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奥州市では昨年、まちづくりのグランドデザインとしての「未来羅針盤図」を示しました。今年は産業振興の方向性を示す「自力更生プラン」を提示します。この二つは、郷土の先人に由来するもので、「羅針盤」は後藤新平翁が「日本の羅針盤」といわれたことから命名し、「自力更生」は齋藤實翁のモットーでした。自力更生とは、農業でいえば、コメの輸出政策や民間ファンドとの連携を指します。国の補助金依存の生産から国際的なマーケットに目を向けた行動です。

当市は地政学的には、旧伊達藩の柔軟な思考と旧南部藩の不撓不屈の精神を融合できるユニークな位置にあります。不確実性の時代に求められるのは、11万人の市民が多様性を尊重しながらワンチームになってまちづくりと産業振興に励み、自力更生を示す姿なのかもしれません。

未来のまちづくり、産業振興、教育は三位一体の政策であり、市が健全財政を維持できるかどうかの試金石になります。財政は、支出額だけに注目するのではなく、投資額とその効果額を想定して算出する事業採算性や経済効果に注目しないといつかは枯渇します。そういう意味で、今年は未来に向けた価値づくりの手法が問われる一年になると覚悟しています。

令和6年1月