いつだってそうだ正気でいられない 東京心中(8) - ちるちる (original) (raw)

『東京心中』の8巻目。8巻目ですが、シリーズとしては9冊目にあたります。

矢野さんとの関係も仕事も、ともに順調に行き始めた矢先に、別のテレビ会社への出向が決まった宮坂くんだがー。

という展開。

ネタバレ含んでいます。苦手な方はご注意を。

宮坂くんとユカさんが出向で訪れた場所が、

とんでもなく哀しい現場です。

面白い番組を作るという誇りを持たず、下っ端が泥をかぶる現場。
それでも必死に働く二人だけれど、ついに宮坂くんが壊れてしまい…。

家にも帰れず、徹夜続きの宮坂くん。
矢野さんに心配をかけまいと現状を伝えることはしない。

が、そんな宮坂くんの現状を知ってか知らずか、さりげないサポートをする矢野さんがめっちゃ男前でした。宮坂くんの辛さやしんどさをきちんとくみ取れる。今までは宮坂くんのほうのラブ度のほうが強かったように思いましたが、二人が築き上げてきた絆や愛情は確かなものに育っていたんだなとしみじみ。

結局宮坂くんはファニーを辞めてしまいましたが、それも雨降って地固まる、になりそう。ファニーの仲間たちが、みんなすごく素敵な人たちなので、これからも良い関係でいられそうな気がします。

宮坂くんが不在の間、矢野さん(仮)のお世話を一生懸命にする矢野さんにもほっこりしました。

8巻はどちらかというとコメディよりではなくシリアスな展開でしたが、今回の出来事を通して矢野さんの宮坂くんへの想いや、ファニーの面々の結束力の強さ、そして宮坂くんの「これから」がくっきりと見えてくるストーリーでした。

エロ度は皆無ですし、いつもの爆笑必至の展開を求めて手に取られる方にはやや肩透かしな展開かもしれませんが、個人的にはめっちゃ萌える巻でした。

あ、そうそう。
カバー下もお忘れなく。

ゲーム三昧の休日を過ごした宮坂くん×矢野さん、にちなんで、『東京心中』の面々の休日の過ごし方が描かれています。

あー、わかる!
と思ってしまう、可愛らしい漫画でした。