恋愛と結婚は別物(ハトが3年後に車に変わったら超常現象) (original) (raw)

さて、みんなは「ボールペン」と「ほうき」は同じものだと思うだろうか。あるいは、「運動会」と「エスカレーター」は同じものだと思うだろうか。今日の記事は一見言葉遊びのように感じるかもしれないが、現代を生きる上での価値観と知恵に関わることでもある。まあ気軽に読んでくれ。

世の中は、「付き合って何年も経つのに全然結婚の話が出ない」「いつまで待っても彼氏がプロポーズしてくれない」こんな話で溢れている。20~30代の年頃に交際している恋人がいたら、自動的に結婚すると何の疑いもなく信じている人(特に女性に多い)が世の中には非常に多い。

なぜこのような現象が起きるのかというと、一昔前から、恋愛の過程を経て結婚する流れが当たり前であったこと、結婚して世帯を持つことが当たり前であったという時代背景・価値観などが挙げられる。そして現代は、価値観の多様化や国の経済状況なども影響し、結婚が当たり前という時代ではなくなっているのは読者のみんなもご存じだろう。

しかしそれ以前に、ちょっと冷静に考えてほしい。“言葉の意味”を冷静に考えてほしいのだ。

「恋愛」「結婚」「恋人」「交際」「婚約」「夫婦」

これらの言葉の意味は、全て違う。名称が違えば、内容も意味も違う。さらに、ある事柄が、時間経過と共に名称と意味が変わるなんてことは、基本的にない。ハトが3年経ったら自動的にスポーツカーに変化するか?するわけがない。

恋人と交際していて、後に自然に結婚すると思い込むのは、『ハトが3年後にスポーツカーに変化するという超常現象』を信じているのと同じ位、実はぶっ飛んだ発想だという冷静な視点がまずは必要なのだ。

ここで参考までに、複数ネット上の情報を紹介しよう。

①「どうして男の人は、今後別の女の人と付き合う気が無くてもだらだら結婚先延ばしにするの?」(Twitter(現X))

<参照元:https://x.com/waiwaihawai1/status/1798705954412011604>

②6年経つのにプロポーズの気配なし(掲示板サイト、発言小町)

<参照元:https://komachi.yomiuri.co.jp/topics/id/1137832/all/>

③なんで結婚してくれないの?… 交際3年目に告げられた「彼のエグすぎる本音」(ananweb)

【前編】<参照元:https://ananweb.jp/anan/389963/>

【後編】<参照元:https://ananweb.jp/anan/389966/>

④30代の彼女を捨てる前にもう一度考えて欲しいこと13選(恋のミカタ)

<参照元:https://koinomikata.com/blog/20170915113904.html>

こういう情報は世間に山ほどあるので、みんなも目にすることがあるだろう。これらのものから、いくつか補足しておこう。

③の事例の後編の所で、結婚したい当人女性が、プロポーズしてくれない彼氏のことを親友に相談するという場面がある。その場面で親友はこのようなアドバイスをしている。

「そんな彼氏とは、別れたほうがいい!A子の事情を考えもせず、自分の都合だけで結婚を5年も伸ばすような男性は、間違いなく自己中だし、結婚しても苦労することが多いと思うよ」

この親友のアドバイスは、致命的な視点が抜け落ちている。それは、まず“付き合っている恋人がいれば、彼氏の方から自然にプロポーズされて自動的に結婚ができる”という価値観にいること。これは間違いだ。本来A子に必要な指摘は、「彼氏と結婚するために、どのような計画を立て、実践したか」という主体的な行動を問うことである。しかし、上記のような的外れなアドバイスをしてしまうことは、仲の良い親友に対してだとやりがちなのはよくあることなので、充分に注意したい。

④の事例は、一時期少し話題になったので、見たことがある方もいるかもしれない。これに掲載されている内容と、潜在的な価値観を要約すると、以下のようになる。

『男は適齢期になったら女性と自動的に結婚しなければならない。彼女の事情を全て思い通りに叶えなければならない。それをしない男はひどい奴』

これらが間違っているのは言うまでもない。世の中のWEBサイトは、恋愛と結婚を混同していて間違った情報を発信しているものが多数あるので、適切な見る目を養っておくことは大切だ。

まとめに入ろう。

人間は漠然と生きていると、「自然にいつかこうなるはず」と無意識に信じていることが、実に山ほどある。

・青信号で横断歩道を渡っている→「車は止まって待っているはず」

・今大学2年生→「3年後には卒業して就職できているはず」

・今25歳で恋人がいる→「3年後には結婚できているはず」

こんな具合だ。

しかし、青信号に車が突っ込んでくる事故は度々起こっているし、大学生活もサボっていれば自動的に卒業と就職ができるはずもない。

生きていて、自動的に自分の思い通りの状況が訪れるということはそうそうない。まずは、言葉のそれぞれの意味を適切に理解し、主体的な行動で自分の思い通りの状況を作り出すということは、生きる知恵の基本である。

(作・イキルちえ)

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