映画「エイリアン:ロムルス」感想ネタバレあり解説 無数のフェイスハガーにゼノモーフ!!怖い!! (original) (raw)

エイリアン:ロムルス

最強のモンスターを生み出したと言っても過言ではない「エイリアン」シリーズ。

幾度も続編や企画モノを製作し、現在に至るまで根強いファンを作り出してきたあの映画が、再び帰ってまいりました。

僕は全作観賞してはないんですが、中でもジェームズ・キャメロン監督の「エイリアン2」が一番好きですね。

リドリースコットが手掛けた1も嫌いではないんですが、エンタメに特化したのはやっぱり2だろうと。

キャメロンの作る映画ってほとんどが「逃げて逃げて最後は闘う」ってスタイルなもんですから、それがやっぱり楽しいし、見ていてアガるわけで。

今回の新作、どうも1と2の間の話ってことで、この2作は見ておいた方が良いんじゃいか?なんて既に鑑賞された方の声もあり、今すぐにでも見たいんですが、ディズニープラスに入ってねえから見れねえ!!悔しい!!

金払って見ろってか!

そうするかぁ…。

というわけで、おさらいして早速鑑賞してまいりました!!

作品情報

長きにわたって世界中で愛されている『エイリアン』シリーズ。

未知の宇宙船内で人間が遭遇する恐ろしい生命体という前代未聞の世界観と、圧倒的な恐怖感を演出したストーリーは世界中で大きな反響を呼び、独自のホラーSFジャンルを確立、今でも「SFホラーの名作」として映画史に燦然と輝く不朽の名作だ。

映画だけにとどまらず、コミックやゲームまで手を広げ、今もなお欠かせない一大コンテンツにまで上り詰めた。

そんなエイリアンシリーズ最新作を、本作を生み出したリドリー・スコット製作指揮の下、「ドント・ブリーズ」、「蜘蛛の巣を払う女」のフェデ・アルバレスがメガホンをとった。

人生の行き場を失った6人の男女が、宇宙ステーション内に残された「微かな希望」を胸に探索に挑むが、そこに待ち受けていた「最悪の絶望」と向き合うことになる姿を通じて、観る者を極限まで追い込んでいく「密室×サバイバルスリラー×タイムリミット・サスペンス」。

今回監督に抜擢されたフェデ・アルバレスは「膨大な資料を徹底的にリサーチ」して製作に臨んだとのこと。

削除された「エイリアン2」のシーンに移っていた幼い子供たちが、もし20代の若者になっていたらという着想から物語を作り出していったそう。

そんな6人の20代の若者を演じるのは、「プリシラ」、「シビル・ウォー/アメリカ最後の日」と話題作に引っ張りだこのケイリー・スピーニーを筆頭に、米HBO×英BBCのヒットドラマ「インダストリー」のデヴィッド・ジョンソン、Netflixのダークファンタジードラマ「暗黒と神秘の骨」のアーチー・ルノー、「トランスフォーマー/最後の騎士王」、「マダム・ウェブ」のイザベラ・メルセード、「THE BATMAN ザ・バットマン」「aftersun アフターサン」のスパイク・ファーン、短編映画のプロデューサーでもあるアイリーン・ウーと、これからを担う若手俳優ら。

また、劇中の“エイリアン”を手掛けるのは、『エイリアン2』『エイリアン3』のアレック・ギレスや『エイリアン2』のシェーン・メイハンといったクリエーターたち。

シリーズファンから熱く支持されているクリーチャー・デザイナー、H・R・ギーガーの意思を継ぐ制作陣が集結しており、クリーチャー好きも目が離せない作品となっている。

果たして6人は、未だかつてない絶望から希望を掴むことができるのか。

エイリアン/ディレクターズ・カット (字幕版)

エイリアン2(字幕版)

ドント・ブリーズ (字幕版)

あらすじ

行き場を失った若者たちは、地球から遠く離れた宇宙で廃墟と化した宇宙ステーションを発見する。

彼らは一攫千金を夢見て、宇宙ステーションの内部を探索する。

しかし、宇宙に浮かぶ密室では、人間に寄生して進化する宇宙最恐の生命体が彼らを待ち受けていた。(映画ナタリーより抜粋)

youtu.be

キャラクター紹介

(以上ウィキペディアより抜粋)

予告を見る限りホント1と2を足した感じがしますが、それって傑作ってことなんじゃね?とw

ここから観賞後の感想です!!

