アリゾナのサボテンが次々に枯死、暑さの限界超え (original) (raw)

(CNN) 米アリゾナ州フェニックスの植物園で、サボテンが猛暑に耐えられずに枯死している。

アリゾナ州では記録的な猛暑に加えて季節性のモンスーンが到来せず、砂漠の植物を集めたフェニックスの植物園ではサグアロサボテン(弁慶柱)が「高ストレス」にさらされている。

同植物園の専門家によると、サグアロサボテンは正常な様子だったり多少ぐったりした様子だったものが突然倒れることがある。そうしたサボテンは熱関連ストレスのために内部から腐っているという。

同植物園は毎年2月にサグアロサボテンの数を数えて個々の状態を診断する。2020年以降は記録的な暑さのためにストレスを受け、枯れるサボテンが増加。そうした被害が出ていたサボテンが今年の記録的な暑さで限界を超え、枝を失ったり倒壊したりしている。

枯死したサボテン/Courtesy Desert Botanical Garden
枯死したサボテン/Courtesy Desert Botanical Garden

フェニックスで16日間続いた夜間の気温カ氏90度(セ氏約32度)超の記録は26日夜で終わった。しかし27日の気温は再び110度(同43度)を超すと予想されている。

サボテンは夜の間に気孔を開いてガス交換を行い、日中の光合成のために使う二酸化炭素を取り込む。しかしフェニックスでは夜間も記録的な暑さが続いていることから、サボテンが窒息してストレスが高まり、脱水状態になって感染症や昆虫の被害を受けやすくなっている。

サグアロサボテンは「熱や乾燥にうまく順応しているが、それでも限界がある」と専門家は話している。