ニューヨークの超高層ビル群に突如アールデコ調の建物が出現!? (original) (raw)
ニューヨークの超高層ビル群に突如アールデコ調の建物が出現!?
- 2015.12.25 11:00
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ニューヨークのあの場所にこれが建てられたらどうなる?
マンハッタンのミッドタウン、特に57番通りあたりまで来ると、超高層ビル群がひしめき合っている光景が目に入るでしょう。どれもこれも見上げるほど高く細く、そしてすべて同じに見えるほど退屈…。そろそろそんな57番通りにも飽きてきたし、超高層ビルを登るエレベーターを待つ時間にでも、こんな斬新なアイデアに触れてみるのはどうでしょう? ニューヨークの退屈なビル群に切り込む革新的な建造物の登場です。
この大胆な新しい超高層ビルデザイン。提案しているのは55 Central Park Westをデザインしたことでも知られる建築家Ivo Shandor氏…ではなく、Mark Foster Gage氏という方。ニューヨークの建築家で、Yale School of Architectureの学部長補佐でもあります。この102階建てビルの特徴的な部分は何と言っても、スケスケのガラス張りの壁の代わりに、ブロンズの装飾を施された石灰岩風のコンクリートパネルで作られた奇妙な形の彫刻が、バラバラに分解されたかのようにビルの壁を覆っている点でしょう。それがビル正面の壁全面に張り巡らされていて、そんじょそこらの3Dプリンターじゃ複雑すぎてエラーが出てしまいそうなほど複雑なアールデコ調の外観をしています。
そしてさらに最高なのが、このビルの名前がなんと「The Khaleesi」(ゲーム・オブ・スローンズに登場するドラゴンの母、カリーシ)なこと! だからドラゴンの彫刻がたくさんあるんですかね。
ビルの全容は下の動画からご覧ください。
41 W 57th St from Mark Foster Gage on Vimeo.
ぱっと見はなんかハードめなジュエリーで全面コーティングされたみたいに見えなくもないですが…、いったんその感覚を越えれば、建造物としてのすばらしさが見えてきます。Nordstrom Towerみたいに1階にショップがぎゅうぎゅうに詰め込まれた環境とは違い、64階のスカイロビーと4面の野外バルコニーから素晴らしい眺めを堪能できるようになっているので、訪れた人々も買い物でさんざんお金を使いまくってしまった心をきっと癒せることでしょう…。
Mark Foster Gage氏自身ははっきりとは言及していませんが、実際、こういった特徴的な装飾が施されたアールデコ調の建造物は街のいたるところで見ることができますし、あのクライスラービルですら鳥さんの彫刻がとまってます。ですが、それでもなおこのアイデアが斬新なのは、それを単調なビル群の中に出現させようとしているからです。彼はどれも同じになってしまった退屈なビルの風景を一変させようとしているのです。これは賞賛されるべきことではないでしょうか。
もちろん、実際のところこのデザインの超高層ビルが建造される可能性は99%無いと思います。しかし、アイデア自体は斬新ですばらしいものですし、そしてなにより、ニューヨーク市民のみなさんがこのビルデザインを見てどんな反応をするのかが非常に気になるところであります。地元にこのビルが建てられることになったら、みなさんはどうですか?
source: 6sqft via Untapped Cities
Alissa Walker - Gizmodo US[原文]
(SHIORI)