拌麺・まぜそば・油そば:一番はどれ? (original) (raw)

先日投稿した「世界の麺料理ベスト100」で、自分はカレー味の麺が好きみたいだと書きました (⇒コチラ)。

しかしこの週末、西紅柿鶏蛋拌面 (トマトと卵の炒め物をかけたまぜそば) を食べたところ、ああこの味もかなり好きだなと、あらためて思いました。

今まで食べたすべての麺料理をあげてランキングをつけるのはさすがに難しいので、じゃあちょっとジャンルを絞って考えてみようかなと。

ということで、まずはまぜそば系を。定義としては、調理段階では麺とソースやタレが混ぜられていないもの。テーブルに運ばれたあと、食べる人が混ぜて完成するもの。

日本で食べたもの

■二郎系汁なしそば
ラーメンなら何味でも好きですが、近年は自身の嗜好が醤油スープに回帰してきたようで、キリッと濃いめの醤油味に惹かれます。とくに二郎系の汁なしはインパクト抜群。数年前に初めて食べた時は、麺の食べごたえとともにその味に衝撃を受けました。

■油そば
普通のラーメンの油そばは、実はあまりピンと来ないというか、たいてい油がきついので、食べているうちに飽きてしまうというか。二郎系の方が脂はきついのですが、不思議とあちらは気になりません。油と脂の違いなのかな。

■台湾まぜそば
日本発祥と言われる台湾まぜそば。これも嫌いではありませんが、一度食べるとだいたい胸焼けしてもうしばらくはいいかなと思ってしまうので、やはり自分はそこまでハマっていないのだと思います。写真はカレー味。

■汁なし麻婆麺 麻婆豆腐は大好物、麺も好き、でも、この組み合わせはどうもしっくり来ません。なぜなのかと考えてみたら、おそらく自分にとって麻婆豆腐との最強の組み合わせは、きっと白ご飯だからだろうと思いました。

タイで食べたもの

■バミーヘン (汁なしそば) バミーヘンとカオパット (炒飯) はよくテイクアウトしました。麺はすでに調味油と混ぜてあるのですぐに食べられます。逆に言えば混ぜる楽しみはありません。タイラーメンは1皿が少ないので料理というよりおやつ感覚でした。ほぼ同じものでインドネシアにもバクミーがありますが、あちらはスープと一緒に提供され、スープ麺として食べられるのが普通なので、別途掲載。

■トムヤムドライヌードル
バミーヘンにチリソースを1さじ追加したもの (バミートムヤムヘン)。ぐちゃぐちゃにかき混ぜていただきます。シンプルながらお店によっていろいろ個性が感じられ、なかなか奥深い料理だなと思いました。トッピングの定番はフィッシュボール。爆発的に美味しいわけでもないのですが、食べ終わるといつもあとをひくような、本当に何度食べても飽きない味でした。40~60バーツ。

■油そば
バンコクの露店で食べた中国風の油そば。黄身を混ぜて完成。なにしろ量が少なく、一気に食べ終わってしまいました。勢いで食べたので、なんだかとても美味しいものを食べたような記憶があります。

■まぜそばあれこれ
それぞれローストダック、ダックのガパオ炒め、チキングレイビーソースがかかった麺。どれも混ぜて食べたのでまぜそばではあるのですが、結局、ご飯 (お米) の代わりに麺だったということであり、主役が麺ではなかったように思うので、ランク付けからは除外、一応ご紹介ということで。実際どれもご飯との組み合わせがあります。

「ゲーン」は各種スープの総称でしばしばタイカレーとも呼ばれますが、ご飯の代わりに麺にかけて食べることも多いです。下の2品、まぜそばかスープヌードルか微妙ですが、とりあえずこちらに分類。イエローカレーとグリーンカレーをかけたカノムジーン (タイ風素麺)。

■タムスア (ソムタムスア)
タイの青パパイヤを使ったサラダ「ソムタム」に麺 (タイ風素麺カノムジーン) が入ったもの。まぜそばと言えるのかなとも思いましたが、麺がないと成立しない料理なので、一応掲載。甘酸っぱくて辛くて魚醤のコクもあって、慣れるととても美味しい一品。ナンプラーよりさらにひとクセあるプラーラーを使うのが定番 (ナンプラーはきれいな上澄み、プラーラーは下の濁ったところ)。さらにクセありのサワガニ (プーパラー/プープララー) 入りも多い。

