ドラ1候補大商大・渡部聖弥、リーグ新120安打逃すも自己判断犠打で優勝貢献「勝つことだけ」 (original) (raw)

大経大対大商大 9回裏大商大無死一、二塁、犠打を決める渡部(撮影・前田充)

大経大対大商大 9回裏大商大無死一、二塁、犠打を決める渡部(撮影・前田充)

<関西6大学野球秋季リーグ:大商大2-1大経大>◇16日◇最終節3回戦◇マイネットスタジアム皇子山

今秋ドラフト1位候補の渡部聖弥外野手(4年=広陵)は、リーグ新記録となる通算120安打目を逃したが、最終打席に自己判断の投犠打でサヨナラ勝利での優勝に貢献した。

2人体制の阪神含むNPB3球団のスカウトらの前で、勝利したチームが優勝となる一戦に「4番三塁」で先発出場。第3打席まで今秋ドラフト候補の林翔大投手(4年=乙訓)に無安打に抑えられた。

1点を追う9回、リーグ通算安打記録更新がかかった第4打席。無死一、二塁で富山陽一監督(59)は「打て」と伝えたが、渡部は「絶対にチームが勝つために」と初球を投犠打で1死二、三塁にチャンスを広げ、直後に追いついた。

渡部は「絶対にやろうと思っていた。こういう場面で成功できるように日々のバント練習をやってきた」と振り返り、安打数については「記録はどうでも良くて、勝つことだけを考えていた」と話した。富山監督も「うれしい。人間として素晴らしい。(将来)成功すると思う」とたたえた。

サヨナラ打を放った、高校時代もともに戦った後輩の蜷川大捕手(3年)は「マジか、これで負けたら許されないと燃えた」と明かした。【塚本光】