく、可愛さも感じられ、魅力が増している。特に口でしてるときのエロ可愛いさは悶絶もの。

神谷さんは少年時代の冬貴も演じており、こちらは清らかで神聖な雰囲気がある。

神谷さんメインのBLCDはほとんど聴いているが、中でも1、2を争う良作。神谷さんファンなら是非聴いてほしいシリーズ。
役者は勿論、製作陣の丁寧な姿勢が感じられる。

ただ、メインの2人はお互い以外とも肉体関係があるので、そこがダメな人は注意が必要かも。
特に冬貴は、義康以外との濡れ場がガッツリあります。

それでも冬貴と義康の関係が、ある意味、至高の純愛であると思わせるのは、遊佐さん、神谷さんの説得力ある芝居のなせる技だと思う。

エコ

15/03/13 18:17

目からウロコの展開

実は私は、今回この続編が出ると知り、前作『1』を揃えてから、ようやく通してきちんと聞くことができました。

なので、以下は前作も聞いての2の感想です(*´∀`)

まず、この一族においても、冬貴パパは本当に特別、最終の『清澗寺』だということ。

続編の小説は未読なので何とも言えませぬが、本当に本当の『清澗寺』はパパがラストだと感じました。その特別さを、二作を通してだけでもひしひし感じました。

ちなみに私は三作目、クラウディオ×道隆のカプが好きなのですが、この伏見のおじさまとパパのお話を聞いてみて、全作揃える決意をしました。(通販到着待ち)

さて、なんといっても、今作はパパの行動力が存分に楽しめる、そして沢山しゃべってくれる内容となっていると、個人的に思いました。破天荒でなんともイッちゃってるパパは、行動そのものがすごい。
隠されたおじいさま(三木さん)の御指南も、ラストで明かされます。かっこ良かったーー!
これぞ目からウロコ♪本当にこの世にこのように素晴らしい作品が存在し、出会えた自分の今に感謝します。
今までのパパのイメージがヤバくオイシク崩れること請け合いです!!!
ご参考まで!!!

この作品が収納されている本棚