国際関係学部 国際学科 3年 陳知秀さん | Chubuly Style | 中部大学 (original) (raw)
※学年は取材時
将来の夢は日本語教師、日本語の美しさを多くの人に伝えたい
プロフィール
陳 知秀(ジン ジス)さん。国際関係学部 国際学科 3年。愛知県立春日井東高等学校出身。将来は海外で日本語教師として働くことを目標に、現在は国際学科で社会学、人類学、経済学、民俗学などを幅広く学んでいる。2022年8月から2023年5月までオハイオ大学に留学していた。
趣味は読書、映画鑑賞、サッカー。好きな小説家は村上春樹や安部公房など。小学生の頃に『ハリーポッター』の小説に夢中になったことをきっかけに、さまざまな小説を読むようになった。
中部大学を選んだ理由
「将来は何をしたら良いか漠然としていて、高校時代は進路に悩んでいました。中部大学の国際関係学部に在籍していたことがある兄が『国際関係学部には、さまざまな分野の研究をしている面白い先生がたくさんいるから、何か見つかるかもしれないよ』と教えてくれました。兄はその後、さらに幅広い教養を身に付けるためにドイツの大学に転学し、現在もドイツで暮らしています。そんな兄の影響を受けて、自分も中部大学の国際関係学部を志望しました」
学科での勉強内容
「国際学科では社会学、人類学、経済学、民俗学などさまざまな学問分野を学びます。私は特に日本人特有の考え方や文化の特徴、民族性を分析する『日本人論』に興味を持ちました。両親は韓国出身ですが、私自身は日本で生まれ育ち、日本人的な思考で日々暮らしています。将来は海外で働きたいと思っている私にとって、自分自身のルーツやアイデンティティを説明できるようにすることは大切だと考えています。3年次からは岩間優希准教授(国際学科)の研究室に所属し、『芸能とマスメディアの問題に日本人的思考が与えた影響について』をテーマに論文に取り組んでいます。
また、『文化人類学』の授業で架空のフィールドワークを行ったことが印象に残っています。童話『桃太郎』の鬼ヶ島でフィールドワークを行い、人間側(桃太郎)と鬼側、それぞれの立場や視点で異なる考え方があることを学びました。何事も『正義』と『悪』を安易に決めつけるのではなく、客観的に物事をとらえる大切さを学びました」
オハイオ大学に留学
短期留学生を迎えたときのパーティーで友人と
友人と観光で行ったオハイオ州クリーブランドの港で
「2022年8月から2023年5月まで、英語を修得するために派遣留学生としてオハイオ大学に留学しました。現地ではオハイオ大学の学生と一緒に正規の学部授業を受講しました。当初は、周りが話す英語が速すぎて聞き取れず、分かったふりをして過ごしていました。しかし、その状態では次第に授業についていくことが難しくなってきました。そんな私の様子を見て、ネパール人の友人が『分かったふりをしないほうが良い。聞き取れなかったり、講義で分からない箇所があれば教えるよ』と言ってくれました。この一言のおかげで、徐々に周りに助けを求めることができるようになり、分からなかった箇所を解決していくことで、飛躍的に英語力が伸びていきました。最後は日本に帰るのが惜しいと思えるほど、充実した日々を送ることができました」
オープンキャンパスや学部イベントで後輩にアドバイス
オープンキャンパスのスタッフとして来場者に説明する陳さん
アカデミック・イベント『先輩と話そう!』(右端が陳さん)
「授業以外の活動では、1・2年次にオープンキャンパスのスタッフとして来場者に学科紹介などを行いました。自分がこの学科で何を勉強し、どんなことを学び得たのかを分かりやすく説明する必要があり、話す内容を何日もかけて準備しました。この作業が予想より難しく苦労しましたが、当日は高校生がうなずきながら真剣に話を聞いてくれたことで努力が報われた気がしました。
また、国際関係学部で開催されたアカデミック・イベント『先輩と話そう!』では、留学に興味を持っている1年生に対して、オハイオ大学留学時の体験談や留学制度について語る機会がありました。後輩たちにリアルな体験談を直接伝えることで、より鮮明に留学をイメージしてもらえたと思います」
海外で日本語教師として働きたい
「留学中は当然ながら英語漬けの環境でした。そんな中、日本に住む家族や友人と電話をしたときや、持参した日本の小説を読んだとき、改めて日本語の美しさに気がつきました。また、外国の友達から『日本語を教えて』と頼まれましたが、『日本語を教える』という経験がなかったので、間違ったことを中途半端に教えてはいけないと思い、断りました。この出来事をきっかけに『正しい日本語を教えられる知識を身に付けたい』と思うようになりました。
こうして留学中に、日本語教師になりたいという夢を持ちました。将来は海外の日本語学校で日本語の美しさを多くの人に伝えたいです。その夢を叶えるために現在は人文学部の『日本語教員養成講座』を受講し、修了に向けて励んでいます」