保守党代表の問題発言について (original) (raw)

日本保守党の百田代表が少子化対策として「女性は18歳から大学に行かさない」「25歳を超えて独身の場合は、生涯結婚できない法律にする」「30超えたら子宮摘出とか」という発言を行った。「小説家のSF」だと言い訳したが国政政党の党首として到底許されない発言である。女性を子供を産む装置としてしか見ていないと仮定の話であってもこういう発想は出ないし、人前で話そうとは思わないだろう。

人権を制限することを平気で言う人間が政党の代表であることはとても恐ろしい。

少子化問題の解決というのは確かに重要政策である。そして現在の少子化はこれまでの歴代政権の政策ミスの積み重ねの結果だろう。そうした政策のミスのツケを払わされるのがなぜ女性だけなのか。

かつては女性は産む機械といった大臣がいた。2007年の話だ。いまは2024年。この間に社会の価値観も大きく変わった。女性の社会進出はさらに進み、女性の権利も多少は向上した。

なにより子供を産むかどうかは個人の生きたの選択の問題で、本来は少子化対策のために産むかどうかを決めなくてはならないものではないのである。少子化対策としては、産むことのほうがメリットがあると感じられるように持っていくことが国がなすべきことだ。それなのに少子化の原因はあたかも女性が産まないせいだ、みたいな話に持っていくこと自体が間違っている。

日本保守党は泡沫野党だ。そういう意味では直接的な影響は少ないと思う。しかし代表の百田は曲がりなりにもかつてはベストセラー作家で著名人との交流もある影響力のある人間だ。そして女性から教育を奪い、家庭に入れ社会から隔絶し国や家に貢献する家政婦としておきたいという考えは日本会議などの愛国保守によくみられることを考えると、それに感化される若い世代が少しでも増えてしまうことを危惧する。

だいたい「SFだから」という言い訳がクソほどダサい。SFだからと言えば何を言ってもいいことにはならないくらいいい年した大人ならわかるはずである。ましてや政党の党首である。こういうのは言論の自由にはならない。なぜなら他者の人権を制限するという話であるからだ。