ワールドシネマ入門 | 出版社|コトニ社 kotonisha (original) (raw)

世界映画の巨匠たちは、

いかにしてテーマと出遭い、

それを創造へと結びつけるのか?

さまざまな言葉、風土、食物、ファッション、生活習慣、信仰、音楽があふれる世界映画(ワールドシネマ)。

そこは、社会問題や歴史や民族がうずまく多様な社会です。

本書は、そのコミュニティに参画するための手引きでもあります。

また、映画や映像を製作するためのモチベーションの源泉やテーマへの探求にも鋭く迫ります。

自身も映像作家である金子遊(多摩美術大学准教授)が、クリエイティブの根幹について、世界各国の巨匠や名匠14人に話を聴きました。

【対話監督一覧】

ペドロ・コスタ〈ポルトガルの世界的映画作家〉

黒沢清〈ホラーやスリラーで世界的名声を得た日本の名監督〉

トニー・ガトリフ〈ロマの血をわけたアルジェリアの名匠〉

想田和弘〈観察映画を生み出した日本を代表する記録映像作家〉

タル・ベーラ〈ハンガリーが生んだ孤高の映画マイスター〉

オタール・イオセリアーニ〈ジョージアの世界的巨匠〉

モフセン・マフマルバフ〈イランで最も人気がある名監督〉

ブリランテ・メンドーサ〈フィリピンの底辺をまなざす名匠〉

アミール・ナデリ〈世界的評価の高いイラン映画界の重鎮〉

アクタン・アリム・クバト〈キルギスの現代社会を問う名匠〉
キドラット・タヒミック〈フィリピンを代表する映画・美術作家〉

ベン・ラッセル〈アメリカの映像作家兼アーティスト兼キュレーター〉

リティ・パン〈クメール・ルージュの虐殺を、証言をもとに紐解く巨匠〉

ラヴ・ディアス〈フィリピンの怪物的映画作家〉

【目次】

まえがき

第1章 異文化を撮る

1リスボンのアフリカ移民――ペドロ・コスタとの対話

[ポルトガル&カーボ・ヴェルデ]

2アフリカの民間信仰――ベン・ラッセルとの対話

[バヌアツ&スワジランド]

3ウズベキスタンを旅する合作映画――黒沢清との対話

[ウズベキスタン]

4アメリカ社会を観察する――想田和弘との対話

[アメリカ]

第2章 ユーラシア文化の多様性

5ジプシーの人生と悲喜劇――トニー・ガトリフとの対話

[フランス&ルーマニア]

6ハンガリー大平原と人間存在――タル・ベーラとの対話

[ハンガリー]

7カフカースに響く人間讃歌――オタール・イオセリアーニとの対話

[ジョージア]

8キルギスの伝統と近代化――アクタン・アリム・クバトとの対話

[キルギス]

9動乱の中近東を見つめる――モフセン・マフマルバフとの対話

[イラン&アフガニスタン]

10イラン、映画監督一代記――アミール・ナデリとの対話

[イラン]

第3章 東南アジアの歴史と現在

11ポスト植民地としての群島――キドラット・タヒミックとの対話

[フィリピン]

12マニラのスラム街を撮る――ブリランテ・メンドーサとの対話

[フィリピン]

13フィリピン現代史の闇を暴く――ラヴ・ディアスとの対話

[フィリピン]

14クメール・ルージュと生存者の記憶――リティ・パンとの対話

[カンボジア]

あとがき