感想

#エイリアンロムルス 観賞。希望を掴むのってこんなに大変なのかよ…
怖さというよりも驚きが多く、ストーリーも王道な感じ。1と2をミックスしたような娯楽大作になってて大いに楽しめた。
アンディの眼差しが泣けんのよw pic.twitter.com/v53ybff1lx

— モンキー🐵@「モンキー的映画のススメ」の人 (@monkey1119) September 6, 2024

希望を手に入れるのってこんなにも大変なのね・・・。

エイリアン1を彷彿とさせる内容でありながら、エンタメ要素も盛りだくさんである意味おいしいとこどりな娯楽大作映画でした。

以下、ネタバレします。

若者6人のキャラが良い。

主人公レインが太陽のない惑星で農業労働者としてノルマをこなしながら働くも、太陽のある惑星への居住移動申請が却下されるという地獄を見せつけられる冒頭。

宇宙空間での植民地では病が蔓延したり、人間として機能しない部分も多く、如何にユタニ社が人間を奴隷扱いしてるかがわかるディストピアな空間が漂う世界でしたね。

レインは実際達成していたものの、勝手にノルマを上積みされて移動させない手筈を撮られていたことが、我々の視点からわかるように、若者にとっても、既に希望を捨てた者にとっても運命を変えられることができない、そんな最悪な瞬間を見させられた気分です。

弟分であるアンドロイド・アンディも親父譲りのジョークでレインの気を紛らわすも、子供たちkらいじめられる始末という、優しさがありながらどこか頼りない、果たして本当にレインを守れるのか不安な立場を見た感じです。

物語は、このアンディを使って、レインの友人たちと共に廃船に乗り込み、太陽のある惑星ナヴァーガへと向かう計画を立てるという、少々無謀なミッションに挑むことになります。

たどり着くまで9年もかかるため、船に在ると思われる冷凍ポッドを盗み出すのが目標。

アンディでなければ船の中に侵入することができないため、レインは半ば強引に参加する羽目になるわけです。

メンバーは、レインの元カレであり今回のリーダーであるタイラー、その妹で実は兄に内緒で子供を身ごもっているケイ、タイラーのいとこでかつて母親がアンドロイドによって見殺しにされた辛い過去を持つビヨン、そして家族のような間柄のエンジニア・ナヴァロの6名。

まずは男性3人で船に潜入。中は低温状態かつ無重力が作動したり停止したりという空間の中、無造作に散らかった船内で冷凍ポッドを探す作業に入ります。

酸素と重力を供給するよう手配しポッドを見つけたものの、ナヴァーガまでの9年分の燃料が足らないため、研究室にある冷凍燃料を探しに向かうことに。

そこでは別のアンドロイドが半分破壊された状態で寝転がっていたり、大きな穴があるなど、散乱していた様子が窺える。

奥に進むと閉ざされた部屋を見つけ、冷凍燃料を確保することに成功する。

しかし、燃料を抜いた瞬間扉がロックされてしまい、3人は閉じ込められてしまう。

その部屋は実はフェイスはガーの標本を根伊東保存していた部屋であり、燃料を抜いてしまったことで、彼らが覚醒してしまうことで、閉じ込められた部屋で男性3人が襲われてしまうというアクシデントが発生するのであります。

扉のロックを解除するには、アンディに管理者のモジュールをインプットさせないといけない条件があり、さっきの部屋にいた半分破壊されたアンドロイドのモジュールを引っこ抜いて、レインたちは彼らに渡すことで、何とかピンチを脱することができたのであります。

本作の面白いのは、このアンディの使い方。

彼はレインを最優先に守ることが命令されているため、彼女の身に危険が起きなければただジョークを言うだけのロボットなんですよね。

それがこの管理者のモジュールを入れたことで、優先事項が変わり、会社の利益を最優先するためにしか動かなくなってしまうところにあります。

おかげでエイリアンたちの特徴や傾向を知識として持っているというメリットが生まれますが、自分たちが助かるためなら仲間がいけにえに遭っても仕方ないという、仲間を平気で見捨てる態度をとるのがデメリット。

ケイが閉じ込められた部屋から助けを求めても、すぐ後ろにエイリアンがいるため、明ければ自分たちも被害に遭うことから明けようとしない選択をしたり、フェイスはガーから卵を植え付けられたナヴァロと共に逃げるビヨンを執拗に追いかけたりと用syな愛様子が映し出されます。

そのため、こいつがこの先何をしでかすかわからないのが、本作のその後にドキドキする内容となっていました。

ユタニ社は何をしようとしていたのか。

何故廃船にエイリアンがいたのか。

実は冒頭、ユタニ社の人間たちが、エイリアン1で登場したノストロモ号の残骸からエイリアンの成体であるゼノモーフが化石になった状態の岩を採取しており、それを持ち帰って研究していたのであります。

そもそも1の目的はユタニ社にとっては彼らのサンプルを採取することでしたから、それはまだ続いていたということですよね。

で、1で登場した死体のゼノモーフを回収したものの、研究者は皆やられてしまい、彼の胎内から出た酸性の血液が船内を溶かしてしまったことから、研究室がズタボロの状態であることが、半分破壊された状態のアンドロイド・ルークから明かされます。

このルークによって、アンディは「プロメテウス株」と呼ばれる人間とエイリアンのDNAを混ぜた合成物を持ち帰って研究を続けることが最優先であることを命令され、一行はそれを回収する作業をすることになります。

