激戦州でトランプ氏の支持率わずかに上昇、米大統領選挙世論調査(米国) | ビジネス短信 ―ジェトロの海外ニュース (original) (raw)

11月の米国大統領選挙の共和党候補として、ドナルド・トランプ前大統領が7月15日に指名された(2024年7月16日記事参照)。最近の世論調査では、民主党の最有力候補であるジョー・バイデン大統領に対して、激戦州(スイングステートPDFファイル(0.0B))でトランプ氏の支持率がわずかに上昇したことがわかった。

マサチューセッツ州のエマーソン大学は7月18日、大統領選挙に関する世論調査結果(注1)を発表外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますした。それによれば、トランプ氏とバイデン氏の大統領選挙を想定した問いで、3月の調査と比較して、大統領選の7つの激戦州(ミシガン、ウィスコンシン、ペンシルベニア、ネバダ、アリゾナ、ジョージア、ノースカロライナ)のうちミシガン州を除く6州で1~2ポイント支持率を伸ばした。一方、バイデン氏は全7州で1~4ポイント支持率が減少した。各州での両氏の支持率の差は、3~11ポイントという結果だった。全米における両氏の支持率は、トランプ氏が44%とバイデン氏(38%)を6ポイント上回った。

CBSニュースが7月に実施した世論調査外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます(注2)では、同様に全米を対象に大統領選を想定した問いで、トランプ氏が52%とバイデン氏(47%)を5ポイントリードした。カマラ・ハリス副大統領とトランプ氏の対戦を想定した問いでは、トランプ氏の支持率が51%、ハリス氏が48%と3ポイント差だった。

選挙情報サイトのクック・ポリティカル・レポートと270トゥウィンは、6月まで激戦州を6州(ミシガン、ウィスコンシン、ペンシルベニア、ネバダ、アリゾナ、ジョージア)としていたが、7月になって前者はアリゾナ、ジョージア、ネバダの3州を「共和党やや優勢」、後者はジョージア州を「共和党やや優勢」に変更した。

民主党内でも、バイデン氏の選挙戦からの撤退を求める動きが広がっている。元下院議長のナンシー・ペロシ下院議員(カリフォルニア州)は電話でバイデン氏に、トランプ氏に勝利することは困難で、バイデン氏が選挙戦を続けることで、民主党が下院で多数派を目指すことも困難になる、と伝えたとされる(CNN7月18日)。

(注1)実施時期は2024年7月15~16日。対象者は各州の登録有権者1,000人、全米の登録有権者2,000人。

(注2)実施時期は2024年7月16~18日。対象者は全米の登録有権者2,247人。

(松岡智恵子)