■汁なし担々麺
上:Din Tai Fung (鼎泰豊)、中:Din's (鼎)、下:がんてつ。いずれもバンコク。汁なし担々麺も好きなので上位にランクインしそうですが、下手をすると胡麻の苦みが出るので、けっこう難しい料理だと思います。お店を選びますね。

■チョコレート担々麺
バンコクMENSHO TOKYOの限定ラーメン。悪くなかったです。チョコレートとしょっぱい系って意外と合うし。かなりイレギュラーなメニューですが、食べてよかったです。

■麻辣牛肉麺
バンコクにいくつかあった台湾料理のお店でいただいたまぜそば。主役は完全に麻辣牛肉で、麺の存在感は正直薄かったです。お肉は本当に美味しかった。さすが台湾。

■チャジャンミョン
韓国風ジャージャー麺。わりと好きです、甘くてカラメル風味で。このお店は麺も美味しかった。庶民的な料理なので値段も比較的安く、その分見た目もシンプル。もっとバリエーションがあればまた評価は異なるかも。

■番外編:フィッシュヌードル
魚のすり身を麺状にしたセンプラーのまぜそば。トッピングもフィッシュボールと魚づくしの一品。大好きですが、他のまぜそばとはやはり土俵が違いますね。

フィジーで食べたもの

■ジャージャー麺
首都スバにあった中華料理屋の一品。お店のマスターはジャージャー麺と言っていましたが、果たして中国本土で言うところの炸醤麺の正解なのかは不明。ただし、本当に美味しかったです。写真は豚肉とシーフード。

ウズベキスタンで食べたもの

タシケントには清真料理 (イスラム教徒向けの豚やお酒を使わない中華料理) のお店がたくさんあるので、拌面 (拌麺) もいろいろな種類を楽しむことができます。むしろ汁そばより充実しているのではないかと思うほど。まだまだ食べたことがないメニューがありますが、とりあえずこれまでにいただいたものを。

■油泼面 (たぶん3つとも)

■炸酱面

■土豆牛肉拌面

■西紅柿鶏蛋拌面

■麻辣爆肚面

■ノリン
スープヌードルと迷いましたがこちらに分類。通常はスープと一緒に提供され、麺をスープに入れて食べる人もいるし、自分もそちらの方が好き。ただ、デフォルトでスープが出てこないお店もあるので、やはりまぜそば寄りなのかなと。調理段階で完全に混ぜられてはいますが (馬肉と油と)。

以上が今まで食べてきた拌麺・まぜそば・油そばです (写真が残っているもの)。この中で一番はどれだという主旨で書き始めたのはいいのですが、写真を見返しているうちに、どれも甲乙つけ難くなってしまいました。

でもまあ、最近の嗜好で言えば、やはりトマト卵炒めのやつかな。日曜日に食べてあらためて美味しいと思ったので。火を通したトマトの味が大好きというのもあります。上の写真は「中華牛肉面」のものですが、日曜日は「喇家拉面」で食べました。

トマトも卵もけっして高級食材ではありませんが、調理次第でこんなに美味しくなるんだなと、食べるたびに感動します。色味もいいですしね。あとはラグマンと同じ手延べ麺がとても美味しいということ。やはり主役は麺ですから。

ということで、暫定一位はトマト卵の麺。これは日本に戻ったらあまり食べられないと思うので、希少性も含めて (東京ならお店あるのかな)。次点は麻辣の混ぜ麺 (モツ入り、最後の写真)。花椒が効いたしびれたっぷりの刺激的な味が大好きです。

ジャージャー麺はバリエーションが多すぎて選ぶのが難しい。ここには載せませんでしたが、思いっきりハズレのジャージャー麺も食べてきたし (⇒コチラ)。汁なし担々麺もアタリ・ハズレがあるかなあ。というか正解 (正統派) のレシピがよくわからない。

二郎系は汁なしそばの方が好きですが、いつまで食べられるかなとやや不安になります。年々胃に負担を感じるようになってきたし。自分は醤油まみれの麺が好きなのであって、分厚いチャーシューもそこまではいらない派。

毎日食べられるという意味では、タイのトムヤムドライヌードルは良いですね。普通のバミーヘンは意外に油っこいのですが、トムヤムの方はピリッと辛いせいでもっとさっぱり食べられます。でも一番ではないな。

今後はパスタ系や炒麺系、日本のそば・うどんでも一番を決めて、いずれ頂上決戦をと考えています。でもその前にラーメンで一番て決められるかな。タイラーメンも日本のラーメンも。そこが一番難しそう。

* * *

■麺料理の一番はどれ?シリーズ
炒麺・焼麺・揚麺
海外のスープヌードル
日本のスープヌードル
パスタ系