ルーク曰く、惑星ジャクソンのは人間には合わない環境であるため、このままでは採掘作業をする人間たちは皆滅びることになると。

人間が環境に適して働くためには、このエイリアンとの合成物を投与することが非常に重要だと語るんですね。

ネズミで実験した段階では成功していましたが、よく見ると突然変異をする姿が一瞬映ってみてるので、この合成物は明らかに失敗であることが窺えるんですが、それを重傷を負ったケイが自ら打ってしまうんですね~。

なのでラスボスは、彼女の胎内から生まれたハイブリッドのエイリアンがレインたちに襲い掛かるというシナリオになっております。

怒涛のエンタメ要素。

本作が面白いのは何といっても、ひたすら逃げまくって最後は立ち向かうというエイリアン2を意識したであろう展開でしょうか。

最初こそフェイスはガー覚醒によって、うじゃうじゃ追いかけてくるのをひたすら逃げるというシーンでしたし、ビヨンらを助けに向かうために通らなければいけない道では、そのフェイスはガーがひたすら這いずり回っている空間を通らないといけないというアクシデント。

そこで体温と同じ室温にして気配を殺して進むというミッションが発動。

恐る恐る歩くも、そこには背でに殺されていた研究者たちの死体がぶら下がっており、急に飛び出すもんだからそりゃ恐い。

他にも、地下通路のような場所では彼らが回収した人間の死体が埋まっており、その中にケイもいたことから、無理を承知で救助に向かう様子が描かれていました。

道中、ビヨンはゼノモーフに捨て身で高圧電流を流してナヴァロの敵を討つも、そこから流れた酸性の血液によって体中が解けて死んでしまうという残酷なシーンもありましたし、タイラーもレインを庇ってゼノモーフの餌食に在り、無数のゼノモーフから体中を食いちぎられるという残酷なシーンもありました。

こうしてレインとアンディ、ケイだけが生き残りましたが、アンディはダメージを受けたことで機能が停止してしまい、ケイだけを先に貨物船に送り、レインは自ら救助に向かいます。

ようやくモジュールを外したことで元のアンディに戻りますが、そこから先は再びゼノモーフの集団との戦いに。

このままでは死んでしまうと覚悟を決め、アンディのくだらないジョークを聞いていたレインでしたが、無重力状態にすれば、ゼノモーフを攻撃しても血液は落下しないことをひらめいたレインは、無重力状態にして、ひたすらゼノモーフを撃ちまくります。

見事に倒したレインたちは、その血液をすりぬけながら、貨物船のあるエレベーターへと向かいますが、また彼らが襲ってくるのであります。

無重力状態が切れてしまったせいで、エレベーターの空洞から落下してしまうレイン。

銃もない状態で立ち向かうことができず、ただ脅えるだけでしたが、アンディがエレベーターを機体ごと落下させて一掃した後、アンディがレインを守るという本来の最優先事項を全うするという素晴らしい展開で、二人は見事に助かります。

これで無事脱出できるかと思いきや、ケイの胎内から登場したハイブリッドエイリアンとの対決に。

武器の破損によって船内が低温状態になってしまう中、レインは機転を聞かして宇宙服に着替え、貨物船を切り離すことでハイブリッドエイリアンを宇宙空間に葬る作戦に打って出ます。

後手後手の攻撃でしたが、エイリアンの卵に残っていた酸性液を船内にこぼすことで舟に穴が空き、二人とも外に放り投げられますが、命綱で繋がっていたレインは、何とかエイリアンからの攻撃を回避し、貨物船を切り離すことに成功。

無事、アンディと共に脱出することに成功したのであります。

最後に

1のようなダークで閉鎖された空間での逃亡から、2のようなアイディアを活かした反撃に転ずる展開、クライマックスは派手な破壊描写なども加わって、非常にエンタメ要素満載の、新しいエイリアンの誕生でした。

息もつけない緊張感と怒涛の展開はさすがだなと思いつつ、アンディをもっと活かすことで危険度が増す展開があっても良かったかなぁという欲張りな思いが芽生えましたが、あくまでレインとアンディの疑似的兄弟愛を軸に、良いドラマにもなっていたように思えます。

今回1しかおさらいしてないんですが、これを見た後2を見ると色々と繋がる部分もありそうですね。

あとはもう、1対だけではない無数のエイリアンたちが襲い掛かる怖さですかね。

小惑星が衝突するまでに脱出しなくちゃいけないとか、攻撃すれば血液が垂れて船に穴が開いて参事にあるとか、色々な制限がある中、次々と仲間たちが殺されてしまうけど、それで足を止めずにとにかく「生きて抜け出す」という強い意志を覚醒したレインの根底会ったのは、アンディとの絆っていう話でしたね。

彼女もアンディは合成人間だからナヴァーガには入れないという掟を言えずにいたという後ろめたさがあり、それでも今回の一件でより彼が必要であることを再確認したわけですから、向こうへ行っても二人が暮らせるようなハッピーエンドがみたいですね。

続編などは作られるんでしょうか。

普通に全く別のエイリアンでも構わない気はしいますが、今回のようなオーソドックスでありながら王道のパニックSFホラーに仕上げてほしいですね。

というわけで以上!あざっしたっ!!

満足度☆☆☆☆☆☆★★★★6/10