東洋のRoute 66?台湾最大の水田地帯を電動バギーで爆走しよう!ローカル流の伯朗大道の楽しみ方 (original) (raw)
**前回の記事**では、台湾随一の米どころ「池上郷」で、最高級ブランド米「池上米」を堪能する体験をご紹介しました。実は、その美味しいお米が育つ田園風景を、もっと自由に、もっと近くで楽しめる方法があったのです。
それが今回ご紹介する「伯朗大道(ブラウンアベニュー)」での電動バギー体験です。
伯朗大道とは
まるでアメリカのRoute 66を彷彿とさせる、稲田を分かつまっすぐな一本道
伯朗大道は、池上の田園地帯を東西に貫くなが~い一本道。その名は、かつてここで撮影された缶コーヒーのCMに由来します。のちに台湾の人気俳優、金城武さん出演の航空会社CMのロケ地にもなり、一躍有名スポットとなりました。
電柱のない田園風景は、まさに台湾の原風景。特に10~11月の収穫期には、黄金色の稲穂が一面に広がる絶景スポットとして知られています。
謎の電動バギーとの遭遇
トゥクトゥクのようにも見えるがちょっと違う、、見たことのない謎の乗り物
レンタカーで伯朗大道に向かう途中、不思議な光景に遭遇しました。道路を走る小さなバギーのような乗り物が、どんどん数を増していくのです。あまりにもシュールすぎる光景に「これは一体...?」と首をかしげながら進んでいくと、道路脇にはそれらを貸し出すレンタル店が点々と。
小型バギーに限らず、色んなタイプの乗り物を貸し出すレンタルショップが、伯朗大道周辺には沢山
前回記事でご紹介した稻米原鄉館でランチを楽しんだ後、せっかくなのでこの謎の乗り物で伯朗大道を散策してみることにしました。実は他にも、スクーターや複数人乗り自転車など様々な乗り物がレンタル可能なのですが、この不思議なバギーが気になって仕方なくなり、つい地元台湾人たちの真似をして乗ってみたくなったのです。
ランチレポートについてはこちらの過去記事をご覧ください
電動バギーレンタル体験
伯朗大道近くの池上保安宮にて。
私たちが車を停めた寺院の駐車場に、ちょうど1台バギーが置いてありました。管理者の方に借りたい旨を伝えると、400台湾ドルでレンタル可能とのこと。台湾の物価を考えると少し高めですが、好奇心に勝てず即決。
すると近くのレンタルショップから、元気なおばちゃんがやってきました。彼女が一から丁寧に使い方を教えてくれます。基本的な操作は原付バイクに似ていて、ハンドルでアクセルとブレーキを操作。安全面も考慮されており、ウインカーやクラクションまで装備されているのには驚きました。
中身は原付のような操作性
興味深かったのは、運転免許証の確認が一切なかったこと。私たちはレンタカー利用のためいずれにせよ免許証と翻訳文を持参していましたが、このバギーはどうやら無免許でも運転できる乗り物なのかも(未確認情報なのでご注意を!)
いずれにせよ、公道に出る以上台湾の交通ルールを知っておいた方が賢明ですね。
いざ、黄金の道へ
寺院の敷地内で試し乗りをさせていただき、使い方を習得したので、いよいよ公道へ。最初は一般車両が行き交う中、時速20キロほどの低速バギーを運転するのは少し怖かったのですが、伯朗大道に入ると景色が一変します。
目の前に広がるのは、まさに絵画のような風景。電柱のない一直線の道路の両側には、黄金色に輝く稲田が果てしなく続いています。その美しさは、想像をはるかに超えるもの。緊張で少し震えるハンドルを握りしめながら、ゆっくりと進んでいきました。
道中には数カ所の撮影スポットがあり、写真を楽しむ観光客で賑わっています。興味深かったのは、バギーに乗っているのはほとんどが地元の台湾人だということ。台湾全土から、週末のレジャーとして訪れているようでした。
大道の奥地へ
バギーの運転は相方にバトンタッチして、後部座席でドローンを操縦
メインストリートを離れ、さらに奥へと進んでいくと、人の姿も少なくなっていきます。小型バギーならではの機動力を活かし、自動車では入れないような細い農道も探検。のどかな田園風景の中を、まるで宝探しのように進んでいきます。
辺り一面黄金の伯朗大道を、ひたすら奥へ奥へと進んでいく
11月初旬のこの時期、稲田の色合いは最高潮。ただし、2日前に台風が通過したせいか、稲穂は所々なぎ倒されていました。しかし不思議と、その少し乱れた稲穂も、また違った味わいを醸し出しています。
二日前に通過した大型台風の影響で、稲穂が横に倒れている
ところどころですでに刈り取りが始まっている区画も。これらの稲穂がやがて収穫され、台湾中の食卓を彩る「池上米」となっていくのかと思うと、感慨深いものがありました。
トリッキーな細道も難なく通るバギー
そんなこんなで30分ほどバギーでのライドを楽しみました。徒歩では到底回りきれないような、大道の果てまで行ったり、車が通れないような細い畦道をぐるぐる回ったり、小型バギーならではの軽やかでアドベンチャラスな冒険を堪能することができました。のどかな田園風景の中で楽しむゴーカート、あるいはマリカー。。日本では決してあり得ないようなシュールな組み合わせに最初は戸惑いましたが、意外にも最高のマリアージュであることがわかりました。
意外とやみつきになるのんびりバギードライブ。ローカル台湾人たちに大人気の理由が分かりました。
まとめ:ローカルな目線で楽しむ池上
伯朗大道での電動バギー体験は、思いがけない発見の連続でした。観光地化されながらも、地元の人々の憩いの場として愛され続けているこの場所。小さな電動バギーという、ちょっと特別な視点から眺める景色は、より一層ユニークで印象的なものとなりました。
台湾の食文化を支える池上の田園風景。それを守り、育て、時には観光資源として活用しながら、未来へと継承していく地域の姿勢に、深い感銘を受けた一日となりました。皆様も、台東を訪れる際には是非、伯朗大道でバギーライドに挑戦してみてください。
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